森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。

2017年の『えひめのあるくらし』も始動。今年1年間のメンバーの結束を固め、英気を養うために、まずは何はなくとも集まって飲もう、いや語ろう。ということで、メンバーのひとりである道後公園正面の日用品・器・雑貨の店『BRIDGE 』さんの隣にある『Café & Cantine NÔTREカフェ アンド カンティーヌ ノートル』さんで新年会が開催されました。現在、メンバーも増えて範囲も愛媛県全域にまで広がったにも関わらず、驚異の出席率で全員参加!

今まで幾度も「踊る会議」を開催し、各地でイベント等を開催しても、全員が揃うなんてことは今まで一度もありませんでしたが、お酒を飲みます、ご飯を食べますってなると、それぞれ仕事ン事情もあるだろうに、どうにかこうにかスケジュールを調整して、県内の東西から仲間が集まって来ました。こういう時のチームワークは驚異的!言葉では説明できないような不思議な連帯感の結ばれた、全然違う職種の老若男女が10数人、テーブルを囲んで賑やかに新年会が始まりました。

過去を振り返らない(振り返れない)前のめりのおとなたちでありますので、反省会などとは無縁のまま今年の活動の妄想が広がる中、道路事情で遅れている1人に対して「ドッキリ」を仕掛けようということになり、いい歳のおとなが10数人も集まっているにも関わらず、それに意を唱える人などいようはずもなく、店のマスターたちも巻き込んでノリノリで準備開始。誰と誰がどのタイミングで口論を始めて、それが過熱して喧嘩になり、どういう仲裁が入って、どうやって落とすか。

何度もリハが繰り返され、店の前に人影が見えるたびに全員ドキドキしながら時を待ちます。いよいよその時がやって来ると、かつて見たことのない連携プレイで寸劇の幕が上がる。口喧嘩に火がついて、机を叩いて大声で仲裁が入って襟首つかんで「表に出ろ~!」で、ネタ晴らし。という流れでしたが、演技に熱が入り、グラスが割れるというハプニングがありながらも大成功~!何が起こったのか分からずキョトンとする「だまされ役」の周囲で沸き起こる大人げない大歓声。

味をしめたバカな大人たちは次に、お店に迎えに来られるメンバーのご主人を驚かそうと再度シナリオを練ることに。今度は設定を変えて、マスターと口論になって、制止に入った仲間に暴言を吐いて、最後は「表に出ろ~!」というオチ。今度はグラスや割れ物にも十分配慮して、リハも重ねて待機。果たして2度目は・・・大成功!!みな迫真の演技で大熱演。急遽行われた『劇団おとな座』の旗揚げ公演は成功裏に終わりました。遊びだからこそ真剣にならなければならないのです!




昨日、東京でモザイクボードを使っていただいたお店の話を書かせていただきましたが、その先駆けとなったのが三軒茶屋の『トラットリアカフェミシン』さん。まだモザイクボードが『ミックス・カラーボード』という旧名だった頃、地元ではほとんど誰にも相手にされなかった時に、新店舗のオープンに伴いテーブル材としてお声をかけていただき嬉し涙を流したのは、もう5年も前のことになります。という事で『ミシン』さんも開業5周年を迎えられることになります。

 今ではすっかり三軒茶屋のお洒落な人気店として不動の地位を築かれて、芸能人なども足繁く通うお店となられています。世田谷の閑静な住宅街の中でひときわ目を引く、ログハウスのような外観やセンスのいい内装は、現役の衣装デザイナーでもあるオーナーの屋島裕樹さんの手によるものです。お店の看板通り、昔懐かしい足踏みミシンの脚がテーブルの脚としても使われていますが、店内を貫くコンセプトは、別々の色合いの布を縫い合わせて生まれる新たな調和。そんなイメージにモザイクボードがマッチすると、テーブルなどに採用していただきました。木柄が多過ぎてバランスが取りにくい、地元ではとなかなか理解を得られませんでしたが、多彩な布やオブじゃが埋め尽くすミシンさんの店内では、以前からそこにあったかのような見事溶け込み具合。

お店の外観や内装もさることながら、横浜の超人気イタリ料理店の総料理長を務められていた、オーナーのお父様のシェフの手による本格的イタリアンがお客さんを惹きつけてやみません。私も以前に一度お邪魔させていただき、食べさせていただきました。味の美味しさをうまく伝える語彙を持ち合わせておらず恐縮ですが絶品でした!料理がテーブルの上に並べられて感じたことは、モザイクボードが映えるのはこういう場面だということ。特に色彩豊かな料理とは合います。

今回、ミシンさんが5周年ということで気づいたのですが、モザイクボードも作り始めて5年が経ったということ。試行錯誤を繰り返していたあの日々からもう5年。今ではすっかり製作工程も確立されて作る方は軌道に乗りました。その後、モザイクボード以外にも端材を使った商品が出来たことで、まさかの原料不足に陥りかけた事もありましたが、大掛かりな倉庫の整理で新たな「端材、休眠材」が発見されそれも解消。今ではストックも充実し過ぎて、販売を頑張らねければないらないほど。

陽の目を浴びることのなかった端材が生まれ変わり、スポットライトを浴びるような舞台に立たせていただき、多くの方の目に触れて楽しんだり面白がっていただけるのは材木屋としての本懐であります。個人の住宅でカウンターやテーブルとして使っていただく機会を増えていますが、是非飲食店などの店舗で、より多くの人に見ていただきたい。山の木はこんなにも色彩豊かで美しく、国や地域や種類が違っていようとも、他者と結びつくことで新たな価値や魅力が生まれるということを




本日は北海道からぐっと南下して東京でのご縁の話。昨年末にモザイクボードをご購入いただき、年明けにオープンされた、目黒区祐天寺のペルー料理店『EL CEBICHERO(エルセビチェロ』さんですが、完成後にお店のオーナーから店内の写真もいただいて喜んでいたら、フットワークの軽い『関東地区かけら特命大使』である㈲高梨木材の高梨悟君が早速お店に行って食&モザイクボードレポを自分のブログにアップしていただきましたので、そちらからの引用です。

大のビール好きである高梨君はお約束どおりまずはペルーのビールを注文。ボトルで『CUSQUENA(クスケーニャ)』というペルーを代表すると言われるビールをご堪能。このビールは南米ペルーの街・クスコで作られていて、地元ではとても人気のビールだそうで、名前のクスケーニャというのもその地名から命名されていて、日本語に訳すると『クスコ娘』という意味があるそうです。ボトルの下部にある凹凸は、世界遺産にも登録されているクスコの石垣のイメージなのだとか。

毎晩の晩酌を欠かさないビールキングの喉も満足させる味だったようで、これは私も探して飲んでみねばなりません。その後もシェフご自慢のペルー料理を楽しまれたようですが、さすがに『かけら大使』だけあって仕事も忘れません。鮮やかな色彩のペルー料理を引き立てるモザイクボードのテーブル、といった趣きでバッチリ写真も撮影いただいたのでこちらでお借りしました。私はまだお店に伺ったことがないのですが、これでお店全体の雰囲気やレイアウトもよく分かりました。

カウンターだけではなくて、テーブルにもモザイクボードをご利用いただいて、すっかりメインの場所を独占させていただき恐縮です。その分、お客様の目に留まり、オーナーとの会話のきっかけにでもなったり、色彩豊かなペルー料理に少しでも花を添えられるような「仕事」をしろよと、生みの親の心配は尽きません。今回、すぐにお店に行って食&モザイクレポをしてもらった高梨君ですが、何度かこのブログにも登場してもらっていますが、『森のかけらフレーム289』を所有する真正かけらフェチ!(念のためですが賛辞!)

前にも東京でご縁のあったお店に出向いて、大量の写真を撮ってきてくれたりと、その仕事ぶりには定評があります(私にとってだけかも・・・)。東京でこうして新しいお店にモザイクボード使っていただいたり、そのお店を『森のかけらコレクター』が訪ねて、そこで知らない二人が遥か愛媛の名もなき材木屋の話をするなんて、私にとって本当に夢のような話。そんな素敵なご縁が少しずつ広がっていって、東京出張の際には訪ねる店が多くて悩んでしまう・・・という妄想で今日も夜が更ける。




これも縁というのかもしれませんが、この数日間『小豆島のオリーブ』の話から、『北海道の鰊漁』の話に広がっていたのですが、たまたまなのですがその間に香川県小豆島からと北海道旭川からのお客様が弊社にご来店いただきました。日時はずれていましたし、その2組に関連性はないのですが、ブログの中での展開と同時並行的に2つの地域とが繋がったのが、パラレルワールド的な不思議な気分でした。本日は、遥か北海道の地より車でお越しになられた木工家親子のお話です。

北海道旭川市で寄せ木象嵌商品などを作っておられる『工房ペッカー』の河石さん親子。昨年に象嵌で使うためのある変わった木を探しておられて、それがたまたま弊社にあったことからご縁が出来たのですが、手に入れたい木を求めて車で全国各地の材木屋や製材所を廻られているとのこと。今回は九州へ渡ってからの戻りルートで弊社にもお立ち寄りいただきました。何のアポも無しに、突然旭川ナンバーの車が入って来られたので、一体何事かと驚きました。凄まじい行動力!

喋りだすとお話が止まらないことが社名の由来だという、大阪生まれで関西弁の河石さんは、30代の頃に縁あって北海道に移り住まれて、独学で象嵌細工を覚えられて、その後は家族でこちらのようなメルヘンチックな寄せ木額絵を制作されています。実に多様な樹種を使われていて、北海道産で手に入る材だけでは色が足りないのも頷けます。しかし象嵌に使えるような色調の強い木って限られているうえに、年々その入手が難しくなってきている現実があります。

ペッカーさんもそこに苦労されていらっしゃるようで、木の色を求めて全国各地へ出向かれていいるようですが、行き先を聞くと知った社名がゾロゾロ。やはり蛇の道はヘビということか!そんなマニアックな木を扱う材木屋(といっても弊社以外は、材木屋であれば誰でも知っているような一流の大手ばかりですが)のリストの末席にでも弊社も加えていただいたかと思うとなんだか感慨深いものがあります。しかもわざわざ旭川から愛媛までやって来られるのですから・・・。

電話やメールだけでは絶対に伝わらないものがあるとの信念で、私も若い頃全国の材木屋、製材所を訪ね歩きましたが、それが今となっては私の血であり肉となっています。しばらく出不精になっていましたが、またぞろ『尋ね歩き(木)』の虫が騒ぎ出しそうです。ところでそのペッかー工房さんが新たに取り組まれているのが、こちらのUSBメモリーケース。3層にすることで木の収縮やねじれを抑え精度を高められていますが、木のキャップの滑るような閉まり具合は快感!  

相当苦労を重ねて現在の形状に辿り着かれたということでしたが、これほどスムーズにしかもピッタリと閉まる木製のUSBメモリーケースは初めて見ました。記念にということで、1つプレゼントいただいたのですが、それは紫紺の『パープルハート』を『コーヒーツリー』でサンドしたもの。このUSBメモリーケースを様々な木で数十種類作るという野望をお持ちのようで、【森のかけら】のライバル登場!これは集めたくなります!端材の神様は小さなモノを作る者の上に降臨す




鰊(ニシン)の話ついでにどうしてもこれだけ書いておきたいのが、鰊漁全盛時代の北海道のある鰊場を舞台にした、あらくれ男たちの魂がぶつかりあう名作ジャコ萬と鉄』について。ここまで鰊の話に足を踏み込んでおいてここを避けて通るわけにはいきません。といってもかなり古い映画なので観たことがない方が多いかと思います。簡単に紹介しますと、原作は1947年(昭和22年)に大衆雑誌懇話会賞を受賞した、梶野悳三(かじの とくぞう)小説『鰊漁場』。

その数年後に、谷口千吉と黒澤明の共同脚本、谷口千吉監督、三船敏郎、月形龍之介主演で映画化されました。1949年のことで、私はこちらの作品は未見です。その後、原作も『ジャコ萬と鉄』に改題されたので、三船・月形2大スターの競演ということで、当時はかなり話題にもなったのだと思います。『酔いどれ天使』や『静かなる決闘』、『野良犬』などの傑作を連発していた時期だけに、黒澤明がメガホンを取っていたらかなり面白いものになっていたのではなんて妄想も。

それから15年後の1964年、今度は『仁義なき戦い』の深作欣二監督、高倉健・丹波哲郎主演で再映画化されました。私が言っているのはこちらの作品。このブログを書くにあたって、昔のおぼろげな記憶だけでは不安だったので、DVDを買って観直しましたが、昔のイメージがあまりに違っていて茫然!鰊漁の事を調べていたこともあって、古い時代の映画ながらドラマの背景がよく分かり、ただ漫然と「昔の映画」という視点で観るのとは随分違ったように思います。映画の時代設定は、鰊の豊漁に沸いていた昭和21年(1946年)の北海道はカムイ岬の鰊漁場。山形勲扮する網元の九兵衛のもとへ、各地から出稼漁夫(ヤンシュ)が集まってくるが、そのなかに古い因縁を持つ隻眼のマタギ、ジャコ萬(丹波哲郎)がいた。そこへ沈没船に乗り合わせて死んだと思われていた九兵衛の息子、鉄(高倉健)が帰って来る。ふたりの男の間には一触即発の空気が・・・。

という内容ですが、もう登場する海の荒くれ男たち誰もが皆素晴らしくて、演技合戦が繰り広げられます。山形勲と高倉健の親子の確執は身に染みるものがあるし、「不器用」になる前の若々しく、躍動的でユーモラスな一面を見せる健さん、隻眼で毛皮を身にまとうマンがチックなキャラをケレンミたっぷりに演じる丹波哲郎、人の好さが顔から滲み出る健さんの兄貴役(大坂志郎)とその妻(南田洋子)。鬼籍に入った名優たちの若き躍動する姿に思わず涙が溢れそうになりました。昔の役者さん、なんでこんなに味があるんだろう・・・。

鰊漁のその後の運命や、ただの強欲爺に思えた網元の経営者としての哀歓、親子の絆、故郷に手ぶらで帰るわけにはいかないヤンシュ達の悲哀、女に惚れ抜かれる男の甲斐性、それを受け入れられないカムイの血、モノクロームの雪の美しさ、男たちの歌うソーラン節のなんという耳心地のよさ、荒れる北の海の恐怖などなどなんとエネルギッシュで魅力に満ち満ち溢れた映画であったことか。若き深作欣二の才気煥発!紛れもない傑作でした!聞く耳を持たない頑固親父・九兵衛を観ていて、親父のことを思い出しにけり。★★★★★




オンラインショップ お問い合わせ

Archive

Calendar

2017年1月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  
Scroll Up