森のかけら | 大五木材


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これほど特徴あるヒノキを世に出さない手はないとの思いで【森のかけら】に加えたわけです。材としても『キソヒノキ』にとて見劣りしませんが、残念ながら供給力が乏しいため、一般的には俎上に乗ることすらありません。35㎜角の【森のかけら】の世界の中でこそ輝く存在なのかもしれません。そんなヤクヒノキだけにマニアの目にもよく止まり、すぐに欠品になり、在庫を少しずつ切り出しては『かけら』に加工していたものの、その命脈も尽きてしまい、絶望していたところ、先日倉庫の奥でヤクヒノキの端材を発見!

拳ほどの大きな節や大きな割れが走っていて用材にはならないものの、『かけら』であれば活かせそうです。その時期にまとめてこれぐらいのサイズのヤクヒノキを幾つか買っていたはずだったので、前から倉庫のどこに置いていたか捜索していたのですが、偶然予想していた場所とは全然違うところで発見されたのです。全部切り刻んでしまうのはモッタイナイものの背に腹は代えられません。思い切って『かけら』として世に出ていただくことにしました。それでも『かけら』が取れる35㎜に木取り出来たのはわすかにこれだけ。

それから数日が経過。ヤクヒノキの板が『かけら』として帰ってきました。今はまだキューブに加工して磨いただけの状態で、これからオイルを塗ります。なのでどれも色目が淡く見えますがオイルが浸透すれば、木の中に眠っていた本来の色が目を覚まします。今回ヤクヒノキと一緒に加工したのは、キリシマアカマツ、シラカシ、ニガキ、エンジュ、トチ、コシアブラ。加工に出す際にはなるべく特徴の似た木は避けるようにしていますが、ヤクヒノキぐらい匂いに個性があれば「迷子」になることはありません。

これでどうにか『ヤクヒノキ』の欠品は解消されたものの、所詮一時的なものでしかありません。その間にも倉庫の捜索と並行して、新たな供給ルートも探さねばなりません。【森のかけら】が生まれてもうすぐ10年が経とうとしていますが、ヤクヒノキのように今後の供給に不安のある木も幾つか出てきました。当初は自分自身の趣味と実益を兼ねたコレクションとしての色合いが強かった【森のかけら】にも何やら別の使命のようなものを感じるようになってきた今日この頃であります




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