森のかけら | 大五木材


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 『えひめのあるくらし』でお馴染みの砥部焼業界の異端児・杉浦史典夫妻が松山市内に居を移されました。以前から『B家』として親しまれている夫妻の住居&アトリエ&みんなの集合場所&パーティ会場ですが、移転を記念して盛大にパーティーが開催されました。きっと何らかの趣旨が記されていたはずですが、そんな事はすっかり忘れてしまったものの、一杯飲めるということで日本酒持参で参加させていただいたのは5月も半ばの頃でした。そんな話を今頃書くなという批判には耳を貸さず、盛大な新B家パーティーの話。

一体どういう関係の人たちがどれぐらい呼ばれているのか、まったく考えもせずに行った私は玄関を開けてビックリ!そこには見たことも会ったこともないような方々が所狭しと集まっておられました。いかん、これは主以外に知り合いがいないという危険な状況になると一瞬不安が走り、持参した日本酒を一人寂しく手酌する光景が頭に浮かんだののも束の間、見覚えのある顔を発見!『えひめのあるくらし』のメンバーもちゃっかり出席しておりました。宴の時間が近づくにつれ更に集まっている参加者たち。

奥ゆかしくて人見知りの多い『えひめのあるくらし』メンバーはやがてメインルームに隣接する部屋に自然と集まってきたのです。私の隣では、ガンダムプレゼンで一時代を築いた高瀬英明君(無茶々園)が熱く『シンゴジラ』への愛を熱弁。周囲の女子の冷たい視線を無視して議論は白熱。巨大生物&ロボに萌えない男子などいないのです。お互いの持てる知識と熱情で熱く激論を交わすものの、残念ながら私は『シンゴジラ』未見・・・。それでも旧ゴジラや『パシフィイク・リム』など、B家とはまったく無関係の話で盛り上がる二人。

やがて話は『シンゴジラ』から、『持たざる者』の話へ。ネガティブシンキングの中から斬新な企画を生み出す独特の高瀬式思考。なぜに世界はこうも不平等なのかという話から、お互い持たざる者がいかにして持たざる者と戦うかについて、いい歳したおっさん二人の与太話を呆れ顔で聞きながらも決して突き放すことない優しい『おとな』メンバー。こちらは、『イチョウの丸いまな板』でお馴染みの大塚加奈子さん(道後の日用雑貨のお店・BRIDGE)。『おとな』のメンバー、みな売っているのはモノだけでなく、ライフスタイルそのもの。




昨日、魚の種類と木の種類はどちらが多いのかについて書きましたが、日本における魚の種類と比べると決して木の数が膨大というわけではなかったものの、海外の種まで含めるとやはり木の数は多いようで、それでどうにか『プロが集まる木材市場でも名前の分からない(あるいは特定する決め手のない)木がある』という問題に対する言い訳ができたかもしれません。そもそも木を特定するのに決め手となる葉が失われているのと、表面が色ヤケしたりしていて削ってみないと分からないというのもあります。

また消費者と距離のある木材市場などでは樹種名などあまり重要視しないというか、材の特定は買う側の材木屋の目利きだろうという風潮があるのも事実で、皆が何の木なのか分からないという時に、「これは〇〇の木だ!」なんて断言する人がいれば、そのままそれが通ってしまうという事もあります。まだそうして不安定ながらも名前がついていれば、それは違うとか似ているなどなど樹種名を特定できるきっかけにはなるのですが、結局不明のまま「雑木」のままだと、買ったところで売りにくく非常に困るのです。

最近では廃業する材木屋から材が回ってくることも多いのですが、そいう場合はほとんど樹種名が記名されていないので、まずは樹種の特定が大きな仕事となります。広葉樹後進県の愛媛においては樹種をハッキリ断言できる人も少なく、特に昨今のように世界中からあらゆる種類の木が流通するようになると、針葉樹から広葉樹、日本から世界の木すべてに渡って知識のある材木屋さんなんて日本中で考えてみても何人もいないのではないかと思います。仕事が細分化されたことと、世代交代が進んだことで、今後ますます木の名前が分からなくなる状況が進行するのではないかと心配しています。

そういう意味からも国内外の240種を知ることのできる【森のかけら】は、継続していく意味があるのではなかろうかと自分を奮い立たせています。そういう業界の事情がある一方で、そんな我々をあざ笑うかのように、「木の名前なんてどうでもいいから形のいいものが好き!」という自由奔放に名もなき枝を使う現場に遭遇!それが先日道後の伊織さんで開催させていただいた『えひめのあるうれしい日』でのチッキーこと帽子千秋のブース。カメラを向ければすべてを理解したチッキーが完璧なポーズで応えてくれます。

日本どころか海外にまでフットワーク軽く飛び跳ねるチッキーの展示会では欠かせない謎の木。樹種名など何の意味もありませんけど何か?とばかりに素敵な洋服が掲げられた枝。名前は分からずともこういして晴れ舞台に立たせてもらえる木を見ると、樹種名に執着する自分が小さな人間のように思えてしまう。まあ用途次第ではあるものの、カタチにこだわり過ぎるのもどうなのかなと・・・。そんな事を考えている間にも「〇〇という木はありますか?」なんて問い合わせメールが。木の名前もいろいろ、使い方もいろいろ。




材木屋にとってもっとも困るのが木の名前が分からないという事。弊社のような小売店が木材を仕入れる方法としてはいくつかありますが主なものとしては、製材所で挽いた材を仕入れる、木材市場に出品された材を買う、原木市場で丸太を仕入れて賃挽きする、木材商社から仕入れる(特に外材の場合)などです。それらほとんどの場合、樹種名が明示されていて、それを確認してこちらも買うかどうか判断するわけですが、稀に樹種が分からないというケースがあって、そうい時は『雑木』と名付けられていたりします。

雑木(ざつぼく、ぞうき)』というのは、「この木の名前は分かりません」と言っているようなものですが、木材市場では時々こういう事もあります。一般の方の中には、「えっ、木材市場って木のプロの集まりなのに木の名前が分からないの?」と疑問に思われる方もいらっしゃると思いますが、恥ずかしながら事実その通りなのです。業界は違いますが、例えば市場などの場合どうなんでしょうか。恐らく一部の深海魚みたいな魚を除けば、名前の分からない魚なんてほとんどいないのではないでしょうか。

魚市場の場合は獲れるエリアが限定される(獲れる魚の種類がある程度限定される)のと、魚って特徴が分かりやすいので、最悪分からなくてもネットで調べれば大体分かると思うのです(実際は正体が分からない魚も獲れたりするものの、市場に出てこないのかもしれませんが)。それに比べて、木の場合は灌木などまで含めると種類が膨大なうえに、製品市場だと外材も混ざってきますので樹種の見極めは非常に困難、だと思い込んでいました。でもこれって実際に数字で見てみるとどれぐらい差があるのだろうか疑問が沸きました。

そこで調べてみることに。いろいろな統計調査があって、多少誤差はあると思うのですが、世界の海には約3万種の魚がいて、日本には約3千種。我々が日頃食するのはその内の約500種だとか。木の場合は植物園自然保護国際機構(BGCI)が加盟500団体が持つデータを集計した結果によると、全世界で6万65種に及ぶそうです。ちなみに世界でもっとも多様な樹種が存在する国はブラジルで、樹木の種類は8715種日本には約1500種の樹木があり、そのうちおよそ100種が比較的知られている木だとされています。

単純に数字で比較すると、魚は世界で3万種、樹木は世界で6万種。日本では魚が3千種、樹木が1500種、その中でよく知られているのが魚500種、樹木100種。こうして数字を並べると世界規模では樹木が圧倒的に多いものの、日本に限れば魚の方が多いことに。しかし日本でよく知られている木が100種となると、【森のかけら・日本の120】より少ないということになるのでちょっと基準が甘いようにも感じますが、「比較的知られている木」ということであればそれぐらいが妥当なのかもしれません。続く・・・




このブログを書き始めて9年目になりますが、つい錯覚して一度取り上げると、もうそれでみんな分かってもらっているなんて気になってしまう事があり、「OOの商品はどうなっているのですか?」「ブログでの説明とかしないんですか?」などとご指摘を受けて慌てて取り上げる事が多いのですが。それも喉元過ぎればすぐに熱さを忘れてしまう駄目な性格・・・。ということで、このところオンラインショッピングでもご注文の多い【森のかけら36】について改めて紹介させていただきます。

【森のかけら】は、日本の木120種と世界の木120種の合計240種の中から、好きな組み合わせで100種選べる『森のかけら100』と、36種選べる『森のかけら36』の2タイプがあります。全部で240種あるのに、100+100+36=236しかないとコンプリート出来ないじゃないかと思われるかもしれませんが、これは【森のかけら】の出自に関わっています。そもそも『端材を捨てるのがモッタイナイ』というケチ根性と『世界中の木を見てみたい』という好奇心の両親の間に生まれたのが【森のかけら】なのです。

端材がベースという事もあって、常に240種が1つも欠けることなく常時揃っているというわけではないのです。なので日本、世界それぞれ120種に対して20種ぐらいのゆとりを設定して100種選べるようにしました。また当初は全種を揃えるというようなコンプリーターが続々と出てくるなどとは想像もしていませんでした・・・。また、240種もあると選ぶのも大変という人向けにこちらでセレクトした企画商品も作りました。それがこちらの『設計士なら知っておきたいに日本の木36世界の木36』。オンラインショップでは16,000円(税抜)で発売中。

個人的には、240種の中から36種、100種を選ぶ工程そのものが楽しいはずと考えていたのですが、さすがに購入される方すべてがマニアというわけでもないので、ある程度指針になるものがあった方がいいという事でこういう企画商品を作らせていただきました。そういった企画商品の中で今までもっとも売れたのが、こちらの『今だからこそこどもに伝えたい日本の木36』。第4回キッズデザイン賞を受賞した際に記念セレクションとして作らせていただいたもの。オンラインショップでは16,000円(税抜)で発売中。

これらすべての商品には、240種の木の簡単な説明が書かれたールカラーの解説書が付きます。これだけ単独で購入したいという声も聞くのですが、これはあくまでも【森のかけら】本体の付属品という事ですので、解説書単体での販売をしておりません。解説はすべて私が書きましたが、かなりの時間とそれなりのコストを費やしています。【森のかけら】をご購入された方への手引きのひとつになればと考えています。さあ、ご興味の沸いた方はオンラインショッピングへGO~!




建築工房OZさんの事務所の話の続きです。完成したので今は分かりませんが、根太や野縁など下地材もたっぷりご使用いただいています。見えるところでは、床には『アカシア』のフローリング。砂漠の緑化にも利用されるほど成長が早いエコロジカルな木ですが、この数年であっという間に全国区になり知名度もアップしました。弊社で扱っているのは、こげ茶から白色までこれでも同じ木なのかと思えるほど激しい色ムラと無数の節が特徴のナチュラルグレード。貼りあがるとお洒落な喫茶店のような趣。

当初は玄関からそのまま土足で入るような設定をされていたそうですが、アカシアが貼りあがった状態を見られてやっぱり上履き仕様にすることを決断されました。見た目の印象だとかなり堅牢な木のように思われるかもしれませんが、実際は成長が早く年輪幅も荒く軽軟です。なので傷に対してもタフな木ではないものの、OZさんが上履き仕様にされたのは、その理由によるものではなく、やはりこの上を土足で歩くのは忍びないという建築家の思いでしょう。上履き仕様になってことで新たなご注文が!

そうです、玄関で脱いだ靴を収納するためのシューズボックス。それを『モザイクボード』で作らせていただくことになりました。そこまで狙って提案したアカシアのフローリングではありませんでしたが、結果的にアカシアがつなげてくれました。弊社の場合は、それぞれの商品が小さな営業マンの役目。小澤さんが作るのならモザイクボードに決めてましたと仰っていただきましたが、実はモザイクボードも以前の現場でキッチンカウンターとして使用実績があり、気に入っていただいていました。



大量に使っていただくことは勿論嬉しいのですが、こうやってリピートの注文をいただくのはもっと嬉しいものです。色のメリハリのあるアカシアのフローリングともモザイクシューズボックスも絶妙な組み合わせです。基本的にモザイクボードは規格サイズ(2000✕500✕30mm、3000✕600✕30mm)での販売となっていますが、オリジナルでモザイク仕様の家具を作ることもあり、多少は端材が発生するので、それを利用した小さな家具も作ったりします。そういう事情をご存知の方には小さな幸運が舞い込むのです。




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