森のかけら | 大五木材


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こちらもご紹介がすっかり遅れましたが今年の5月に移転新築された『建築工房OZ』(小澤健作社長)さんの新事務所。いつもいろいろな無垢材をご利用いただいているのですが、事務所建築に伴い弊社の木材をたっぷりご利用いただきました。まずはこちらの外壁ですが、『サーモアッシュ』の本実目透かし加工のパネリング。このブログでも紹介させていただきましたが、OZさんの先の新築現場で外壁にご使用いただいたもので、すっかり気に入っていただきました


重硬で衝撃に強いことから野球のバットなどにも使われる北米産の広葉樹『ホワイトアッシュ』を200℃の超高温でサーモ乾燥させてものです。近づくと焦げた匂いがします。もともと木目がクッキリしている木なのですが、サーモ処理させたことで、より木目が鮮明になります。着色しているわけではないのですが、いい感じの焦げ色になっています。この状態が永遠に続くわけではなく、経年変化で徐々に左の写真のようなロマンスグレーに変化していきますが、それもこの木の面白さのひとつ。

外壁だけでなく事務所の内壁にもサーモアッシュを貼っていただきました。照明の関係で外壁に貼ってもらったものとは、色合いが違ってみえますが同じものです。同じホワイトアッシュですが、個体差があるのでサーモしたことで濃淡がより強調されるので、並べて貼るといい感じのムラが生まれます。焦がしているといってもパネリングに加工しているので、掌に木粉がつくような事はありません。ただし荒材だと表面がザラザラして凹凸や毛羽立ちもかなりあるので注意が必要です

初めてこのサーモウッドを仕入れた時、正直そのどうやって売ればいいのか、その用途すら定まっていない状態でした。周辺での使用実績もほぼない状態だったので、いきなり大きな現場で試験的に使うことのリスクもありました。しかしこちらのOZさんをはじめ何人かのチャレンジャーが果敢にサーモウッドに挑んでいただき、実績を積み重ねてきました。海外での実績は豊富ではあったものの、愛媛という環境でどれぐらい順応し、効果を発揮してくれるのか、確かめるには多くのチャレンジャーの協力が必要なのです。明日に続く・・・




㈱アカマツハウジングさんとの関わりはモザイクボードだけではありません。新しく事務所を開設する際にお声を掛けていただいたのですが、そのひとつがこちらの『エンジュ(槐)』の柱。エンジュの魅力のひとつは、濃い茶褐色の心材と辺材の白味とのハッキリしたコントラストの対比にあります。右の写真を見ても分かるように角に白太がかんでいます。事務所の中にシンボルツリーのようにエンジュの柱が立っています。エンジュは『延寿』とも書き表すようにとても縁起の良い木でもあります。

更に壁面には、「世界でもっとも美しい木」の一つでもあると言われている『ウエスタン・レッドシーダー(米杉)』のパネリングを使っていただいています。油分がたっぷり含まれていて外部に使用しても強い耐朽性を誇る米杉ですが、写真のように濃淡がハッキリするのもこの木の特徴です。前職時代に関わらせていただいた現場でもお使いいただいた材料ですが、その良さをご自分でしっかり把握、理解されたうえでのご注文ですのでこちらも安心。

施工後なるべく早くに撮影にも行きたかったのですがなかなかタイミングが合わず今頃になってしまいましたが、今回モザイクボードのテーブルなども納めさせていただき、すっかり事務所の雰囲気を弊社の色で染めさせていただくことになりました(笑)。それはきっと赤松社長にも望むところだったと思われますし、不動産会社として立ちあげられたものの、やはりそこは「建築」で育ってこられた人間。リノベ事業にも取り組まれはじめ、これからドンドン木も使っていくよ~!との覚悟&決意表明と受け取っています

弊社はさまざまな無垢材を取り扱っているものの、価格競争は得意ではありません。正直値段だけなら、コスパのいい材木屋は沢山あると思います。そういう舞台で勝負したいとは思っていません。だからといって高い木を売りつけようと思って売るわけではありませんが、ひとつずつ丁寧に物語を語らせていただきながら、木に興味を持っていただき、木に惚れてもらって喜んでいただきたいのです。時間も手間もかかる事ですが、木が盛りで育った時間の事を考えてもらえばそれぐらいの時間を費やすのは木を使ううえでの最低限の作法ではないかと思うのです。止まっていた歯車がまた徐々に動き出したような感じで私の気持ちも高揚しています。赤松社長、藤本さん、期待してますよ~!ありがとうございました。




2日間にわたって㈱アカマツハウジングさんの事務所に納めさせていただいたモザイクカウンターやデスクの事をご紹介させていただきましたが、これからはこのモザイクテーブルの上でさまざまな木材を使った建築の話に花が咲くことを期待しております!ネットなどでモザイクテーブルの事をご覧いただき、面白いとか使ってみたいという反応は沢山いただくのですが、一枚とて同じものがない個性の塊ですので、やはりこういう風に実物を見て触って納得していただくことが一番なのです。


多品種の広葉樹が混在していますので、貼り合わせてプレーナー加工しサンダーで磨いても材の硬度によって微妙な凹凸はあります。私としてはそれが他樹種の無垢で作るモザイクボードの面白さであると思っているので気にもしていません。まあ、いろいろなハードルを設定していて(ブログや価格等)そこを果敢に乗り越えて辿り着かれている御仁ばかりだと思うので、きっと木が大好きで寛容な方ばかりだと思っておりますので、きっと私と同じような感覚の方だと信じてはいますが、念のため実物も確認していただきたい。

トラブル回避というよりも、折角面白いという接点で出会った方たちと余計な事で心を悩ませたくないのです。そんなのだから売り先が広がらないとか、商品が浸透しないと批判されることもあるのですが、それでもいいのです。沢山売れれば嬉しいものの、端材をどうにか有効に活用したいという思いで作り出したというモザイクボードの生い立ちから考えれば、想定以上に売れることへの不安もあるのです。素材の供給が不安定ということもあるし、何より一枚一枚の嫁ぎ先まで見届けてやりたいという好奇心が尽きない・・・。


そんな甘い考えでは商売できない!とよく叱咤されますが、一般的な物差しなどで捉えていただかなくて結構です。新しい商品には新しい市場が生まれ、その中では新しいルールや関係性が出来てくるもの。経年疲労を迎えつつある古い材木屋のビジネススモデルで評価していただきたくありません。小さな商売であるとその先に、それを求めていただく方がいる限り、その会社やその商品は存在する意義があると思うのです。そういう人を、そういう取引先をこれから少しずつ増やして、互いが幸福感を感じられる商売を続けていきたい




完成したモザイクボードのカウンターテーブルとパソコンデスクをお届けに宇和島へ。一昨年、昨年は不思議なぐらい宇和島とご縁が多くて、しょっちゅう宇和島まで走っていましたが、今年はご縁が少なく久しぶりの宇和島でした。オールモザイクボード仕様なので、2000✕500✕30㎜と3000✕600✕30㎜の2種類のモザイクボードを贅沢に使っております。その分、目方も結構なものになって、大の男二人がかりでも、室内に取り込むのにひと苦労するほどでした。設置しするとこんな感じです!


オフィスで使うカウンター&テーブルですが、仕上がりは質感重視で植物性オイル塗装+蜜蝋ワックス拭きです。テーブルの角は、(もともとのボードの長さの関係で片方だけですが)よく見ないと分かりにくいですが留め加工したピースがつながっています。こういうこだわりがどれぐらい施主に通じるのかと疑問に思う時があります。作り手が側の勝手な自己満足なのではなかろうかと。それが今回みたいに施主が木の事を分かっていただいている方の場合はこちらもやり甲斐があるというもの。

そしてこちらがデスクテーブル。キッチリ採寸していただいておりましたので綺麗に収まりました。早速電話やらパソコンを並べていただき臨場感ある感じで撮影させていただきました。こういう風にモザイクボードの家具を作らせて納品させていただくパターンとボード状態のそのままでご購入されるパターンがあって、家具の場合は納品先が遠方であっても(結構東京などの関東方面が多い)出荷前に写真を撮れるのですが、先方で加工される場合はどう風に仕上がったか気になります。

少し前にも東京からのご注文で、モザイクボードでオフィステーブルを10数枚製作させていただいたのですが、脚の取り付けは先方でされたので完成した姿は見れませんでした。生みの親としては、どういう姿に生まれ変わったのはとても気になるところで、完成写真も送っていただけませんかとお願いしています。さてアカマツハウジングさんの話に戻ります。納品当日は赤松社長は残念ながら不在でしたが、スタッフの藤本洋さんにモデルになっていただきましたが、オフィスをほぼモザイクボードが占有することに!続く・・




自宅の床に何を貼ろうかなあと悩んでいるその人に、「苗字が赤松なんだからアカマツに決まっているでしょうが!」と長野産のアカマツの幅広フローリングをごり押し、いや強く薦めて貼ることになってからもう幾年月。住宅メーカーで働かれていたその人はその後紆余曲折あって、数年前に独立し宇和島で不動産屋さんを開業されました。まあいずれは住宅の分野にも進出されるだろうと思っていたら、案の定「家づくりの虫」が騒ぎ出したようです。そのお方というのはは、㈱アカマツハウジング赤松丈弘社長。

その赤松さんから事務所のカウンター&テーブルのご依頼が舞い込んだのは数か月前のこと。すっかりご紹介が遅くなってしまいましたが満を持してのご紹介です。「樹種は?」「当然モザイクボードに決まっているじゃないですか」まるで数年前のお返しとばかりに迷いのない言葉が返ってきました。まだまだ私の洗脳は解けていないようです。それでお客さんと対面で打ち合わせをする際のカウンターテーブルとパソコンデスクの2台をフルモザイク仕様で作らせていただくことになったのです。

ここで改めてモザイクボードの説明をしますと、いろいろな種類の広葉樹が混在するフリーボードの事で、一般的にはメルクシパインやタモなどの単一樹種で作られています。さまざまな樹種を扱い、多量の端材が発生する弊社にてっては、生まれるべくして生まれた商品だとも言えます。どの樹種がどれぐらいのボリュームで入るのかはその時の端材の状況に拠りますので、同じものは一枚とて出来ません。まあ同時期に作ったロットだと似たような雰囲気になることはありますがそれも運次第。

むしろバラバラな方が面白いと思っているので、意識して調子を合わそうなんて考えて作ってはいません。たまたま結果的に似たような仕上がりになることはありますが、O枚買うから雰囲気を合わせてくれなんてのはお受けできません。今までは、バラバラだからこそ面白いという点に共感を覚える方々(あるいはこのブログなどをよく御覧いただいているフェチな方々)からの注文ばかりでしたので、そういうトラブルは起きてはいませんが、商品がひとり歩きするようになるとそんな事も心配せねばなるまいと杞憂が尽きません。続く・・・

なので、このように商品づくりのコンセプトまでバッチリご理解いただいたうえでのご注文は本当にありがたいです。製作は当然ながらいつもの善家雅智君(ZEN FURNITURE)。それで完成したのがこちら。多品種を使っているため、比重の大きい樹種も多数含まれ、フリーボード一枚となるとタモのそれよりも重たいぐらい。それで側板から中仕切りまですべてモザイクボードで作るのですから奥のカウンターテーブルになるとかなりの重量になります。これぞモザイクボードって実感がたまらない瞬間!




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