森のかけら | 大五木材


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今日のかけら・#192【パドックPadauk マメ科・広葉樹・アフリカ産

今日「森のかけら」たちを整理していたら、丁度いい物が出てきたのでその木『パドック』についてのお話しです。弊社が毎月発行している『適材適所』という通信誌の12月号に、パドックの事を書きましたが、その中で「パドックは鮮やかだが経年変化でアサメラのようになる」という内容の事を書きました。木材関係者の方は、「そう、そう」と実感される方ばかりだと思うのですが、アサメラをご存知ではない方にはよく分からなかったと思います。アサメラの写真も一緒に掲載すればよかったです。そしたら今日、整理中に「まさにこれ!」というぐらい退色したパドックが見つかったので、自分の中で今日は『かけらシリーズ』の順番ではなかったのですが急遽取り上げさせていただきます。

左の写真はどちらも完成間もないかけらで、ほとんど退色は見られません。左の3個並んでいる画像は左端から、完成直後、退色したパドック、アサメラです。右の画像は左が完成直後、右が退色した物です。カメラを通してしまうとちょっと雰囲気が違うのですが、完成直後の鮮烈な赤がくすんでいるのが分かると思います。これは室内の棚で管理していたのでまだこの程度ですが、座卓にして太陽の光が入るところに出しておくともっと退色が進みます。アサメラと同じという訳ではありませんが、かなり近い雰囲気になっています。

パドック同士の2個の比較で見ると、かなり退色しているのが分かると思います。しかし退色することが悪いといっているつもりはないので誤解しないように。生きている物が時間とともに変化していくのは自然の摂理です。木を使う人はそれを受け入れなくてはなりません。ただ分かっていても削りたての眩いほどのパドックの赤を知る者にとって、茶褐色に退色してしまった姿を見るとなんともいえない気持ちになります。もうひとつパドックは赤身と白身の差が激しいので、うまく取り込んで使えば色のコントラストを楽しめます。

「森のかけら」でもそういう風につくろうとも考えた(少しは出来た)のですが、ベースが端材なものですから思い通りには仕上がりません。初期の頃作った物は赤白がうまい具合に半々に出て、面白がられたのですが・・・。天然素材を扱うという事は、思い通りにならない事、これでいいんです!パドックについては『適材適所NO.127』に詳しく書かせていただきましたので、最後に好きな映画のコピーを一節添えて、『心変わり(退色するの)は罪ですか?愛(パドック)にも翼があるものを。』

 




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