森のかけら | 大五木材


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20120126 1年末の事務所の片付け・整理で、眠っていた仕分け待ちの「かけら」たちの埃も払われ、Aチーム(森のかけら)、Bチーム(夢のかけら)に振り分けられました。その目的上、あまり沢山出来て欲しくはないBチームですが、予想以上にメンバーが増えてしまいました。結局30個入りのセットが10セットも・・・という話を年末にもアップさせていただきましたが、あれから目立ったイベントがなかったので、まだ出番を待っているかけらたちが沢山います。ここに改めて再度ご紹介。

 

20120126 2不本意にも長らく塩漬けにしてしまっていたものも多いので少し後ろめたい気持ちもあります(かけらたちに対して)・・・。あくまでちょっと訳ありのBチームですから、いついつまでにどれぐらい出来ますという事はお約束できませんし、どの種類が入るかどうかも神様の気分次第。それでもある程度数が揃うと大人買いしていただく奇特な方もいらして、今回のように揃ったのは久々です。さて【森のかけら】をご購入ただいた方には、桐箱に同梱してある解説書について少し解説。

 

20120126 3その解説書のタイトルに『森のかけら240+(プラス』とありますが、その『』というのは解説書の最後のページ(29P)にある、『森のかけら』の240種のレギュラーになれなかったスーパーサブたちに敬意を払っての事。本格的な学術的な解説書を作ろうと思ったわけでもありませんし、その能力もないのですが、一応その正体がある程度はっきり認知されているモノ、また今後の供給が見込めるモノにしておきたかったので既に加工も終わっていたモノも泣く泣く断念したのがこの「プラス」です。

 

20120126 4とりあえず解説書の末尾に掲載はしたものの、240種のリストに入ってないので『幻のかけら』という存在になっていました。今回は、その『幻のかけら』たちも『夢のかけら』の中に入ってもらいました。いずれ何か別の形で世に出そうと考えてはいたのですが今回英断致しました!どれが何個入っているという訳ではありませんし、何々を入れてくれというご要望にも応えることは出来ませんが、ご興味のある方は『夢のかけら』コーナーでその勇姿を見てやって下さい。今回かなり頑張って作りましたので、しばらく『夢のかけら』は出来ない・・・ことを望みます!




20120125 1昨日のブビンガの座卓で使ったアイアンの「ルーズ穴」の事が分かりにくかったようなので、補足説明です。あのよう巨大な1枚板の場合は、特注のアイアンで桟を作ってもらいますが、天板の厚みが30mm前後の幅をつないだテーブルなどの場合は、こういう補強金物を使っています。「ユニクローム 平打天板止」というモノで、形状が2つあるのは「ヨコ穴用」と「タテ穴用」です。目玉のように2個並んでいる穴が桟に取り付く方で、細長い穴が天板に取り付く方です。

 

20120125 2この細長い穴の形状が、ビスに対して遊びのある「ルーズ穴」という事になります。木が収縮した場合でも、この遊び部分があるので、その可動域内でビスが持ちこたえられるという訳です。以前はこのルーズ穴の金物を使っていなかったので随分痛い思いもしました・・・何事も勉強、何事も経験ですね~。さて、この金物ですが、シンプルながら高い機能性を備えているタフな奴なのですが、それよりもこの形、どうみても「」にしか見えません!初めて見た時はそのデザインにビックリ!

 

20120125 3シンプルに機能性を追及したらこうなったのかもしれませんが、いやいやきっと製作されたデザイナーさんが遊び心のある方だったんでしょうね~。機能性や強度、コストが最優先される「金物部品」、しかも無機質な金属という素材の中で、見ているだけでニヤリとさせられるグッドデザイン!緊張感を強いられる現場でほっと心を和ませてくれます。たくさん並べてみると、どう見ても「顔」にしか見えません。明らかに笑いを狙っているとしか考えられない・・・アニメのキャラのようです。

 

20120125 4特に「ヨコ穴」は「ほ~」と言っているようにしか見えません。「タテ穴」は「ぼ~」って感じ。一度そう思って見てしまうと、もう顔以外の何ものにも見えなくなってきます。そんな事考えてる暇などないわ!と日々工期に追われ現場の職人さんからは怒られそうですが、だからこそこんな見えなくなる部分にもこっそり遊び心を込められたのではないでしょうか。決して主役になる事も、ほとんど人の目に触れることもない補強金物に、プロフェッショナルの仕事を感じました。大切に使わねば!




20120124 1さあ無事塗装も終わり完成まであと一歩。幅広の1枚板でテーブルなどを作る場合は、裏面に反り止めの桟を入れるのですが、さすがにこの厚み(約70mm)で、幅が1000mmを超える巨大な1枚板ともなると、木の桟では効果がありません。天板以上に硬く強い木を使わなければ桟の意味がないので、今回は鉄の桟を特注!⊥型のアイアンを裏面に埋め込み反り防止に備えます。このブビンガ、弊社にやって来てゆうに10年は越えているのですが、それでも念には念を入れて、備えあれば憂いなし!

 

20120124 2写真が暗いので分かりにくいのですが、このアイアンにはルーズ穴が開けられていて、万が一の木が収縮してもビスがその動きについていけるよう細工がしてあります。業界では常識なのですが、ただの穴だけでは木が痩せて縮んだ時に、アイアンが突っ張ってしまい表面が割れたりしてしまいます。過去の痛い経験が血となり肉となっています。私は専門の家具の勉強をしているわけでもありませんので、経験だけが頼り。腕のよい職人さんたちとのチームプレーあってこその家具作りです。

 

20120124 3さあ、アイアンの桟を取り付けてようやく完成!片方は壁に飲み込む掘りごたつ用の座卓なので、片足だけの変形ですが、片足が付いた分だけでも更に重量は増しました!どうやって納品しようかという心配もこの表情を見れば吹き飛んでしまいます。植物性油をしっかり吸い込んで、緻密な年輪の生み出す優雅な気品と妖しげな色気に磨きがかかりました。納品の事は後で考えるとして、今はこのブビンガの美しさに酔いしれよう~!製作してもらった善家雅智君(ZEN FURNITURE)、お疲れ様でした!

 

20120124 4やはりこういう大きな木は、その最後の晴れ姿まで付き合って勇姿を見届けてやりたいものです。自社倉庫に長く住み着いていた(?)木であればあるほどにその思いは強くなります。作ったモノがどこのどんな人の元に届くのか?どんな風に受け入れてもらうのか?納品させていただき、最後に日頃のお手入れの説明までさせていただき、背中で家具に別れを告げて玄関を出る時、お客さんと最後まで言葉を交わせる事の出来る小売業の醍醐味を感じずにはいられません

 

20120124 5★このブビンガの座卓のあるお家の見学会が、今週末開催されます。フローリングは幅広のブラック・ウォールナット!2大巨頭の嬉しいコラボを実際にその目でご覧下さい。

㈱ジョー・コーポレーション今治支店様 日時:1月28日(土)・29日(日)10:00~17:00 場所:愛媛県今治市玉川町八幡

※お客様のご厚意により2日間限り開催となります。(雨天決行)




20121123 1数日前にアップした巨大な『ブビンガ』の座卓の話、途中で「木屑」の方に脱線して尻切れトンボに終わっていましたが、その結末です。たっぷりと深紅の木屑を出した後、ブビンガの板は綺麗に仕上がりました。長さ2100X幅1000超X厚み70mmの巨大な1枚板は大迫力ですが、重さもスーパーヘビー級!さすがの私でもこれは独りでは担ぐことは出来ません・・・。加工が仕上がると次の工程は塗装です。基本的に弊社で取り扱う家具は植物性油塗装です(水廻りは一部プレポリマーを使いますが)。

 

20121123 2いつもは弊社の熟練した女性スタッフが塗装してくれるのですが、休日等の関係で久々に私が塗装の腕を振るわせていただきました。科学塗料に比べて塗料が乾くまでに時間がかかるので、連休前などは塗装の絶好のチャンスなのです。年末年始はやたらと休みが多く、効率良く塗装していかないと納期に間に合わなくなります。そこで私の出番。休日返上で塗装に励みます。撮影は息子に依頼。ひと塗りするごとに別の顔を見せるブビンガにはいつもながら惚れ惚れ・・・

 

20121123 3今回はブビンガの激しい凹凸を生かした耳付きの仕上がりをご希望されました。私も個人的には「耳付き」の仕上がりが好きなのですが、どの木でも耳付きの仕上がりを勧める訳ではありません。針葉樹は余程コンディションがよくないと、耳が映えません。耳付きの仕上げは、木らしい見た目の妙味とナチュラル感をダイレクトに味わえる触感が醍醐味ですが、やはりそれには広葉樹が適しています。当然例外もありますが、アフリカ産のマメ科などは、耳を使わないなんて皮の無い焼き鮭のようなもの!

 

20121123 4耳の凹凸が激しければ激しいほど、変化や陰影が生まれ面白さが加増されます。ただし、作る側としてはあまり深い凹凸は加工が大変!あまりに鋭利に角張っている部分はグラインダーで削り落として、触った時に危なくない程度まで磨き上げますが、そのバランスも重要。やり過ぎると折角の魅力も半減します。塗装はウエスにオイルを染み込ませて行いますが、凹凸が深いと塗料がしっかり塗れませんので、そういう場合は歯ブラシを使って奥深くまで丁寧に塗ります。

 

20121123 5最後に綺麗に余分なオイルを拭き取ると、ご覧のように凹凸の奥までしっかりとオイルが浸透しました。フローリングでもそうですが、粘度の高いオイルを使う場合は、塗装後に余計なオイルを残さず丁寧に拭き取るという事が大事になります。それが少しでも甘いとネトネトの触感になってしまいます。こうして後は風通しの良い暗所でしっかり塗料が乾くのを待つばかり。乾燥出来るとその工程を2、3度繰り返し、蜜蝋ワックスを塗って完成という事になります。そのお姿は明日ご披露!




20120122 1今年は何とか4、5点の新商品を出そうと思って張り切っています。世に出た商品の裏には、ボツになってしまった累々たるアイデアの屍があります。私の場合、新商品のアイデアの多くは、車の運転中に湧いてくること(降りてくる)ことが多く、帰るまでの間にそれを暖め続けて、事務所で一気に肉付けするパターンです。ひらめいた時には、「俺は天才か!」と思うような事もあるのですが、戻るまでそのテンションが維持できないモノは悲しく消え行く運命にあります。

 

20120122 2慌ててメモでもしておかないと忘れてしまう~なんていう程度のモノは結局、最後まで辿り着くことはありません。イメージだけ浮かんだだけでも、何度でも繰り返し頭に現れるモノは、それがあるきっかけでバインダーとなるモノの出現によって具現化してきます。どちらかというと「形」ありきというよりも、「言葉」ありきのタイプなので、「木言葉」や木の物語を考えているうちに、それが形に結びついて仕上がるという流れです。なので形はデザイン性云々というよりも、素材重視のベーシックなモノがほとんど。

 

20120122 3それが、佐野勝久エスデザイン・スタジオ)&大内智樹パルスデザイン)という二人のデザイナーとの運命の出会いによって、デザインというものの重要性を知ることになるのです。「言葉」がなければ真意は届かないという気持ちは変わりませんが、それがうまくデザイニングされていなければ、野暮ったく押し付けがましいただの独りよがり。「形」がなければ触れることも出来ませんが、そこに「ストーリー」がなければただの器。本来、ものづくりとものがたりは欠かすことの出来ない両輪であるべきなのですが、今までものづくりばかりにスポットライトが当たっていた現実は否めません。大量消費時代から素材を無駄なく有効に活かすものづくりが求められる時代に移ってくる流れの中で、これからは、ものづくりのコンセプトや道程、その背景や素材の魅力などをものがたる事の重要性が高まってくるのは間違いありません。そんな分かった風な事を言っていたら・・・

 

20120122 4まさにそのものズバリの『デザインセミナーIN愛媛 ものづくりXものがたり』というイベントが開催されるということで、佐野さんから事例発表で喋りなさいとのご依頼が・・・!愛媛県美術館において、四国経済産業局主催という仰々しいもので、本来分不相応なのですが、会の趣旨が「デザイン活用による売れるものづくり推進事業」の一環という事でもありますので、ご恩返しの意味も込めて、私のような者でもお役に立てるならばとお引き受けいたしました。その後でトム・ヴィンセント氏の『愛媛の逸品を世界に届ける!-身の丈にあった商売戦略-』という勇気が奮い立つような楽しい講演も控えておりますので、トムの露払いの意味も含めて、零細企業がいかにしてデザインに覚醒したのか!?について喋らせていただこうと思っています。それに絡んで、左記の『四国のこだわり百貨店』というイベントも開催されますので是非『えひめイズム』にも足をお運び下さい。




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