森のかけら | 大五木材


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20140831 1 少し前に、うちの双子が夏休みの宿題で秋山兄弟の足跡を訪ねる宿題に付き合った話を書きましたが、思いのほか時間がかかり随分遅れて外で昼食をとる事になりました。双子といってのミックスツイン(異性双生児ですので、以心伝心などあろうわけもなく、話もまとまらず結局いろいろ迷って、トラットリア・ナトゥーレ・ナトゥーレさんへ。オープンする際テーブルを納品させていただいたご縁で何度かお邪魔させていただいているのですが、しばらくご無沙汰しておりました。

 

20140831 2以前は、テーブルクロスがかけてある事が多かったのですが(以前行った時は案内していただいた席が、たまたまテーブルクロスがかかってない席でしたが)、今回伺ってみるとすべての『ホワイトセラヤ』のテーブルがテーブルクロスから『解放』されておりましたので、ちょっと嬉しくなりました。いつ頃から解放されていたのか分からないのですが、表面はウレタン塗装していたものの経年変化で随分味わい深い表情に成長していました。

 

 

20140831 3個体差もありますので一概には比較できませんが、納品させていただいた当時からするとかなり色調も濃くなっていました。どれぐらいの数のお客さんがこのテーブルで食事をされたことでしょう。所詮お店のテーブルは、料理を盛り上げるための裏方であり、料理が運ばれてくる間に少しはお客さんの目が落ちることがあるかもしれませんが、ほぼスルーされる宿命にあります。この木目がいいねえ~、この色合いが~、この節が~、なんて思う人はまずその道の方だけでしょう。

 

20140831 4 充分お手入れは行き届いていましたが、お客さんと共に過ごした時間を知る痕跡(小さな傷や輪染み)がいくつか見受けられました。そういう痕跡を見るとなぜだかホッとするのです。いつまでいつまでもビニールシートやテーブルクロスを掛けられたままのテーブルは、いつまでも綺麗かもしれませんが、いつまでもお店に馴染ませてもらってないような気がして、元親としては不安な気持ちになります。キズや輪染みがついてようやく一人前に認知されたな、なんて気持ちになるのです。

 

20140831 5それは育ての親(お店)が、例えキズがつこうが輪染みがつこうが、このテーブルとはずっと付き合っていくのだ、という『覚悟』のような、『決心』のようなものが透けて見えてくるからかもしれません。勿論大切に使っていただけることはありがたく至上の喜びですが、いつまでも『お客さん』ではいるなよ、さっさと馴染んで立派に迎える側になれよという老婆心が頭をよぎったりしていると、気になって気になって美味しいピザの味を楽しむどころではなくなって・・・過保護からの解放、です。

 




Exif_JPEG_PICTURE森のかけら】をはじめとする『森のたまご』や『森のしるし』などのオリジナルの関連商品のフライヤーやパンフレット、弊社のホームページに至るまで幅広くデザインに関する事をお願いしているのが、松山市内にある『パルスデザインスタジオ』さん。それこそこのサイトが立ち上がる頃からの付き合いなので、決して昔からの長い付き合いというわけではないのですが、短期間で密度の濃いお付き合いをさせていただいているので、今ではほとんどの打ち合わせもあうんの呼吸。

 

Exif_JPEG_PICTURE元来ワガママな私ですが、パルスデザインの大内さんの提言にはほとんど逆らわないません。まあそれは、ひとは相談に行く段階で既に結論を出していて、自分の都合のいいタイミングで、自分の導きたい結論を出せる人のところにしか相談に行かないという法則に則っているだけかもしれませんが、そうであったとしても私にとって最良の決断を下してもらっているということですから大いにありがたいし、いまや単なるデザインの相談の領分を越えて欠かすことの出来ない存在。

 

Exif_JPEG_PICTURE今でこそそう思うのであって、デザインに覚醒する前は、今の自分の考えが信じられないぐらいの変化ですが・・・。多少自分にも絵心があると思っていたことから、すべてのデザインを自己完結した方がベターと思い込んでいたのがそもそもの勘違い。餅は餅屋です。大内さんはその立場を重要視してくれるので、材木屋としてもとても親しみやすくとっつき安いので、ついついあれもこれも相談させていただいております。それで今回お願いしたのが、モザイクボードの新作のサイト

 

20140830 4新たに加わったモザイクスツールとモザイクテーブルを加え、一部改良してもらいました。素敵なページに負けないように販売も頑張らねばなりません。そのお返しにと発注いただいたのが、オフィスの書棚。しかもそれをモザイクボードで作って欲しいというありがたい話!実は【森のかけら】の新しいパンフが出来た時にも、その第一号として【森のかけら100】をご購入していただきました。お礼にプレゼントすると言ったのに頑なに拒み、わざわざ購入してもらいました。

 

20140830 5相手に惚れ込みすぎると冷静な判断が鈍るから、一定の距離を置いたつき合いをしろという方もいらっしゃいますが、逆にそれでどうして信頼関係が生まれたりするのでしょうかと訊きたい。お互いの仕事に尊敬の念を抱き、理解し合ってこそいいコミニュケーションが築け、いい仕事に繋がるというもの。親しき中でも、なあなあだけの付き合いに埋没せずにきちんと、対価を払う、いただくという行為があってこそ信頼関係が成立する事というもの。仕事の中に生まれた友情に感謝、感謝

 




Exif_JPEG_PICTURE本日は久しぶりの『おとなの部活動IN砥部』。県内に広く散在するメンバーの地を順番に巡りながら会を開いているのですが、今回は杉浦夫妻のホームタウンである砥部で開催。私は会場を間違えて、遅れて参加したものの、おとなのメンバーたちは温かく迎えていただきました・・・。なにしろ本日は大切な議題が目白押しでありまして、本来遅刻などという不謹慎な行為は許されざることなのですが、思い込みで動く人間ゆえ、『確認』という機能が金属疲労を起こしている模様。

 

Exif_JPEG_PICTUREそれはさておき、本日はレギュラーメンバーの他に、あまりに喋り過ぎて繊細な私の喉を潰してくれた伝説の講演+懇親会を開いた愛媛クリエーターズクラブ』代表の正岡昇会長㊧と、たった一度の出会いで兄弟盃を交わしてしまうほどに昵懇の仲になった(勝手にこちらがそう思い込んでいる)NTTデータ村瀬君㊨、この後で演じられる先輩の『伝統儀式』の様子を実体験すべく遣わされた無茶々園からの使者・岩下 紗矢香さんら濃いゲストを招いての部活動となったのです。

 

Exif_JPEG_PICTUREさあ、本日の重要議題の1つ。それは無茶々園の高瀬君に、あの『次世代に受け継ぎたい日本の伝統儀式・ガンダムプレゼン』を本人が納得するまでたっぷりと語り尽くしてもらおうというもの。今まで時間の制約などがあり、はしょった感のあったダイジェスト版などではなく、細かなサブエピソードも散りばめながらの、劇場未公開まで含めて監督自らが再編集した、時間無制限のファイナルカット・バージョンをご披露していただく事に!高瀬の顔から笑みが消えました・・・奴は本気だ!!

 

Exif_JPEG_PICTURE遂にやり遂げました・・・前日徹夜したまとめあげてきた再編集ファイナルカット版で、奴はその舞台で見事な輝きを放ったのです!!ガンダムに興味の無かった我々にも少なからず興味を抱かせたのも彼の功績ながら、なんと今回は『共通言語』を持った同朋が予想に反して多く、異様な盛り上がりとなりました!いい歳をした男女が、重箱の隅をつつくようなエピソードで盛り上がる様子を見て感じたのは・・・羨ましい~!そうだ、やっぱり熱い馬鹿を走らせる燃料は情熱なんだ〜!!




20140828 1アスナロの別名『アスヒ』は、『アツヒ』の訛ったものと考えられています。ではアツヒとは何かというと、昔はヒノキの事をヒノキとは呼ばずに、単に『』と省略して呼んでいたそうで、能登半島などで使われるヒノキアスナロ(ヒバ)の方言名『アテ』は、もともと『アテヒ』と呼ばれていたものが省略されて『アテ』になったと考えられています。その『アテ』については、青森でしか生育しなかったヒバの苗木を隠密が北前船に乗せて持ち帰り植えるとうまく育ったから・・・

 

20140828 2それで「当たった~」から「アテ」というオモシロイエピソードがあるのですが、それは改めて能登ヒバの項で。話を「アテヒ」に戻します。ヒノキが「ヒ」から正式に「ヒノキ」と呼ばれるようになったのは平安時代以降のことのようで、ヒノキに比べて葉が厚い事から「厚葉ヒノキ」と呼ばれていたのが、訛って「アスハ」になったのだと推論されています。その後、かの「枕草子」で「あすはひのき」といい言葉が登場し、作品の背景から「明日は檜」と解釈されたのが始まり。

 

20140828 3その後、この節がアスナロの語源として定説化していくことになり、ヒノキに比べてやや厚ぼったくて粗剛な雰囲気のあるアスナロが、「明日はヒノキになろう、なろうとしてもなれない木」という日本人好みのドラマチックなエピソードが盛られ、『明日檜』、『翌檜』の漢字も充てられ世間に広まったというのが真相らいいのですが、個人的には明日檜の物語は語り甲斐があって好きですし、メジャーになれないアスナロの現状を表していて、含蓄のある由来話だと思います。

 

20140828 4思いのほか長い話になってしまいましたが、木の名前の由来については諸説あり、絶対的にこれが正しいというのはないと思います。確たる理論が組み立てられようとも、それはあくまでも推論でしかなく、決して他の説を論破して立場を明確にするようなものであっては、木の文化が途端に窮屈なものに感じられます。いろいろな方面からの解釈が諸説あって、それぞれの説に思入れがあるという事は、それだけ先人たちが木の文化に親しみ、愛情を持って接してきた証拠だと思うのです。アスナロの項、完結!




20140827 1アスナロの分布域での立ち位置がどういうものなのかよく分からないのですが、各地の市場を巡っても、「アスナロ」の名前を冠した製品を見たことがないので、まとまって量が出てこないのか、材質の問題なのか、あるいはあえて「アスナロ」と冠して売る事で、ヒノキよりも劣っているとされ安値になることを警戒して、ヒノキに混在させているのか、どうだか分かりませんが、統計的な山地での分布量に反して、木材業界でアスナロを見かけることは少ないように実感しています

 

20140827 2森のかけら】の『アスナロ』については、蛇の道は蛇という事で、少量であればどうにでもなるのですが(!)、そことてまとめてとなると無理なようで、東北などでのアスナロの流通がどうなっているのか興味あるところです。ただしそれほど業界での取引が盛んではないという事は、アスナロ個体としての出口が定まっていないことだと思います。ヒノキに似た性質でヒノキよりも優れている部分があれば、そもそも「明日はヒノキになろう」なんて名前もついていないでしょうから

 

20140827 3本日は、その名前の由来について。「あすなろ物語」では『明日はヒノキになろう、なろうと願うのだけど、ヒノキにはなれない木』として、名前の由来をご紹介しました。このエピソードはあまりにも有名で、世間でもそれがアスナロの由来として一般的に語られていますが、実はそれには2点ほど間違いがあります。まず、小説の舞台で登場するアスナロは、作者・井上靖氏の故郷である伊豆地方での、イヌマキの木に対する方言名の事で、アスナロの木では無かったという点

 

20140827 4だからといって小説「あすなろ物語」の素晴らしさが微塵も揺らぐことはないのですが、ここでも地方における木の名前の呼び名の違いが出て来ていて面白いです。次に、その名前の由来について。まずは、先日ご紹介したようにアスナロにはいろいろな呼び名があって、その中のひとつに『アスヒ』というものがあります。漢字では『翌檜』とも表わされ、叙情的で個人的にはとても好きな表現です。アスナロは『木曽五木』の1つですが、そこでもアスヒと呼ばれることもあるとか。

 




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