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ノアの箱舟の神話の続き。1959年にアララト山付近の谷で発見されたノアの箱舟らしき巨大な木造構築物の残骸は、その後の調査によって、遺物がシンメトリーな構造になっている人工構築物こと、遺跡の中からネコ科の動物の毛や、石化した動物の糞やシカの角などが発見されている、遺跡の中から高度な技術で作られた金属部品が大量に見つかっていることが分かっています。更に決定的なのは、遺跡の幅と長さは、聖書に記録されている箱船のサイズと同じである事。
箱舟が発見されたアララト山は、標高5,137m(ちなみに富士山は3,775m)もあって、一体どうやって太古の時代にこれだけ巨大な構築物を作ったのか?大洪水が起きて箱舟が漂流してここに辿り着き、その後水が引いたとしか考えられないというのです。そしてそれを裏付けるのが、構築物の大きさが旧約聖書に書かれているサイズと同じという事(長さ約155m、幅26m、高さ16m)。更にその比率は、現在の大型タンカーでも使われる造船の黄金率だというのです。
さまざまな証拠を分析した結果、それがノアの方舟の遺跡である可能性は非常に高いという一方で、やはりこういう話にはありがちなフェイク疑惑も後を絶ちません。こういう伝説や伝承は、語り継がれる間にかなり枝葉がついて、話が盛られるものですが、数字がピタリと当てはまったり、あまりにも確信的な証拠が揃いすぎているというのも気になるところ。後から「証拠」となるべきモノを持ってきて作り上げた偽の構築物という疑念も残るようです。果たして真実は・・・?
歴史を覆すような事実の発見がなかなか認められないのは、それが解明されて歴史が書き換えられると非常に困る、都合が悪い人々が実在するから。そういえば藤子不二雄F先生が、それがタイムマシンが開発されない理由であるという短編を書かれていました。ところで今年の夏にアメリカでノアの箱舟のテーマパーク、アーク・エンカウンターが完成し、そこで実物大のノアの箱舟が作られたのですが、写真を見るだけでもその大きさに圧倒されるのと、本当に作り上げる熱意に脱帽。
昨日の話の続きです。商業的な木材を扱う木材市場には、街路樹や公園木などが出てくることはまずありません。なので普段の暮らしでは日常的に見かける街路樹や公園の木、学校の校庭木などが伐採されたとしても、丸太となった姿を見る機会は多くありません。山や伐採現場に近いところで仕事をされている材木屋であればそうでもないかもしれませんが、町の中で流通を生業とする材木屋であれば、そういう丸太を見ること、扱うことはほぼ無いと言ってもいいと思われます。
人がやらない事をすることに存在価値がある、いや露骨に言えば、そこにしか利益はないということで、弊社ではそういう木も積極的に手に入れるようにしています。ただし気をつけていないと、その種の木のストックヤードのように次から次へと無尽蔵に舞い込んだ来ますので、入口の開け方には十分配慮が必要です。その木と人の暮らしにまつわる物語や逸話、伝承などを絡めた商品開発や提案が得意(それしかないとも言いますが)な弊社としては、情報量の少なさは致命傷。
日本において発見されたという輝かしい背景があるにも関わらず、肝心の用途に関してはほとんど出口が定まっておらず、手に入ったとしてもどうやって使えばいいのか分からない、何に適しているのかが分からないというのであれば、出口は遠い・・・。まあこれだけ年輪幅が広いと、35㎜角の【森のかけら】だと年輪が1、2本しか含まれないこともあり、従来の発想ではない使い方を生み出す必要があります。そこが難しくて面白いところなのですが、そう簡単な話ではない。
ちなみに、古代に絶命してと思われていたメタセコイアは1939年に関西地方の第三紀層で発見され、発見者の三木茂博士によって『メタセコイア』と命名されました。その三木博士は香川県三木町の出身で、その功績から町はメタセコイアを町の木にも制定していますが、お声をかけていただいた方も三木町にゆかりがあり、不思議なご縁を感じています。時期がくれば改めてメタセコイアの出口についてもご紹介しますが、在庫していることの本懐を堪能させていただけた出会いでした。
普通のまともな材木屋が相手にしないような、一般的な用材以外の木材をいろいろ扱っていると、そんな木にも年に数回ぐらいは奇特な方からお声がかかり、「えっ、本当にそんな木を持っているんですか~!?」と、我が意を得たような反応に出会うことがあります。そのために材を集めているわけではないですが、そんな事があるから『普通ではない木』の集材を止められなかったりするのですが。今回お声を掛けていただいたのが、スギ科メタセコイア属の針葉樹、『メタセコイア』。
メタセコイアについては、以前に『今日のかけら』で詳しくご紹介しましたが、決して「滅多に見かけることもできない珍しい木」ではありません。普通に暮らしていると意識していないためそれとの出会いを認識していないだけで、実は普段の暮らしの中でも普通に見かける木の一つです。例えば学校や公園、街路樹などによく植えられています。スギ科というだけあって、見た目は日常の風景にすっかり溶け込んでいて違和感もありません。立木も板材になってもレア感の薄い木です。
弊社で在庫しているメタセコイアも、相当に目の粗い(成長スピードの速い)スギという印象で、材だけ見るとあまり役に立ちそうな木とは思わないでしょう。実際にもこれだけヌカ目の木をどう利用していいのか私自身も悩んでいるところです。今回お声がかかったのも、メタセコイアの材質的な特徴によるものではなく、【森のかけら】同様にAtoZのコレクション的な意味合いから。今はまだ詳しくは語れませんが、そういう観点からにしてもメタセコイアに声がかかるのは稀。
さすがにこれだけ年輪幅が広くて軟らかいと用途が定まりません。軟らかくとも色目が赤いとか黒いとか、イチョウやクスノキのような独特の匂いがあるとかいうことであれば、また違った用途があるのですが、色合いはほぼスギで、変わった匂いも特徴もないとなると、もうメタセコイアという樹種としての存在価値を全面に出すしかない、というのが今のところの見立て。それにしてもまずは実際に材を持ってみて、材に触れながらその用途を考えるというのが私流の出口の探し方。
だいぶ前の話ですが、新しく飲食店を開業される方からお店のカウンターチェアーのご注文をいただきました。その店のカウンターも愛媛産のモミ(樅)の一枚板で造らせていただいたのですが、折角ならそこの椅子もということでご注文いただいたのです。和食のお店でカウンターも白色のモミ、それに合わせた少し堅めの素材という事で北米産のホワイトアッシュをご提案させていただきました。野球のバットにもされるほど強靭で粘りもある木なので、脚の細いハイチェアーにも適した材と言えます。
加工は当然、ZEN FURNITUREの善家君なのですが、今回は座面を布地で張ることになったので、椅子のことならこちらにお任せの北条の『TOWER』の室さんにお願いしました。TOWERさんとは日頃から椅子の脚材やテーブルの材などでお付き合いがあるものの、自社の依頼で椅子に座を張っていただくのは初めての事。材木屋という立場を強く意識するあまり、注文家具を作っても素材はほぼ木材。時々脚に鉄を使うぐらいで、異素材との組み合わせはほとんどしていませんでした。
これはその他の素材と混ざて使うのが嫌とかどうのという問題ではなくて、木以外にあまり興味が湧かず使おうという意識すらなかったというだけで、本当に自分の怠慢と勉強不足なだけです。実際に張りあがったものを見れば、淡白だったホワイトアッシュにオレンジ色が加わり、自分で言うのも何ですが、色映えする素敵な仕上がりになっていました。こういう実例を見ると、やっぱり異素材との組み合わせをキチンと勉強せねばと今更ながら思います。
ちなみに弊社で受ける家具の中でもっとも使用頻度の高いのは圧倒的にホワイトオークです。続いてブラック・ウォールナット、ブラック・チェリー、ホワイトアッシュ、ハードメープル、イエローポプラといった北米産広葉樹が続きます。当然着色なんてしませんので(基本は植物性オイル塗装)結構色ムラも出ます。それが無垢材なら当然という認識でしたので、個体差の色合いの変化は許容していても、人工的な色を加えるという考えはありませんでしたが、これからは色を足すことも考えてみようかと。
時代が変わればこうも評価が変わるのかと思わせるものの1つに『エイジング材』があります。そんな風に呼ぶと格好良く思われるかもしれませんが、要は経年変化で表面が白銀色になったもの(弊社ではあえてその変化を、ロマンスグレーになったと呼んでいますが)。医療や化粧品の分野では、「アンチエイジング」という言葉がよく使われますが、その場合は加齢に対するアンチテーゼとして、いつまでも若々しく元気でいたいという「抗老化」や「抗加齢」の意味としてのもの。
つまりエイジングがネガティブなものとして捉えられているわけですが、木材についてはこのエイジング材がもてはやされる傾向にあります。ひと口にエイジング材といってもその定義は様々で、実際に店舗や住宅等で長い間使用されて、傷や汚れなど自然に風合いの生まれた古材であったり、新しい材を故意に傷つけたり汚したり着色したりして風化させたように見せたものであったりですが、いずれにしても経年変化で独特の味わいが刻み込まれた木材という事だと思います。
店舗だけでなく個人の住宅でもそういった材を使用したいという要望は年々増えていて、そういう問い合わせも急増しています。以前にこのブログでも紹介しましたが、ペンキで着色したり、釘の跡をつけたりして、時間を逆行した商品を作ったりもしました。本当はそういう風合いは自分で育てていってこそ価値のあるものだとは思っているのですが、こういう形で木材に人気が出るなんて昔は想像もできなかった事。
昔はよく、材木屋は少しぐらい材を腐らせるぐらいで丁度いいなだなんて言われたものですが(恐らくそれぐらい材も豊富に持った懐の深い商売をしろという意味だったと思うのですが)、今や材を腐らせるなんてもってのほか。在庫管理の脇の甘さを露呈するようなもの。なので意識的にリアル・ロマンスグレーな木を作る意思はないものの、さまざまなおとなの事情で不本意ながらエイジング材が生まれてしまうこともあります。こちらのホワイトセラヤのエイジング材は30年物!
私が漬けた材ではなくて、その前の主人が漬けたものを私が引き継いだというものです。その当時のことですから、決してエイジング材を作るためにこうなったわけではないと思うのですが、結果的に忘れ去られてロマンスグレーになり、部分的には更に事態が進行して一部は腐食が始まっているところもあるという、かなり通好みの材に仕上がっています。本来、劣化によって価値の下がるモノが価値を生むという新たな形態だからこそ、その出口の高い完成度が求められるのだと思います。
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