森のかけら | 大五木材


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20090927 紅マドンナ④伊予柑の森』を抜けると、そこは『紅マドンナ』のビニールハウスです。『紅マドンナ』は、『伊予柑』に比べるとかなりデリケートな性質があるようで、このぐらいに育つとこれからは雨に濡れるのは良くないという事でビニールハウスで育てられているそうです。出荷出来るようになるまでに腐ったり、甘味が多いので鳥や虫の被害も多く、製品率が低いとの事。そういう事もあって誰も彼もが手を出さないらしいです。ミカンも木も簡単に良い物は出来ませんね。人間にとって良い物は、動物達にも良い物なんでしょう。まだまだこれから熟れて、12月の中旬が食べ頃という事です。

20090927 紅マドンナ③ 『紅マドンナ』はこの2,3年前に改良されて出来た品種という事で、まだあまり一般に見かける事は少ないようで、竹内さんはこのあたりでも『紅マドンナ』栽培の先駆者です。愛媛県も力を入れている品種という事です。柑橘の事は全く素人なのでよく分かりませんが、いろいろご苦労も多いようです。柑橘は、新しい品種を育てる場合ほとんどが接木だそうです。根元は『伊予柑』で、『紅マドンナ』が接がれています。1本の木にあまり多くの実がなると、全体が小粒になるので着果制限をするため、あちこちに小さな実が落ちています。勿体ない~と思うところが貧乏性、【森のかけら】を作ろうと思う男の所以(ゆえん)です。

 

 

20090927 紅マドンナ②柑橘や野菜など農作物は、『隔年結果』といって豊作と不作が交互にやって来るということです。豊作年を『表年』、不作の年を『裏年』と呼びますが、今年は『表年』という事で、「よかったですね」と言ったら、あまりに採れすぎると値段が下がると・・・木も柑橘も市場とのバランスを取るのが重要です。そう言われて改めて、普段何気なく使っている『結果』という漢字を考えてみると、なるほど「果実が実を結ぶから」結果なんですね。農作物の栽培から出た言葉なんでしょう、きっと。同じように、政治の閣僚人事で常套句として使われる『適材適所』も、建築業界から生まれた言葉ですが、その言葉が多くの意味を持つようになって市民権を持った例でしょうね。木も目指すところは同じく、素材を越えた別次元で価値を確立し、市民権を得ることです。

 

 

20090927 紅マドンナ⑤百貨店などの店頭価格を聞いたら「え~っ!」という値段でした。30年生の杉の三寸角といい勝負です、むしろ『紅マドンナ』の方が高いかも・・・これってどうなんでしょう。『紅マドンナ』がどうこうではなく、世間一般の感覚からしても木材の原木単価の安さは異常です!一般の方に話しても信じてもらいにくいぐらい安過ぎです。しかし、それを嘆いていても仕方ないので、それならそうでもっと『原木を価値のあるもの』に変える工夫が必要です。『原木=住宅』だけの構図では、もはや限界があるのではないかと思います。相手に値段を決められる『製品』から、自分で値段をつけられる『商品』への転換が出来るかどうかです。その実現に向けて【森のかけら】がどこまで出来るか突き進んでみようと思います。分野こそ違えど、多くのリスクを覚悟して、『紅マドンナ』に挑まれ、今も試行錯誤中と笑われる竹内さんの横顔が眩しかったのは、太陽のせいばかりではなかったのです!この冬は『紅マドンナ』を堪能してみようと、愛媛の材木屋は固く心に誓うのでした。

★『ちょこっと端材』コーナーに『カランタス』アップしました!




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