森のかけら | 大五木材


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フレンチチェリー1先日もアップしましたが、家具や内装材を作る時に発生した端材をプレーナー加工して【ちょこっと端材】としてネット販売させていただいております。そういう工程ですから当然、仕事でよく使われる材料がアップされる確立が高くなります。最近その頻度が高いのが【フレンチチェリー】です。その名前通り、フランス産のサクラなのですが、日本のサクラに非常に似ていて癖が少ないのが特徴です。荒材で在庫しているのですが、右の画像のように両耳のついた状態です。一般的に鬼皮と呼ばれる硬い皮は剥いてありますが、耳の部分に虫の穿孔跡がたくさんあります。既に虫は「退去」した後ですが、稀に「居残り組み」がいることがあります。ラワンなどから発生する「ヒラタキクイムシ」とは別の種類なので、体も大きく発見は容易です。見つけた場合は速やかに退去勧告をつきつけ、応じない場合は強制撤去となります。

 

R0020024これから長さや幅を木取りしてカットします。荒材では乾燥段階でかなりねじれたりしますので、短くしてからねじれを直していきます。すると信じられないくらいに美しい木肌が現れてきます。まだ無塗装段階なので、色合いは薄いですが淡褐色の赤味と辺材の白身とのコントラストがくっきりと分かるようになりました。画像の板は、壁に飲み込んで使うカウンター用なので、左側の耳をカットしています。この段階ではプレーナーで削っただけで、まだサンダー加工もしてないので肌は毛羽立ってますが、まだまだ製作途中です。

20100704 パンの耳続いて、耳の加工です。この「耳」という言葉も業界ではごく当たり前に使っていますが、一般的には馴染みが薄いようで、テーブルなどを製作に来られたお客さんとお話させていただく時に、「耳有りがいいですか」と訊くと、「耳って何ですか?」という質問をよく耳にします。そういう時は食パンの耳に例えて説明をさせていただくと理解していただけやすいです。全ての材に耳が付いているわけではありませんが、40~45㎜ぐらいの厚みのある広葉樹は、耳に変化があって質感も面白いのでなるべく耳付の板を仕入れるようにしています。フレンチチェリーはこの耳に惚れて仕入れましたようなものです。

4さて、この耳の加工ですが弊社で出来る物は自分で削ります。鬼皮は削り落としてあるので、甘皮だけだとグラインダーで軽く磨くとぐいぐい落ちていきます。するとこちらも美白の木肌が現れてきます。浅い穿孔穴ぐらいだったらこれで落とせます。以前はこれぐらいの加工でも職人さんにお願いしていましたが、門前の小僧習わぬ経を読ではありませんが、ずっと見ていると、自分でも出来るのではないかと思い、見よう見まねでやっているうちにそれなりに出来るようになりました。かなり粉塵が出るので、粉まみれになりますが結構面白いです!

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 どうです、見事に穿孔跡もなくなりました。この後、この耳部分をサンダーで磨いて仕上げていくのですが、#100から#120、#180と番手を上げていって滑らかに仕上げていきます。短かなカウンター材程度なら自分でも仕上げられるようになりました。更に自社で植物性塗装して完成となります。ねじれが大きい物とか大きなテーブルサイズは、専門の職人さんにお願いしますが、自分でも「モノづくり」の一端に関われるようになったはとても嬉しい事です!コスト云々の話だけではなく、純粋に「モノづくり」に対する喜びが湧き上がります。

20100704 furentiそういうわけで最近【ちょこっと端材】のアップ数も増えています。サイズや色合いなどのご希望を訊いて、カウンターや造作によくお薦めしているのがフレンチチェリーですが、サクラに似て質感が滑らかなうえに色合いも上品で癖がなく、何とでも組み合わせやすいのも特徴です。日本人にとってサクラは特別な木でありますが、材は貴重で高価なものになりつつあります。 国産ではありませんが、廉価でフランスのサクラを身近な所に置いていただければと思います。ご興味を抱いた方、左のような商品がアップしてある【ちょこっと端材】もご覧下さい。




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