森のかけら | 大五木材


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20110405 メイン・イン・レッド①昨日のウッドデッキに引き続いて内部の無垢材をご紹介。まずは玄関のシューズボックスの天板に、『パドック』の幅剥ぎの柾目板を使っていただきました。以前にもアップしましたが、現在弊社の在庫にある『パドック』は、一般的なものに比べてやや淡色なので、燃え上がるようなパドック本来の赤~紅褐色の激しさはありません。赤身の強い木は、壁や床などの色合いとの兼ね合いで、なかなか選ばれにくいのですが、このぐらいの色合いだと白い壁に持っていっても抵抗が低いと思います。あまり個性の強いものは全体のバランスを考えると使いどころが難しいのは、人も木も同じでしょうか。柾目(まさめ)という事もパドックの個性の強さを和らげているのかもしれません。今では考えられないような贅沢な挽き方ですが、そのお陰でこういう仕事をさせていただく事が出来ます。在る物を有効に使わせていただかねばなりません。

 

20110405 メイン・イン・レッド②トイレのカウンターには、『ブラック・チェリー』の幅剥ぎのカウンター。ブラック・ウォールナット同様に北米産材の広葉樹の中ではもっとも人気のある材のひとつです。これらの木は、原木で国内に入荷するのではなく、板状に製材された挽き板の状態で輸入されてきますので、どんなサイズでも自由に木取りが出来るわけではありません。弊社では、仕上がりが30㎜ぐらいのサイズのご注文が多いので(ダイニングテーブルやカウンターなど)、厚みが4/6インチ(約38.1㎜)の板材を中心に仕入れしています。

 

20110405 メイン・イン・レッド④木の特性のひとつに、「加工性の良さ」が挙げられますが、それはあくまでそこに在る寸法に対してのものであって、どんなサイズでもいつでも好きな時に揃うわけではありません。丁度希望サイズが挽ける原木があったとしても、原木から挽いた材がすぐに使えるわけではありません。それをしっかり乾かすためには、乾燥機に入れたとしても数週間掛かります。皮肉な事に、『急ぐ材ほど在庫が無い』とはよく言ったもの。倉庫の中に何があって何が無いのか、大体は分かっていますが、それも帳簿上の事。

 

20110405 メイン・イン・レッド③実際に出してみないと、中には反ったり曲がったり、縮んだりして使えない事もしばしばあります。特に前日アップした『マニルカラ』のような硬木の場合は、在庫管理には相当気を使います。硬い木がすべて暴れるという訳ではなく、その木の素性にもよるのです。例えば同じアイアンウッド系で、階段の手摺に使っていただいたこの『サッチーネ』などは比較的暴れにくい木だと思います。『ブラッドウッド(血の』の別名通り、鮮烈で美しすぎる赤身は、わずか1本だけでも眩しい輝きを放ち存在感抜群!その肌触りはとても滑らかです。本来はウッドデッキ用にと仕入れしましたが(そのためサイズも30X105㎜、30X120㎜などの数種類)、あまりの美しさにウッドデッキにして雨ざらしにするには躊躇していました。部分的にはこういう用途でも魅力を発揮できますが、サッチーネにはもっと主役としてふさわしい舞台があるはずで、それを探し出すのも材木屋の使命です。

 

20110405 メイン・イン・レッド⑤こうして見ると、シューズボックス・カウンターの「パドック」、トイレ・カウンターの「ブラック・チェリー」、手摺の「サッチーネ」、ウッドデッキの「マニルカラ」と、はからずも『赤い木』が随所で使われていました。実際に家に入ってみても、赤色が目に飛び込んでくるという強い印象はありません。それは勿論偶然などではなく、ワンズさんの狙い通りなのですが、赤身が決してくどくならないところがセンスなんでしょう。明日は、その赤身を中和させている床材・ホワイトオークについて触れさせていただきます。




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