森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。

20110720 定位置争奪戦線異常あり①スーパーなどでは、各メーカーによる陳列棚の攻防戦が繰り広げられていますが、弊社の倉庫内でもささやかなスペースの取り合いが行われています。そもそも小さな小さな倉庫ですから、陳列スペースにも限りがあるのですが、だからこそそこに何を置くかが切実な問題でもあるのです。中でも長期間在庫してあるものについては、自分で言うのも変な話ですが、新入荷した商品に対して何だか肩身が狭い思いをしているのではなかろうかと同情してしまうのです。そんな事は私の差配次第なのですが・・・。

 

20110720 定位置争奪戦線異常あり②おいそこの古株、人気も無くて売れもしないくせにいつまでそこで居座る気だっ!サッサとそこをどいて、貴重なスペースを明け渡しやがれっ!」なんて、夜誰もいなくなった倉庫で、新入荷の材達に責められていやしないだろうかと・・・。そんな事を考えるくらいなら、さっさと売ればいいじゃないかと思われるでしょうが、滅多に売れないからこその古株であり、そんなモノばかりあるからこその「変わり者材木屋」などと開き直ってしまっても仕方が無いのですが、このアンビバレントな思いで胸が張り裂けそう!

 

20110720 定位置争奪戦線異常あり③冗談ではなく、長期の在庫品については、経費の問題も含め悩ましいところでもあるのですが、ご縁があって手にしたものだからこそ、無理して安売りせずに、それを求められる方との邂逅を待ちたいのです。求められるところに届けてこそ、値打ちが上がるものですから・・・などと考えているものですから、ニューフェースもあっという間にベテランに変貌していきます。木との出会いも一期一会ですから、折角めぐり合った木は大切にしたいという気持ちの結果ですから、この事をネガティブに考えているわけではないのですが、目の前で山積みされた新入荷材の行き場がないという「現実」もあります。

20110720 定位置争奪戦線異常あり④じゃあ、仕入れなければよさそうなものでしょうが、そこはそれ、ご縁のものですから。そういう偏屈な大人の事情で、長らく狭い倉庫の一角で牢名主のような存在であった「木曽桧」の大黒柱が、このほど遂に行き先が決まって旅立つ事になりました。5寸角(約150㎜)、6寸角(約180㎜)で20数本あったのですが、それが全量一気に嫁いでいきました。その顛末については後日改めてアップしますが、売り先が決まって「定位置」から移動させる際には妙な気持ちになったりして・・・。

 

20110720 定位置争奪戦線異常あり⑤この「木曽桧」の大黒柱もかつては売れ筋商品のひとつでした。100年を越える緻密な年輪と、桧のエッセンスの詰まった真っ赤な生き節が特徴で、削って仕上げると美しい光沢が現われます。30年~40年生の植林の桧とは明らかに一線を画す神々しいような風格が漂います。プレーナーで削った、削り粉からも濃厚な香りが立ち込めます。遥か以前(?)に倉庫に建て掛けた時には、もっと重たかった記憶が肩に残っていたような・・・それはただの感傷でしょうか。さらば、木曽桧。さらば、魁皇。




オンラインショップ お問い合わせ

Archive

Calendar

2011年7月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
Scroll Up