森のかけら | 大五木材


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20110707 食べられる「ラワン」、食物科?①先日、TV番組「秘密のケンミンSHOW」で、北海道の巨大蕗(ふき)・ラワンぶきの事が取り上げられていました。食べ物の事は(も!)とんと疎くて、その存在すら知らなかったのですが、まさにリアル・コロボックル!ラワン蕗の産地。北海道足寄町出身の歌手・松山千春さんのPR写真が紹介されましたが、千春さんのその風貌も手伝って(失礼!)、一見するとCGか合成写真のようにも見えますが、正真正銘の本物。私らの世代ではコロボックルですが、今の子どもだと「アリエッティ」と言った方が分かりやすいのでしょう。このラワン蕗見かけによらず繊維分が多くて美味しいとか。UMAなどの超巨大生物には目が無い私としては、凄く興味がありますが、幻ではなくごく普通にある、というのは何だか・・・。しかし、さすがは北海道、何事もスケールがでかいなあ、と感心していたら、ここまで大きくなるのはこの地域だけとか。

 

20110707 食べられる「ラワン」、食物科?②それは、この巨大蕗の愛称「ラワンぶき」ともなっている「ラワン川」に原因があるのでは?とお話されていました。その川に含まれる豊富なミネラル分が巨大化に影響しているのではという説でしたが、はっきりした原因は解明されていないようです。その原因はどうでもいいといっては失礼ですが、UMAでも『倍数体』という概念がありますので、ただ大きいという事だけでは驚きませんぞ!そんな事よりも、私を含めた北海道以外の材木屋が気になるのは、ラワン蕗やらラワン川など普通に使われていた「ラワン」という言葉!

20110707 食べられる「ラワン」、食物科?③その巨大さから、合板に利用される巨大な木・ラワン(ホワイトセラヤ)にちなんでつけられたのだと思った材木人は多かったはずです、きっと!私もそう思いました。ところがこれが木のラワンとはまったく関係が無かったのです!たまたま「巨大」さ表わすものに、「ラワン」の名を冠した名前が使われていただけだに過ぎなかったのです!それでは解説。北海道の地名は、先住民族であるアイヌ民族の方々が命名したもので、後に入植してきた和人が無理矢理その発音に漢字を当てはめたからだそうです。

 

20110707 食べられる「ラワン」、食物科?④これは地名に限らず、木の名前でも同様の傾向が見られます。例えば、『シウリザクラ』などもそうです。これは、アイヌ語の「シウ・二」あるいは「シウリ・二」が語源とされているそうです。「シウ・二」とは、「苦い木」という意味で、その樹皮や果実の苦味からきているとされています。まあ、先人達の観察眼の鋭さにと表現の豊かさには感心させられます。地名もそういう風に「話し言葉」としての地名を「書き言葉」として表わしているようで、名前と漢字には深い意味はありません。湾という字が充てられていますが、地理的には山の中です(左図ポイント)。

20110707 食べられる「ラワン」、食物科?⑤例えば、蘭越(ランコシ)町という地名は、「ランコ・ウシ」といって、「桂の木の多いところ」という意味があって、桂の木を利用して丸木舟を作っていた事に由来しているとか。では原点に帰って、「ラワン」とは何か?漢字では「螺湾」と表わし、アイヌ語の「低いところ・ある」の意味の「ラ・アン」から名づけられたようです。一方、木材としての『ラワン』(lauan)は、フィリピン諸島に産するフタバガキ科の(三属のうち軽軟ないしやや重硬な木材の)総称 ですが、その語源は『ふたつの羽のある果実』という意味です。なので、地名のラワン(螺湾)と木材のラワンは何の関連性も無いという事でした。

20110707 食べられる「ラワン」、食物科?⑥「ラワン」に似たような名前で、もっとメジャーな「羅臼(ラウス」は、「ラ・ウシ・イ」(低く・ある・処)という意味だそうですが、こちらでは同じ「ラ」でも「羅」の漢字が充てられています。何か深い意味が隠されているのかもしれませんが、入植時に結構自由に名前を付ける事が出来たようなので、結構その地のイメージとか命名者の気分で(?)さまざまな漢字が充てられたのかも?!ちなみに北海道にも、「沼田町東予」という地名があって、そこは愛媛県の東予地方の方が入植されて命名されたという事です。何でも名前にはドラマがあります!




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