森のかけら | 大五木材


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20110716 注文の多い材木店・二夜①今月はいろいろは樹種をご提案させていただいたのですが、加工して現場に取り付けられて、養生も解けて晴れて現場写真に納まるのは数ヶ月先になりますので、いずれまとめてブログでもアップさせていただきます。中には建築・住宅分野ではマイナーな木もたくさんあります。恐らくこちらも、その分野ではほとんど活用されていないであろう木「クロガネモチ」。その端材を磨いて、壁面の壁掛けにご提案。クロガネモチは、「苦労が無い」+「金持ち」に通じる事から、縁起の良い木として庭木にもよく植えられます。

20110716 注文の多い材木店・二夜②結構大きなクロガネモチの端材の部分で、いい形の材が取れましたので、樹皮を剥いで磨く事にしました。クロガネモチモチノキと同様に、樹皮から鳥モチを作ることが出来る木です。樹皮を集めて水に浸らせて、臼などでつき砕いてゴム状の粘着質の鳥モチが出来ます。伐採後時間が経つと、樹皮が乾燥して硬くなりポロリと剥げ落ちるのですが、そこまで待ち切れないので一部はグラインダーで久削り落とす事にしました。さすがに鳥モチが取れる木だけあって、これがなかなか手強い・・・!

 

20110716 注文の多い材木店・二夜③樹皮もネットリしていて、グラインダーで削り落ちた粉末にも独特に匂いが!更に屈(かが)んで作業をしているとものの数分で額から顔からボタボタと大粒の汗がクロガネモチの上に滴り落ちます。その水分を吸収して途端にクロガネモチが粘りを帯びてきて、結構な(!)匂いが喉から侵入。汗にまみれた木粉が作業ズボンに付着すると、これがネットリして簡単には拭き取れません。染料にも使われるだけあって、紺色の作業ズボンの上に、みるみるうちに緑色の染みが点々と・・・!

 

20110716 注文の多い材木店・二夜④クロガネモチの樹皮でこれほど手を焼くとは思ってもいませんでした。しかし、厚い樹皮を剥ぎ落とすと、身は堅くしまっていてサンダーで磨くと触感も滑らかです。植物性油で塗装すると、やや赤褐色を帯びた色合いで、広葉樹らしい雰囲気を醸し出します。エッジの具合も丁度よい加減で、1本の木をカットしている共木ですので並べると木目が揃います。これを壁掛けとして壁面に取り付けていただきます。当然施主さんから「クロガネモチ」という樹種の指定があったわけではありませんが、形の面白さと、「苦労が無い」+「金持ち」のエピソードを寛容に受け止めていただきました。小さな部材ですが、室内ではしっかり個性を発揮して家族の皆様を楽しませてくれることだと思います。施工後の画像は後ほどご紹介させていただきます。それでは、次のオーダーの調理に取り掛からせていただきます




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