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昨日の続きですが、語れば語るほどに何だか哀愁が漂ってきそうですが・・・後半は少し格好いい男の姿を!「タフでクールな男」の姿は映画や小説の中にしかなくなりつつあるのかもしれませんが、私が子供の頃の漠然とした大人の男のイメージは、古い映画で観た「酒場と煙草の煙」でした。幼き頃にTVで観た映画「カサブランカ」や「マルタの鷹」のボギー(ハンフリー・ボガード)や西部劇のジョン・ウェインの決してスマートではないやや初老の姿こそが私のダンディズムへの羨望なのです。
ジョン・ウェインがイデオロギー抜きに西部の荒野を無邪気に駆け回っていた頃、その手には戦う男の象徴・ライフルが握られていました。その銃床として重宝されているのが、『ブラック・ウォールナット』です。チョコレート色の濃厚なグラデーションと柔らかすぎず硬すぎない適度な触感が好まれているようです。ブラック・ウォールナットの銃床ではなかったと思いますが、亡き父も昔猟銃を持っていて、時々雉(キジ)狩りに出掛けていました。昔の残像が少年の中に「男」のイメージを構築していきます。
続いて、樹皮の色合いと樹形のたおやかさから「女松(雌松・めまつ)」と称される『アカマツ』に対して、樹形の色合いと逞しい樹形から「男松(雄松・おまつ)」と称される『隠岐の黒松』。かつて日本中で大発生したマツクイムシに虫害を受けて、いまや入手すらも難しい貴重な木となってしまいました。クロマツに限らず、松の出番である梁丸太すら使わない家造りが増えてきて、住宅現場においてもその姿を見る事が珍しくなってきているのは寂しい現実ではあります。その姿も父の存在感と重なるかも・・・。
同時に、昨今の住宅から姿を消しつつあるおのに『大黒柱』があります。大黒柱という言葉が語り継がれているように、かつては多くの家にどっしりした大黒柱が、心の拠り所として文字通り屋台骨を背負ってきたのでしょうが、間取りの変化とコストダウンの荒波の中で、「心の拠り所」や「象徴」は丸裸にされ、構造的な必要性が求められなくなると、ただの「無用の長物」と評価されている辛い時代です。そこにあるだけで、凛とした空気間が漂う無言の存在感、ケヤキ(欅)は長らくその責を背負ってきました。そんな男の5かけらです・・・。
★『タフでクールな男の5かけら』・・・¥2,500(¥2、625 消費税込み)
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