森のかけら | 大五木材


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直接消費者とやり取りの出来る小売業の面白いところは、いまこれが必要という消費者のニーズをダイレクトに聞けて、それに合わせてこちらの手持ちの中でいかにベストな提案が出来るかというところ。弊社のような雑多な材を扱う店にわざわざご注文をされるような方々は、大手家具屋さんに行かれるような普通の消費者とは一線を画されている場合が多くて、相応のこだわりのあって樹種の指定までバッチリ考えて来られているケースもしばしば。とはいえ木材の専門家というわけではありませんので、ご意向を伺ったうえで希望に副ったような材をこちらから改めてご提案させていただく事もあります。実はそういう細かすぎて誰も分からないような、専門家ならではのマニアック過ぎる提案というところが私にとっては醍醐味でありアドレナリンの噴き出るところ

 

例えば、「パインのような・・・」と言われても、パインというのは広義のマツ系の総称であって、ポンデロッサパインメルクシパイン、サザンイエローパインラジアータパインも北欧のレッドウッドもあります。まあ、そうは言いながらも床材とか壁材という風に仕様環境が分かれば大体どれの事かは分かるので、グダグダ言ってないでささっと『一般的にパインと呼ばれているモノ』を出せばいいのでしょうが、それでは万が一、重箱の隅を突くようなフェチ材木屋のグダグダの面倒くさいこだわりネタを聞きたいと思っている方にして大変失礼ではないかと杞憂・・・。

 

20150718 2超ポジティブというより、自分勝手な解釈をしているわけですが、そんな風にひねくれて考えてしまうのは、以前にサラリとしたスマートな(?)ご提案をした時に、「あ、普通にも提案されるんですね言われて愕然としたことがあったから。その時は、特別こだわりをお持ちであるようにも思えず、また家全体の造りや仕様などからも特殊な材を求められている風でも無かった事もあり、更に言い訳がましく言えばこちらの体調も芳しくなかったもので、ご希望そのままの材を受け入れる形であっさりとこちらも承諾して決まってしまったのです。

 

20150718 3施主さん自体にもその事についてはご自分たちのご希望通りなので何ら不満もないところなのですが、工務店さんからいろいろと弊社の偏屈具合などをお聞きになったり、拙ブログなどをご覧いただいていたこともあり(後から知ったのですが)、こちらの何の変哲もない提案受け入れに対して肩透かしを喰ったというか、「こんな所にこんな木を使うなんて笑わせる気ですか〜!」ぐらいの断罪の言葉攻めをも期待してきた(当然笑いながら)のにあまりにノーマルすぎて残念だったとの後日談を聞いて、あまりの衝撃に膝から砕け落ちたのでした。それがトラウマとなり・・・

 

20150718 5さてさて、消費者の方と直接お話しできるというのは本当にありがたい事で、ありがたい面としては、間に入って暴走を止める人がいない分、思い切り自由にご提案が出来るという事。逆に問題点としては、冷静に判断できるジャッジマンが不在なため、こちらの「暴走」に思いのほかお施主さんが乗ってしまっても、誰も軌道修正が出来ずにそのまま暴走した脱線してしまう可能性があるという事。まあ、その場合は脱線したといっても相手も望んでのことなので、問題になるのは冷静な第三者がそれらを見て、「これどうしたの?」なんて声を聞いてふと我に返った時。




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