森のかけら | 大五木材


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201507191昨日、直接消費者とやり取りの出来る小売業の面白みについて触れましたが、実際にこんなモノがあればいいよねという発想のご注文を受ける事も多く、頭で考えた実用性を越える『現場で求められる現実的な実用性』には、こちらとしても大いに刺激になります。その1つが先日製作させていただいたこちらの『ヘキサゴンテーブル』。ヘキサゴン (hexagon) とはご承知の通り六角形のことですが、文字通り六角形のテーブル。何に使われるのかというと、松山市内の某化学系メーカーさんが自社製品を展示するための展示台なのですが、自在に組み合わせる事が出来るため多目的に使用できます。

 

20150719  2弊社の場合、一般的な住宅用の家具のご注文が圧倒的に多いことから、ついついポピュラーなサイズや形状で家具を考えがちなので、こういう業務的な使用目的のある店舗施設用什器などには不慣れなため戸惑いもあるます。しかし、サイズや細かな仕様は全面的にお任せしますというケースが多い住宅家具に比べると、こういう什器は使用目的が明確で、サイズなども数字が具体的なため樹種の提案についてもYES、NOがハッキリしていて、むしろそこさえクリアできれば逆に樹種の提案にも自由度が広く、多様な木を提案させていただきたいことらとしてありがたいところなのです。

 

20150719 3こういうご注文があるとご要望(サイズ、硬さや色合い、強度、コスト、耐久性等々)に応じた樹種の提案が出来ると同時に、その材の特徴や性質について自分自身が見直すきっかけにもなります。それで今回は、いただいた幾つかの課題をクリアして採用されたのがヨーロッパ・ビーチ(ブナ)の木です。胡麻柄で白っぽいビーチですが、オイルを塗るとやや黄身色がかった濡れ色になります。照明の関係でやや黄色が強く見えますが、実際にはそこまでではありません。在庫しているビーチが若干厚みが薄くて今まであまり住宅用の家具では活用できていませんでした。

 

20150719 4厚みは薄くともビーチ自体は粘りがあって強靭な木ですので、充分強度も確保できるのですが、見た目の厚みで採択に至らなかった事が多かったのです。しかしこうして実物が出来あがるとそれ自体が雄弁なモデルになります。多少色合いの濃い淡いの個体差はあるものの同じLOTのビーチを使っていますので、面を合わせて並べると違和感は少なく感じられると思います。天板、側板、底板、棚板に至るまですべてビーチの総無垢材ですので、決して大きなサイズではないものの結構な重さがあるため、キャスターを装備して軽い力で動かせます。とりあえず今回は2台作らせていただきましたが、実際に使用してみた都合で更に増殖する可能性もあるとの事。物理的には幾つでも繋げる事が可能ですので、今後の評価が楽しみです。個人の住宅でも転用可能で、来客の人数に応じて自由に組み合わせられるトランスフォーム・ヘキサゴンテーブルの開発にも取り組んでみたいと考えています。




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