森のかけら | 大五木材


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本日も『廻縁』の話。造作材の切り込み隊長的な役割を果たしてきた廻縁ですが、無垢材から集成材に移行して数年が経過。新しい部材が使われるようになる背景には、住宅の仕様変更という現場事情に合わせて、供給メーカーの出現や安定した流通システムの確立などがあります。機動力のある集成材メーカーの奮闘よって、一時は完全に無垢から廻縁市場を奪った集成材でしたが、供給の切れ目が縁の切れ目。相次ぐ集成材メーカーの倒産などによって、供給安定に翳りが見え始めると・・・

 

20160524 2もう一度無垢に戻ってくると思うのは早計で、和室の減少から廻縁そのものが不要になり、更に塩ビシートなどの登場により、廻縁というポジションそのものが無くなることに。かつては材木屋の忙しさのバロメーターとも呼ばれた廻縁でしたが、その名を伝票に書くことが無くなって久しい。これはあくまでも弊社及び弊社周辺における廻縁の変遷であって全国的な話ではありませんので誤解なきよう。という事で、弊社の倉庫の中にも、かつて売れ筋であった廻縁たちが沢山残ったまま。

 

舞台を失った部材はもはやいくら値段を下げようが売れません。しかも丸身が付いていたりするものですから、他の部材への転用も効きにくく、不本意ながら長らく倉庫の中で埃をかぶっておりました。それが先日思わぬ注文が舞い込みまして、丁度この丸身のある廻縁が対応できる用途だったもので、ここぞとばかりに値段を下げてお使いいただくことに。廻縁であれば、8帖の部屋でも4mモノが4本あれば足りるのですが、格子材に使われるという事で、一気に大量の廻縁が出ることに。

 

丸身の付いた廻縁の丸身を落として角材に加工すると格子材に変身。昔からの習慣で、その名前の付いた材はその名前の用途として売らなければならないという呪縛があったものですが、最近はこうしてどんどんと別の用途に生まれ変わって倉庫から巣立っています。これなんかまだ建築関係材の範疇ですが、まったく別の用途になって、しかもそちら側で売る方が数倍も高い値段で売れたりすることもあって、いままでいかに非建築材分野で木を売ることに怠慢であったか反省するばかりなのです




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