森のかけら | 大五木材


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さて昨日の、400年後に発見された南極大陸が描かれているオーパーツ『ピリー・レイスの地図』の話の続きです。実はそこに描かれているのは南極大陸ではなく南アメリカ大陸ではないのか?!という説もあって、その根拠として地図では南極大陸に「灼熱の砂漠」という記述があるとか、本来は間にあるはずのマゼラン海峡とドレーク海峡がなくて、南米大陸と南極大陸がつながっている等々。こんな事を言い出す輩はそのうち、私の大好物であるアトランティス大陸もムー大陸もUFOも宇宙人もネッシーも雪男もフェイクだ見間違えだなんて言い出すのでガン無視です!

ところで、いい歳をしたおっさんが古地図で何を熱くなっているのかというと、この地図の真贋はどうでもよくて(いや、どうでもよくはないのですがとりあえあずそれは置いといて)、倉庫の中から時々現れる杢があたかも古地図のそれのように見えるのと、それによって本来はあまり価値がなかった材に箔がついてお値打ちモノのなることから、勝手に『ピリー・レイスの地図』のようだと思っているというだけの話。ここまで引っ張るつもりではなかったのですが・・・。すわ、世紀の発見か!と私に勘違いさせてくれたのがトチ(栃』の一枚板に出現したこの古地図感とその世界観!!

いわゆる『スポルテッド』というヤツで、今までにも何度も紹介してきましたが、材の表面についた外傷などに雨水などとともに腐朽菌やカビなどが侵入して出来る黒い帯状の筋の事。その柄によっては無傷のものよりも遥かに高額で取引されるモノに変身するわけですから、自然の遊び心は偉大です。昔はあまり興味が無かったというか、その魅力がよく理解できませんでした。その面白さにはまり出したのは40歳も過ぎたころからでしょうか。あえてそういう材を選んで買うようになりました。他の銘木に比べるとその価値が明確ではないというのもスポルテッドに惹かれる理由のひとつ。

不本意に菌に侵されて出来た結果なので、それがどういう図柄を描き出すのか千差万別ですし、そういうコンディションですから周辺にはピンホール(虫穴)やら、度を越えてすっかり腐ってスポンジ状になってしまう事もあります。最近では原木も扱う機会が多くなったので、弊社の中でも不本意の製造してしまう事もあり、ちょっとすえたような匂いがしたら黄色信号。開けてみたら嗚呼~もっと早く気づいて救出してやれたら・・・と思う事もしばしば。そういう意味では結構リスクもあるうえに、価値を創出する話術も必要になるので誰でも手簡単にを出せるモノではないのです。

玉杢だの蟹杢だの孔雀杢だの、誰が見たってその価値が分かる(お高いんだろうな~)銘杢に比べると、その価値に『解説』が求められるスポルテッドは、まさにキワモノ・偏屈材木屋好みの木材なのです!あ、という事はうちにとってはオーパーツでは無いってことか(笑)。まあそれはよしとして、「どう、この形が地底都市シャンバラのかも?」なんて解説ならいくらでも喋れますぞ!嘘と真実のはざまのギリギリの駆け引き、攻防、騙しあい・化かしあい、せめぎあいも、材木屋で木を買う魅力のひとつ。ピリー・レイスの地図を売る材木屋が減ってなんと嘆かわしいことよ!

 




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