森のかけら | 大五木材


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標高1982m、愛媛が誇る西日本最高峰の山、石鎚山。40歳半ばまで一度もお山登りしたこともなかった信仰心薄き私が、この5,6年前の間に10回以上も訪ねることになろうとは。といってもその内、頂上の天狗岳まで登ったのは2,3回だけでそれ以外は、お山登りの入口も入口の、麓駅からロープウェイで登っただけなので、正確には石鎚山の市口に行ったという事ですが・・・。まあそれでもこの5,6年は、8月11日の『山の日』に家内と石鎚山に行くという事が通例となっています。その目的は、石鎚登山ロープウェイ㈱さんからお声をかけていただいている山の日のイベントに出店するためです。今年のテーマは、『石鎚で冒険王になろう!』ということで各種イベントが賑やかに開催されました。

台風が接近していて開催が心配されていましたが、霊峰・石鎚山のご加護か、当日は日焼けが心配になるほどの見事な日本晴れ!昨年は大雨で愛媛県は大きな被害が出ましたが、台風の風については松山に住んでいて風の脅威をあまり感じたことがないのは、山そのものが御神体とされる石鎚山の強大な力のお陰だと思っています。ほとんど信仰心のなかった私にすらそんな事を思わせるようになるのですから石鎚山恐るべし!さて、当日は朝の9時頃に麓に着いたのですが、既に駐車場は満車に近い状態でした。

これは、前日や早朝から天狗だけ目指してお山登りに来られた信仰心の厚い方たち。山の天気は変わりやすいので、天気のよい日に集中するため、お盆休み期間中にお山登りしようとするとどうしても集中してしまうのです。恐らくその日などは、天狗岳付近はかなり混雑していたのではないかと思われます。しかしそのお陰で眺めは最高!日差しは強いものの爽やかな風が吹いて絶好のイベント日和。数年前までは子供たちも一緒でしたが、次第に部活だの補修だので来れなくなって、すっかり夫婦ふたりが板につくようになりました。

この数年毎年同じようなスタイルで出店させていただいているので、毎年楽しみにやって来られる家族連れもいらして、中には顔馴染みになって声を掛け合う方もいらっしゃいます。中には、このスタイルで夫婦で全国各地のイベントに出没している露天屋だと思われている人もいるのではなかろうかとも思うのですが、もうあえて否定もしません。なんなら尋ねられたら、そうですと言ってしまいかねないほどに、この数年で大五木材における仕事の軸足が非建築分野に移りつつあるからです。材木屋?いや、木のもの屋でございます

というか、もうあまり建築とか家具とかクラフトとかジャンルの色分けをすることに興味は無くて、どういう分野であれ木を使っていただける方と一緒に木を使った仕事がしたいのです。たまたま住宅分野の中で、弊社が得意とする種類の木が使われなくなってきている(私がそういう木に対して急激に興味を無くしている)という事もあって、今は建築以外の分野に積極的に関わっているという状況なだけで、自分が好きな木が活かせれるような場面があるのならば、何の分野でもいいのです。イベントの様子は明日・・・




右の写真は、長さ3m~4m、幅150~180㎜、厚み30㎜のスギ(杉)の板。久万高原町にある大孝木材さんで定期的に挽いてもらって、弊社で桟を切って天然乾燥させています。以前の主な用途は屋根の内部や屋根瓦の下に風が吹き込むのを防ぐために、屋根のケラバ(妻)部分に取り付けらる『破風板(はふいた』でした。それが最近はデザインを重視して妻軒を出さないような家が増えてきて、徐々に『破風板』としての需要は減ってきました。しかし、その頃から弊社では破風板以外での需要が急速に増えてきました。

1つは、破風板同様に以前から少しは需要のあった棚板などの内装材としての用途。以前はこれほど節の多い木をあらわしで使うことが憚(はばか)れて、節の少ない木が使われたものですが、最近はあえて節があったり、色ムラが激しいと、『ナチュラル』という風に評価されるようになり、こういう木がウェルカムで迎えてもらうようになりました。これって最近の若い方の嗜好の変化もあるかもしれませんが、昔だって施主側に強いアレルギーがあったわけではなくて、造り手側の判断で、選択の俎上にすら乗せてもらえなかっただけで、これで問題ないという人も多かったのでは? 

まあ、それは家全体のバランスの中で考えるべきもので、節のあるような器量の無い材など和室の化粧柱に使えるか~!という時代の中では、そういう扱いだったのかも。2つ目の出口は、リーズナブルな家具の材料。こちらも、節や色ムラに対する拒否反応が無い世代からは、価格も下がるし、節がアクセントになったりするので歓迎されています。以前は白系で節が少なく価格も安かった米栂(ウエスタン・ヘムロック)が受け持っていたポジションが杉に移った感覚。そういう事で、このサイズの杉板の需要は飛躍的に伸びているのですが・・・

そこで気になるのは、これらの木材を本来の用途であった「破風板」と呼ぶことの違和感。破風板に限らず、建築においては使用する部位の名前で木を呼ぶので、同じサイズの木でも屋根に使えば「垂木(たるき」で、足元に使えば「根太(ねだ」という風に呼び名が変わります。家具で使うお客さんに対して、つい「破風板を3枚ですね」と言っりするのですが、その言葉にお互いが感じる妙な違和感。シンプルに「5寸幅の板」とか「6寸幅の板」と呼んだ方がいいのかも。あっ、寸という呼び方自体が今の人には馴染まない?

 




最近、端材コーナーに地元の学校関係者の方もよくいらっしゃいます。先日はたまたま地元の別々の高校の先生が同じ時間に鉢合わせされたりして、あの学校もここに木材を買いに来られているんですねと、いい宣伝になったりしました。学校では教材としてはもとより、いろいろな形で木材を使う機会も多いので、うまく繋がればいい「お得意様」になっていただけるのですが、こちら側からなかなか営業がかけにくい。それでもご来店いただく機会が多いというのは、昔から細々と繋いできたご縁の糸のお陰かと思っています。

私が入社した当時は大工さんと建築会社、土木会社のみがお客さんで、一般の方に木を売ることなど皆無。職業の職種を書く時には、「小売り業」なのか「卸売り業」なのかを悩んだりもしたものです。当然学校関係との繋がりもありませんでした。学校との関係が生まれたのは、自分の子供が通うようになってから。愛媛木材青年協議会に在籍していた頃、木製の『どうぞのいす』を作って配った頃から、保護者以外の立場(地域の材木屋の店主)で先生たちと会話をする機会が増えてくるようになったあたりがきっかけでした。

その後、地元の大学の農学部のイベントに参加したり、中学生の職場体験を受け入れたり、中卒の子を雇ったり(結果的に続きませんでしたが)、異業種交流の流れで大学生たちと話をしたり、学校に呼ばれて木の話をするようになりました。そしたらそのうちにうちでそういう関係で知り合った子供たちが成長して大学生になったり、先生同士の連携で話が繋がったりして、少しずつ先生や生徒たちが個人的に木を求めにやって来られるようになりました。その途中でホームページを立ち上げたこともあり、【森のかけら】が教材として購入されるなったという事も追い風でした。

先日も「お得意様」である愛媛大学教育学部福井先生が学生たちを連れて木を探しに来られました。ピチピチの女子大生でしたが、端材コーナー整理しといてよかった~。前のように端材とゴミの境界が定かではないような環境で潮干狩りのような状態で埃にまみれて木を探すような環境では、さすがに先生も連れて来ようとは思われなかったでしょう。もう少し整理も進めて、リタイアしたおやじが趣味の木工の材を探しに来る(だけの)店から、若い女の子でも立ち寄れるような雰囲気に変えていかねば。

建築系の学生でありませんでしたが、教育学部の中の造形的な授業の一環で木工をするということで、それぞれ思い思いの木を選んだようです。本来ならば、特に若い人に対してはただサイズと値段だけで木を買って欲しくなくて、「あなたが今手にしているクスノキというのは、トトロが住んでいる木で、木編に南で楠と書くと思うけど本当は・・・」なんて木の物語も話したい。うざいと思われても、これがうちで木を買うための通過儀礼なんだと。ほったらかしておいても木のファンは育つ、次々と芽を出すと言う人もいるけれど、誰かが水をやらねば木は育たないと思うのです

 




本来の目的であった丸亀の阪神タイガースVS中日ドラゴンズのウエスタリーグ公式戦が開催されるレグザムボールパーク丸亀球場にようやく到着。時系列的には、今治・西条で木材納品(仕事)→丸亀で骨付き鳥・一鶴で食事→丸亀城(仕事?&趣味)→レグザムボールパーク丸亀球場(趣味)という行程。ナイターなのでかなり行程にゆとりがありました。ナイターとはいえ試合が始まる6時前はまだまだ日差しが強かったのですが、いい風も吹いて野球観戦には絶好の環境。ただし今回は日帰りなので、本来は野球観戦には必須アイテムのビールは辛抱。前列の酒盛りが恨めしい・・・

阪神に限らず、プロ野球チームの二軍はファン拡大と野球の啓蒙も含めて、結構地方球場で試合を組んでいます。遠征の場合、日程に余裕のある時は地元の野球少年を対象として野球教室なども開催されています。このレグザムボールパーク丸亀球場は、丸亀市がプロ野球の試合開催も可能な球場を目指して2015年に建築した市民球場で、大阪に本社のある精密機器製造の㈱レグザムがネーミングライツ契約していてレグザムボールパークの愛称で親しまれていますが、本来は丸亀市民球場。収容人員は内外野合わせて10,000人。5~6割程度の入り。

独立リーグの先駆けとなった四国アイランドリーグplus に所属する『香川オリーブガイナーズ』は、高松市にある県営野球場(こちらもレグザムがネーミングライツ契約を交わしていて愛称はレグザムスタジアム)を本拠地としていますが、こちらの球場でもよく試合をしています。はばかりながらも零細企業の経営者として気になるのは採算のこと。今回は阪神球団主催ゲームでしたが、地方遠征2連戦ということで2軍で調整中の藤浪やベテラン選手は帯同していませんでした。練習から見ていたのですが中日もかなりスタッフは絞り込まれていた様子。

四国アイランドリーグの場合、年間140試合程度で1試合平均600人程度。NPBの場合、本拠地での2軍の試合は無料というケース(阪神なら2軍のホームである鳴尾浜球場は観戦無料。甲子園での開催時は有料)も多く、興業というより育成が目的となっているので観客動員は意識しているわけではないでしょうが、地方でのゲームの場合はそれなりに移動や宿泊費用もかかるわけで、多少はシビアな目で見るのではないでしょうか。この中から一人でもスター選手が出れば、球場も満員に出来ると思えばそんな投資も安いものかもしれません。

阪神は今年主催試合47試合目で観客動員数200万人を突破しました、甲子園であれだけ人が入るなら、半分以下程度のキャパシティしかない地方球場で積極的に開催しようとは思わないでしょう。その補填として2軍が地方開催に積極的なのかもしれませんが。沢山の人が動くとついつい金勘定が気になってしまいます。売店に木製ノベルティ置いてたら売れたかしらなんて妄想ばかりでなかなか純粋に野球が楽しめません(笑)試合は阪神の大敗でしたが、勝っても負けても生でプロ野球の試合が観れるのとその雰囲気が楽しい。中谷、いつまでもここに居たらあかん!早く一軍に上がって豪快なホームラン打ってくれ~!

 




丸亀城の床に使われたツガ(栂)の出どころまでは分からないのですが、天守建築が今から300有余年も前の話となると、恐らく香川あるいは隣県から調達されたのだと思います。今やツガは幻の木となりつつあって、天然林としてのツガが群生しているのは、霧島、四国、和歌山、信州あたりしかないそうです。四国は高知の四万十川上流域から徳島の霊峰・剣山周辺など一帯に生育するそうですが、さすがにその辺りも用材として伐採できるようなツガはほぼ無くなってしまっているようです。

丸亀城に使われていたのは相当に目が込んだ板でしたので、恐らく100年を超える高齢木であることは間違いないと思われます。建築から350年という事は、私が踏んでいる床板は450年以上の前に地球上に生まれたツガという事になります。その悠久の時間が織りなす緻密な杢は惚れ惚れするほど美しい。そんな高齢木の濃密な杢の足元には及びもしませんが、愛媛でも少量ながらツガの木は自生していて、そのうちわずか数本ですが、運よく入手することが出来ました。

愛媛県産のツガ。モミなどに混じってたまたま生えていたので伐ってみました程度のモノで、とても床材や造作材に使えるようなものではありません。それでも35㎜角のキューブの【森のかけら】にすれば十分なサイズです。もともとそのために買ったようなもので、小さなカウンターとかでも取れれば儲けもの。愛媛の山にも多様な針葉樹・広葉樹が生えていますが、川下側がこういう小径木を使える出口を持っていなければ、こういう木が世に出る機会はなくなってしまいます

ツガは夏目と冬目の差がはっきりしていて、経年変化で更にそれが明瞭になってきます。風雪に耐えて枝を守ってきたであろう枝は石にように硬くて鋭いので、加工中に割れた節が飛んできて怪我をしそうになったこともあります。これはあくまでも私の感覚ですが、ツガを削ると乾いたそば粉のような匂いを感じます。この匂いを伝えるにはもっと適した例えがあると思うのですが、今のところそば粉以上に適切な例えが思いつきません。これはあくまでもジツガの例えでウエスタン・ヘムロック(米栂)からはその匂いを感じません。

 




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