森のかけら | 大五木材


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昨日の続きです。先日もアップしましたが、大島は大島石の産地で、町の中至る所に石の彫刻があります。遊び心があって楽しいです。車中から面白そうな石の彫刻があれば車を止めてはパチリ。なかなか先に進めません・・・。

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 イベントの会場となる『青山石工房』さんに到着しました。イベントを来週に控え、スタッフの方々が準備の真っ最中でした。木も重たいですが、石の比ではありません・・・見るからに、これは大変な作業です。木材のように乾いたら極端に軽くなるということもなさそうだし・・・。割合軽いヒノキスギを担いでいて、たまに鉄のように重たいアイアンウッドを担ぐから、「重た~い」などと軽口も叩けますが、毎日がアイアンウッドだと思うと、これは想像を絶します。まあ重たすぎて、大きな物を人力で運ぶということはないのでしょうが。それでもたいへんな力仕事です。職業柄、汗をかく仕事には尊敬の念を抱かずにはいられません。

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こちらにも面白い石の彫刻が所狭しと並べてあります。

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お忙しい中、コーヒーをご馳走になりましたが、奥に通されてビックリ。なんと『ジョージ・ナカジマ』デザインのブラック・ウォールナットのコノイドベンチ、コノイドチェア、ミングレンⅠのダイニングテーブルセットが鎮座しているではないですか!香川の『桜製作所』さんの仕事に間違いありません!お尋ねすると、家族の皆さん全員『ジョージ・ナカジマ』さんデザインの家具の大ファンで、ご自宅の他の調度品も結構揃えられているようです。20数年前にご購入されたということで、かなり味わいが出ていました。いい物は時間が経っても色褪せませんね~落ち着いた風格があります。息子が無謀な事をしようとしたので、厳しく注意!スミマセン・・・。他にも棚やテーブルにいろいろな木を使われていましたが、木と石の相性はいいです。お互いの持ち味を引き出しています。

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cazgsr622大きな作品ばかりではなく、小さなインテリア雑貨もいっぱいあります。石にもいろいろな色があって綺麗です。あ~欲しくなる~!コレクターの心が騒ぎます。娘たちも夢中です。親が親だから仕方ありません。それでも今回は買いませんでした!見るだけで満足したのか?何かを学んだか、それほど興味がなかったのか?親は好奇心に負けて、石のコレクションを買ってしまいました・・・。同じようなサイズで色々な物が揃うというシチュエーションに、まったく弱い人間です。

 

 敷地内には他にも面白い物がたくさんあるので、興味のある方は是非来週の日曜日の『大島 クラフト市場』にお出かけ下さい。10:00~17:00まで、雨天決行とのことです。最後に、印象に残った石彫がありました。

『黙りだまりだまり 百年万年五億年 黙して語る 私は石』木も石と同様に、生まれた場所から自分の力では動けません。風雪に耐え黙して生きる姿には共感を覚えます。『聞くは石に刻み、言うは水に流す』という言葉があります。言い回しはいろいろあるようです。そんなつもりはなくても、ふとした言葉が人の心を刺してしまうこともあります。いつも気をつけねばと思いながら余計な事をいってしまい、いつも反省しています。『受けた恩は石に刻み、かけた恩は水に流せ』という言い方もあるようです。仕事をしていれば、嫌な事も良い事もいろいろあります。くよくよ悩んでいても仕方がありません。かなりの楽観主義ですが、『楽しいことは石に刻み、嫌な事は水に流して』生きていこうと思います!くよくよするな!と石が叱咤してくれているようでした!




来週の日曜日(4月26日)に、愛媛県今治市の大島で「しまなみ海道10周年記念事業」の一環として開催される『クラフト市場』に弊社も参加させていただくことになりました。そこで現場の下見とドライブを兼ねて、家族で大島に行きました。18日の愛媛新聞に1面公告が出ていたのでご覧になった方も多いと思いますが、『青山(せいざん)石工房』さんが当日の会場です。大島は、名石として名高い『大島石』の産地です。、『青山石工房』さんは、そこに拠点を構え石の採掘と加工をされています。

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青山石工房』さんとは、以前に枕木をご購入いただいた事が縁でお知り合いになり、今回のイベントも別の方からのお誘いだったのですが、不思議な縁を感じずにはいられません。とはいえ、当日私は『久万銘木』さんの『銘木まつり』に出展しているので、家内+子どもがこちらに出展させていただくことになります。イベントにはいろいろな会社やグループが参加されるようです。詳しくは、画像右の島生活情報紙『Sima2times』(しましまタイムズ)に詳しいです。

弊社から真っ直ぐ行けば1時間ちょっとぐらいの距離ですが、いつものように寄り道ばかり・・・。まあ今日は仕事という訳ではないので、のんびりと島観光です。しまなみ海道が出来るまで、仕事の用事でもない限り大島に来ることもありませんでしたが、橋が通ってからはもう何回来たかも数え切れません。普通に暮らしていると感じることもありませんが、橋を渡って島を移動すると、私達は四国という大きな島に住む島民なんだと実感します。自分の名前が「高橋」だからという訳ではありませんが、「橋」は偉大です!瀬戸大橋やこの来島海峡大橋を渡る時にいつも、よくぞこれだけの巨大建造物を人間が作ったものだと感心せずにはいられません。

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今日は場所によっては、30℃を記録する「夏日」で、雲ひとつありません。今からこれでは、夏がやられますが・・・。海も静かなベタ凪で、多くの船が行き交っていました。下見に行く前に、島の「カレイ山展望公園」から眺望を楽しみました。息子はこういう時に小さな手帳を持参して、お気に入りのスケッチです。

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 桜の季節も終わり、山は目にまぶしい青葉に包まれています。今日は天気もよく、観光客が多かったようでカフェのカレーも売り切れていました、残念!こちらの産直市でミカンやおにぎりを買ったら、「よく来てくれたね」と、木製の「通行手形」をみんなにいただきました。感謝!

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 ヒノキで作った「通行手形」です。弊社でも道後温泉の『湯玉ハガキ』を作らせていただいたので、単純に思えても結構手間がかかることは分かります。画像面は、一瞬焼印かと思いましたが、よく見るとレーザーのようです。もしや辻さん?確認せねば!

お昼過ぎから出かけて、わずか半日の島の観光でしたが、見どころがたっぷりあったので、3回か4回に分けて小出しにアップします。とりあえず初日はこれまで。




e383abe382a4e383bbe38393e38388e383b3テレビ『世界ふしぎ発見!』で、「ルイ・ヴィトン誕生秘話」という番組を見ました。そもそもブランド品など縁のない男ですから、ルイ・ヴィトンの商品には興味も知識も一切なく、別に注意して観ていた訳でもないのですが、ちょっと気になることがありました。ルイ・ヴィトン氏の父親は、材木の加工職人さんで、父から木工の技術を学んだそうです。その後、彼はその高度な技術と繊細なデザインで人気を博していく訳ですが、そのサクセスストーリーよりも、ルイ・ヴィトン社の鞄の素材が『ポプラ』だという事のほうが私には重要です。

丁度【森のかけら240】の解説書の原稿を書くために調べ物をしていた時に、ポプラヤナギの仲間が『旅行鞄』に使われることに目が留まっていたこともあったので余計に気になりました。『ポプラ』やその仲間は、どれも軽く柔らかいのが特徴です。軽い木は、一般的に刃物切れも悪く、表面がパサパサになりやすいです。また年輪が不明瞭で、見た目の印象でもかなり損をしています。見た目や強度を求める「住宅業界」に、『ポプラ』の出番はほとんどありません。仲間の『ヤナギ』は、刃物を傷めないことから『まな板』として歓迎されますが、『ポプラ』は色合いがくすみがちで、『まな板』としても使われたという話は聞いたことがありません。主な用途としては、マッチ棒の軸木や箱物程度の用途かと思っていたので、『旅行鞄の素材』に使うと知ったときは正直意外でした。

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番組や物の本では、『ポプラ』としか出ていませんが、ヨーロッパの事ですから、家具などに使われる北米産の『イエローポプラ』(モクレン科)ではなく、俗に『ブラックポプラ』とか『ヨーロッパポプラ』と呼ばれるヤナギ科の『ポプラ』の事でしょうか。詳しくは分からないので、また調べてみようと思います。そもそも旅行に持っていくための鞄なので、軽いという事は大前提がったのでしょう。さらにある程度の弾力のある素材ということで、ポプラが選ばれたのだと思います。ヴィトンの鞄はありませんが、大きな板はあります!ヨーロッパ系のポプラは、耳付の1枚板の在庫があります。軽軟なので割れにくいのですが、腐朽菌の影響を受けやすく、全体的に青染みやヤケ、クサリが入っています。【森のかけら240】にも入れようかと思ったのですが、大きな1枚板しかなく、わざわざ端材を取るというのは本意ではないので諦めました。だいたい日本のポプラと特徴が酷似していてあまり差もありません。なるべく個体差のはっきりした木をセレクトしたかったので・・・うまく手に入らなかった言い訳です!

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番組の後半では、ルイ・ のトレード・マークともいえる『モノグラム』の発祥の謎を探るという事で盛り上りました。その起源は実は、ジャポニズム・ブームの日本の家紋や紋様にも影響を受けたのかも?とありましたが、実際には中世の家具や木箱にも同じような『モノグラム』が描かれており、当時のパリには世界中の最先端のデザインが集結していたようです。それで同世代に装飾美術にはユニバーサルなものが生まれ統合され、当時の旅への憧憬を写しとったものでは・・・というのが真実のようでしたが、そもそも誰も影響も受けていない『本当のオリジナル』などというものがあるのでしょうか。デザインの世界の奥は深いです!




もうすぐ、もうすぐと言いながら、なかなか完成しない【森のかけら240】バージョンですが、決して怠けているわけではありません。240種をオールカラーで掲載した『新解説書』の、文章部分は出来ているのですが、新しい素材の収集が遅れています。といっても240種のうち、あと5種を残すのみです。それが揃えば、写真を撮って、編集作業をして「完成」となります。その他の印刷物はほぼ出来上がっております。もう95%は出来ています。本当にもう少し・・・お待ち下さい!

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一口に240種と言っても、ポピュラーな材は既に揃っているので、レアな材とか普通流通していない材も含んでいるので、聞いたこともない材もあると思います。恐らく普通に仕事をしていれば、住宅の場合、15種も使えばかなり多い方ではないでしょうか。家具製作の場合も、物好きな職人さんでも20~30種ぐらいのものではないでしょうか。あまり樹種を使わないのには、それなりの理由もあります。

 

 まず、特性の問題。【森のかけら】の場合は、その用途というより、多種を揃える事に力点を置いた商品ですが、普通は作る目的に応じて樹種を選びます。住宅の場合、柱や梁桁などは強度が最優先となります。建具や家具の場合は、後で反ったり狂ったりしないために、乾燥と素性が大切になります。木の特徴を考えれば、おのずと目的に適した樹種は絞られてきます。また、価格の面からも、地元に流通してないものは流通経費分だけ割高になるし、急ぎの時に間に合わないということになり敬遠されてしまいます。当然、その材に精通した専門家がいないとお客さんにも説明しにくいので、よほど執着しないと入手も容易ではありません。

そういう理由で、普通の良識ある人は何十種類もの木を集めようなどとは思わないものです。240種の中には、ミカンナシモモなどの果実樹やプラタナスモミジバフウニセアカシアなどの街路樹、北海道や九州などその地域でしか手に入らない材などが含まれいます。果たして240種全てを手にしたことがある人はいるのでしょうか。いたとしたら凄いことです!是非240バージョンを購入された方は、自分の使ったことのある木がいくつあるか数えてみてください。もう少し待ってくださいね。

木青協の仲間などを通じて、全国からいろいろな木が集まってきます。全国的な組織に入って何のメリットがあるのか、などと言う人もいますが、私にとってはこれほど心強く効率な収集システムはありません!不遜なつもりはありません、なかよしサロンに参加しているわけではないので、活用してこその組織だと思っていますので、清く正しい『木青協』への関わり方だと自負しております。全国に仲間がいるという事はとてもありがたい事です。その人が持っていなくても、知り合いを紹介してもらったりして、【かけらの輪】がドンドン広がっていきます。ネット全盛の時代でも、やはり人の紹介に勝るものはありません。

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木青協のネットワークだけではなく、人から人のご紹介で遠方の材も入って来ます。下の画像は、北海道から届きました。北海道厚岸郡厚岸町の土井木材㈱さんから分けていただいています。同じ北海道の池田木材店さんに問い合わせをしたところ、当該の材は自分の所にはないけど心当たりがあるということで、土井木材さんをご紹介していただきました。 それまで池田木材さんとは何の面識もありませんでした。駄目元でお願いしたのですが、ありがたいです。親切が身に染みます、感謝です!

ご紹介いただいた土井木材さんがまた親切で、北海道に分布する材をいろいろ揃えていただきます。私がお願いしている材は、決して土井木材さんの所で主要材ではないのですが、仲間に訊いてもらったりして探してまとめていただいています。ある程度まとまとまると送っていただくのですが、北海道から材が届いた日は嬉しい気分になります。段ボールを破ると、北海道の匂いが愛媛の匂いと混じります。1本1本立てかけて天日で乾かします。これが【かけら】に変身するのは、初夏頃でしょうか。それまでたっぷり愛媛の風を受けて、愛媛に馴染んで欲しいです。【かけら】になった暁には、また全国各地に散っていくことになります。北海道に戻ることがあるかもしれません。【かけら】につくづく人の縁を感じる今日この頃です。

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手前から『ハンノキ』『シュリザクラ』『バッコウヤナギ』『イチイ』




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松山市の繁華街は、町の中央部に集中しており、二番町、三番町という辺りがもっとも賑やかな一角です。居酒屋、ショットバー、スナック、飲食店などなどがビッシリと軒を連ねています。人口に対する飲み屋さんの比率は大都会並みだとかいう話を聞いたことがあります。しかし昨今の不況で、開店休業状態のお店も多いようで、こちらの業界もかなり大変みたいです。そういえば、私も飲みに出かける回数がだいぶ減りました。「森のかけら240」バージョンの追い込みで手一杯で、まったく余裕がないというのが本音なのです。次々に課題を作って忙しくしていないと不安になる貧乏性なので仕方がないのですが・・・。

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栄枯盛衰の激しい飲食店業界ですが、最近そちらの業界からのお客さんもよく来店されます。この時期に新しい店を出そうとされるのは、勢いのある若者が多いですから、高価な材よりは個性的な材を求められる方が圧倒的に多いです。まあこういうご時勢ですから、なるべく新店舗にはお金をかけたくないという気持ちはよく分かります。以前は、店舗の場合は一般の住宅では使いこなせないような高級材を使っていただけるチャンスという認識でしたが、今はオーナーの年齢層も考えて、高価な材よりも安い材をふんだんに使っていただくような勧め方を心がけています。

調湿力のある木の場合、なるべく多くの木を使ってもらうほうが理にかなってもいます。また安価な材は必ずしも品質が劣るというわけでもありません。需給のバランスで比較的安い材もありますし、サイズが使いにくいので値段が安いというのもあります。勿論中には、傷や曲がりなどの理由で安く設定させていただいている物もあります。店舗造りにセオリーはないと思いますので、店の雰囲気に合わせてうまく活かして使いこなしていただきたいと思います。ここ数年、店舗で木を使いたいというお客さんが多く来店されるようになりました。「木」の質感が求められているということもありますが、裏事情としては、いつ売れるか分かりもしないような大きな1枚板を数多く在庫するような「無謀」な真似をする馬鹿な材木店が減ったという事もあります。

私がこの業界に入った頃は、広葉樹を専門に扱う人も結構いました。しかしそういう方々も次第に辞められたりして、在庫を持つスタイルは主流ではなくなりました。ネットでこれだけ情報が簡単に取り寄せられ、遠方からも低コストで短時間で物が届く現代において、山のような在庫を持つ商売は時代遅れなのかもしれません。さすがに私も最近は、必要以上の在庫を仕入れるのは控えていますが・・・。それでも、店舗のカウンターや大きなテーブルなどの場合、いくら画像のデータがたくさんあっても、実際に触ったり見てみないと伝わらない『雰囲気』や『質感』というものがあります。それをdぷしても自分の目で、手で確かめたいと思う人が来ていただいているのだと思っています。昔は頑固で個性的な材木店が多くありました。手堅く無茶をしない材木屋ばかりではつまらないし、そういう中では余計に弊社のような「昔流」が目立つのかもしれません。

「高橋君、もっと板の在庫減らさんと!」と叱咤してくださる方も、時には買いに来ていただきます。やっぱ、1件ぐらいはこういう店があってもいいんだと思います。数年前の弊社のコピーでこういうのをつけました。『材木屋万流』。材木屋の数だけ、材木の売り方があってもいいと思うのです。その思いは今も当然変わっていません。『大五流』でいいと思います。直しようもありませんが。

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 今回も若いオーナーが、新しく出すお店のバックヤードの棚板などを探しにご来店されました。予算の関係もありましたが、雰囲気も考えて例の『新月杉』にしていただきました。久万高原町の素性の良い杉です。赤身もくどさのない柔らかな印象です。耳を生かして使われるそうです。施工はもう少し先になりそうですが、施工後の『確認作業』が必要です。またひとつ『街』に行かねばならない理由が出来ました!




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