森のかけら | 大五木材


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_RIM1498心配していた台風もなんとか軌道を逸れてこの辺りはほとんど影響がありませんでしたが、風雲急を告げるような雨雲はかなりの雰囲気がありました。昨年に比べて雨がよく降るため、昼間は猛暑ですが夜になると、自宅の2階は風の通りが良いこともあって、朝晩は肌寒く感じる事があるくらい。温度計を見てないので分かりませんが、その時間帯は温度も結構低いように思います。7月いっぱいぐらいこの調子だと過ごしやすいのですが・・・。思うようにならないところが自然の偉大さ、慣れるしかありません。

 

GEDC0667さて、雨が多いと困った問題も・・・配達の段取りが大幅に狂います。大工殺すにゃ刃物は要らぬ。雨が三日も降ればよという唄がありましたが、大工さんだけではなく、それに伴う業者においても状況は同じです。箱のような形状のものなら、しっかり防水養生も出来るでしょうが、2m、3m、4m、5mと長さも大きさも量もバラバラの木材を合い積みしますので、積むときはまだしも、降ろしていく工程で雨に降られると、シートを掛けていても完全には雨を防ぎきれません。

 

20110721 台風去りて、招かざる訪問者③荒材ならまだしも、内部の造作材のしかも仕上がり品などとなると雨は大敵!そういう材は天気の良い時に運ぶようにしてはいますが、工期が短い現場が重なると、雨の日にでも運ばなくてはならなくなります。全体をシートで覆い被せていても、荷物を降ろす際に雨に濡れてしまう事も・・・。デリケートな材になると、大雨が続くと湿度の影響を受けて収縮する事も・・・。朝から雨で、配達の予定が詰まっている日は、ビニール、ダンボール、テープ、カッターなどの道具を片手に養生作業が始まります。エアーキャップを巻いて、その上から段ボールをあてて、丁度のサイズの段ボールもありませんから、繋いで足して切り貼りの工作作業。工作は嫌いではありませんが、数時間後に捨てられる養生ですので虚しさも伴います。そんな我々の慌しさをあざ笑うかのように、倉庫内には雨を逃れて多くの虫達が集まってきます。

 

20110721 台風去りて、招かざる訪問者④最近多いのがこちらのカマキリ君。見つけた瞬間に事務所にカメラを取りに戻って大急ぎで撮影。こういうミクロの撮影にはリコーのGR君が活躍してくれます。倉庫内外には耳付板がたくさんあって、樹液狙いの虫もよくおいでになります。また倉庫の裏には雑種地もあり、その辺りにお住まいのお方たちかも。少し前には、積み上げていたラス板の梱包の中に、とぐろを巻かれたお姿もあり大騒ぎになりました。虫だけでなく鳥達もいろいろやって来るのですが、動きが素早すぎてカメラに収まりません。

 

20110721 台風去りて、招かざる訪問者⑤小動物たちがやって来て何だか愛くるしいと思われるかもしれませんが、おいでになった跡にはしかりと「お印」を残される方もいらっしゃいます。これがなかなか厄介!気がつくのが遅いと、木にべったりこびりついて簡単には取れなくなります。虫や鳥との共生は、机の上で語る理想論とはかなりかけ離れています。なにせ相手は、人間の事情や都合の通じない「生身」ですから。木を齧られる事も、糞を落とされる事も、「現実」として受け止め、ガンジーのハートを持たねばならないのです。みんなみんな生きているんだ、友達なんだ・・・。




20110720 定位置争奪戦線異常あり①スーパーなどでは、各メーカーによる陳列棚の攻防戦が繰り広げられていますが、弊社の倉庫内でもささやかなスペースの取り合いが行われています。そもそも小さな小さな倉庫ですから、陳列スペースにも限りがあるのですが、だからこそそこに何を置くかが切実な問題でもあるのです。中でも長期間在庫してあるものについては、自分で言うのも変な話ですが、新入荷した商品に対して何だか肩身が狭い思いをしているのではなかろうかと同情してしまうのです。そんな事は私の差配次第なのですが・・・。

 

20110720 定位置争奪戦線異常あり②おいそこの古株、人気も無くて売れもしないくせにいつまでそこで居座る気だっ!サッサとそこをどいて、貴重なスペースを明け渡しやがれっ!」なんて、夜誰もいなくなった倉庫で、新入荷の材達に責められていやしないだろうかと・・・。そんな事を考えるくらいなら、さっさと売ればいいじゃないかと思われるでしょうが、滅多に売れないからこその古株であり、そんなモノばかりあるからこその「変わり者材木屋」などと開き直ってしまっても仕方が無いのですが、このアンビバレントな思いで胸が張り裂けそう!

 

20110720 定位置争奪戦線異常あり③冗談ではなく、長期の在庫品については、経費の問題も含め悩ましいところでもあるのですが、ご縁があって手にしたものだからこそ、無理して安売りせずに、それを求められる方との邂逅を待ちたいのです。求められるところに届けてこそ、値打ちが上がるものですから・・・などと考えているものですから、ニューフェースもあっという間にベテランに変貌していきます。木との出会いも一期一会ですから、折角めぐり合った木は大切にしたいという気持ちの結果ですから、この事をネガティブに考えているわけではないのですが、目の前で山積みされた新入荷材の行き場がないという「現実」もあります。

20110720 定位置争奪戦線異常あり④じゃあ、仕入れなければよさそうなものでしょうが、そこはそれ、ご縁のものですから。そういう偏屈な大人の事情で、長らく狭い倉庫の一角で牢名主のような存在であった「木曽桧」の大黒柱が、このほど遂に行き先が決まって旅立つ事になりました。5寸角(約150㎜)、6寸角(約180㎜)で20数本あったのですが、それが全量一気に嫁いでいきました。その顛末については後日改めてアップしますが、売り先が決まって「定位置」から移動させる際には妙な気持ちになったりして・・・。

 

20110720 定位置争奪戦線異常あり⑤この「木曽桧」の大黒柱もかつては売れ筋商品のひとつでした。100年を越える緻密な年輪と、桧のエッセンスの詰まった真っ赤な生き節が特徴で、削って仕上げると美しい光沢が現われます。30年~40年生の植林の桧とは明らかに一線を画す神々しいような風格が漂います。プレーナーで削った、削り粉からも濃厚な香りが立ち込めます。遥か以前(?)に倉庫に建て掛けた時には、もっと重たかった記憶が肩に残っていたような・・・それはただの感傷でしょうか。さらば、木曽桧。さらば、魁皇。




20110719 児童木工広場よ、永遠なれ!・・・2①弊社も「木の玉プール」など木製玩具を出展させていただき、こちらも相変わらずの鉄板の人気で、子供達が溢れかえっておりました。この季節、いくらテントを張ったとしても屋外だと相当に疲れます。熱中症の心配もありましたが、室内という事が幸いして、幼児から年配の方まで幅広くご参加いただきました。雨降って地固まるではありませんが、皆のモチベーションの高さが不安材料を払拭しました。やはり何事もプラス思考で臨まなければ道は開けないということですな!

 

20110719 児童木工広場よ、永遠なれ!・・・2②テレビや新聞社など報道関係の方々も多く取材にお越しいただきました。控えめな人間の多い(?)愛媛木青協のメンバーですが、自ら進んでドンドンアピールしていかなければ、どこかの誰かが光を当ててくれると思ったら大間違い。これからもっとメディアの方とも親交をはかり、「森の出口」を熱く語り、PRして「木のファン」を増やしていかなければならないと思います。それが出来る存在こそが、若き愛媛木青協であり、それこそが木に携わる者の使命だと思います。

 

20110719 児童木工広場よ、永遠なれ!・・・2③若い英知と情熱を持って、不屈の精神で行動しよう」綱領は伊達ではありません。それにしても、同じ志を持つ仲間が身近にたくさんいるという事はなんと心強くありがたいことか。いつもお世話になっている南海放送松本アナウンサーも、ラジオの収録を終えた後は、娘さんと一緒に木工に汗を流していただきました。なかなかどうして手先がお器用です!ラジオのご縁以来、松本さんにはいろいろお世話になっていますが、こういうイベントで実体験していただき言葉としてだけでなく、木の魅力を五感で感じていただくのはありがたい事です。

20110719 児童木工広場よ、永遠なれ!・・・2④いつも参加していた娘たちは部活などがあって、息子とその友達のみの参加。すっかり腕を上げた息子は今回、トンボ作りに挑戦。少しだけ手伝いしてやりましたが(親が言うのも何ですが)、道具の扱い方も結構さまになってきました。家でいくらでも木工は出来るのに、こういう場所に来ると血が騒ぐようになったのでしょうか?まだ夏休みには入っていないものの、来場する子供達が途絶えず、松山市内どころか八幡浜や東予方面からいらした方も!中には「このイベント、来週もありますか?」などと尋ねられる方もいるなど、皆さん木工体験を堪能されていたご様子です。毎度の事ながら、子どもさんよりも親御さんの方が夢中になって、一心不乱に鋸を挽く姿があちこちに・・・。モノ作りってどうしてこんなに楽しいんでしょうか。木工ファンの熱気に支えられて盛大な賑わいを残して無事終了致しました。

 

20110719 児童木工広場よ、永遠なれ!・・・2⑤毎回お世話になっている「愛媛県建具組合技能士会」の皆さんにもお手伝いいただき、皆思い思いの作品をお携えて、大満足のご様子。このイベントには、松山地区林材業振興会議さん、トヨタL&F西四国さんのご協力もいただいており、木青協のイベントというよりは、愛媛県内の木を愛する仲間達が集まって作りあげているイベントだと思います。32年前に先輩方が熱い思いを持って蒔かれた種は、すっかり立派に大きな木に育ちました。これからも毎年、水を絶やすことなく育て上げていただきたいものです。

 

20110719 児童木工広場よ、永遠なれ!・・・2⑥恒例の夜の懇親会では、今回の指揮を執った井関幸彦・実行委員長(伊予木材)㊨をねぎらう声が飛び交い、本人も今回の経験で多くの事を得た様子。若手の登竜門としての位置付けである「児童木工広場委員長」は、来年は大森雄大森商機)君に引き継がれます。来年は現役を退きますが、熱狂的な一愛媛木青協ファンとして、作り手として参加させていただこうと思っています。暑い夏にふさわしい熱いイベントはこうして幕を閉じました。県の山内さん、越智さんはじめ関係者の皆様、本当にありがとうございました。そして、素晴らしき愛媛木青協のみんな、本当にお疲れ様でした!




20110718 児童木工広場よ、永遠なれ!・・・1①本日は、愛媛木材青年協議会主催の『第32回児童木工広場』。生憎、台風が接近していて空模様は思わしくなく、急遽室内での開催となりました。私が入会してからの20年では、私の記憶違いでなければ雨で中止したことはありません。途中から雨にたたられた事はありましたが、何とかやり抜きました。新入会員の中に雨男がいたのかもしれませんが、雨天開催という一抹の不安も早朝の『なでしこジャパン世界一』のニュースの高揚感が一気に吹き飛ばしてくれました!

 

20110718 児童木工広場よ、永遠なれ!・・・1②総勢28人の会員数を誇る、愛媛木材青年協議会のマンパワーは素晴らしい!怒涛の勢いで準備も一気呵成に仕上がりました。こうして、現役会員として私にとって最後の木工広場の幕が開いたのです。準備が終わった頃から雨と風が出てきて、果たして人が集まるだろうかという皆の心配も、この数年、会場として使用させていただいている『えひめこどもの城』さんの圧倒的な集客力の前に杞憂と終わりました。開始早々から続々と集まってこられる家族連れ。あっという間に室内には人が溢れました。

 

20110718 児童木工広場よ、永遠なれ!・・・1③足の踏み場も無いとはまさにこういう事です。会員はお揃いのブルーのポロシャツを着ているのですが、人の中でもひときわ「えひめブルー」が映えています!数年前には、会員数の減少から木工広場を中止してはという意見があがったこともありましたが、今20数名もの「えひめブルー」が甲斐甲斐しく人波の中で動き回っている姿を見ると、当時を知る者としては覚醒の感があります。と同時に32年間もよく続いてきたという歴史の重みも肌で感じます。

 

20110718 児童木工広場よ、永遠なれ!・・・1④昔子どもの頃参加して、とても楽しかったので大人になって今度は子どもを連れてきたというお話を聴いて、大袈裟ではなく何だか胸が熱くなりました。更に今回は、入口傍の室内会場という事で、入園された方がブラリと立ち寄られる姿が多く見られ、予想を遥かに超える300数名もの参加がありました!後半までその勢いは衰えず、補充する材料が次から次に消えていくほど、皆さん精力的に木工に取り組まれました。会員の指導にも熱が入ります!このご様子、明日に続きます。




20110717 日常と非日常との結界・額縁の世界①ギャラリーリブ・アートさんで開催中の「風雅」さんの展示会「額の中の物語展」に行って来ました。たまたま私と家内と息子の3人という珍しい組み合わせ。この少し前に、「えひめイズム」でも風雅さんのミニ作品展が開催されていましたが、やはり大きなスペースでしっかり「確認」させていただきたいと、休みを利用して出掛けたのです。風雅さんと出会うまでは、正直「額」に対してそれほど思い入れがあった訳ではありませんでした。四つ半折のチラシなので上部が反転していますが味のあるチラシです。

 

20110717 日常と非日常との結界・額縁の世界②申し訳ないのですが、以前は額に対して作品の引き立て役というぐらいの認識しかありませんでした。それが風雅さんと出会ってから、作品という独自の世界と日常を分ける「結界」としての「額縁」に一目置くようになりました。額縁という存在があるからこそ、日常と作品の非日常的な世界に明確な一線が引かれ、世界観が額の中に凝縮されるのだと思います。それでも決して出しゃばらず、邪魔をせず、この素材以外ありえないほどの説得力を持ち、馴染んで作品の一部になりきる「額」のなんと愛しい事か・・・。

 

20110717 日常と非日常との結界・額縁の世界③会場にはさまざまな思いのこもった品が額装され、ちょっとヨソ行きのお化粧をしてもらって勢揃い。何気ない日常の品が、途端にキラキラと輝きを放ち、立派な「作品」に変身しておりました。誰にも心に秘めたる「かの時の物語あり」。かけがえのない大切な思いの一瞬が切り出され、額の中から彼らは雄弁に語りかけてきます。かの時に言ひそびれたる大切の言葉は今も胸に残れど・・・。大好きな石川啄木の詩が脳裏に浮かんできました。そんな額の多くは木で出来ています。

 

20110717 日常と非日常との結界・額縁の世界④改めて、こんな身近なところにも「森の出口」と「アートの入口」があったのだと再認識させられましたが、それが木という素材であるという事を一瞬忘れさせらるくらい、変身ぶりが見事。決して素材が主張しすぎないという控えめさが額の生命線なのかもしれません。一見派手に見える造型の額も、作品が飾られると、渾然一体となって作品の世界観を支える一部に溶け込んでいます。我が【森のかけら100】も、綺麗にお化粧されて、ちょっと緊張した様子ですましておりました。

 

20110717 日常と非日常との結界・額縁の世界⑤作品の下には、作者のメッセージを入れて下さいという事でしたので、ガッツリ書かしていただきました。一緒に行った息子は、何やら訳の分からぬ父の言葉を覗き込み、頭をひねっておりましたが、何か感じるものはあったでしょうか。私自身、小さな頃から絵を描くことが大好きで右手の人差し指には大きなペンだこが出来ていました。誰かに強要されたわけでもなく、自然に毎日画を書くのが楽しみでした。将来は美大とかに行って画の勉強をしてみたいなどと壮大な野望を持っていましたが、己の才能の限界に気付くのに、それほど時間はかかりませんでした。今となっては、毎月の『適材適所』で趣味と実益を兼ねて、自分なりに楽しんでいるので、それで充分満足なのですが、それと別の分野でこうしてギャラリーに飾っていただけるようなものが、自分の中から出てくるとは思ってもみませんでした。息子の小さな腹にも何かイチモツ潜んでいるでしょうか?




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