森のかけら | 大五木材


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20121106 1昨日に続いて、『杉の黒味』の話です。【森のかけら240】のリストから外れたのは、思惑の黒味が揃わなかった事と、『』が複数含まれていてかぶってしまうからです。杉としては、ごく一般的な愛媛県久万高原町の『』、日本三大美林の一角『秋田杉』、埋没林の『神代杉』、世界遺産屋久杉』、高知の県木魚梁瀬杉(やなせすぎ)』の5つがあります。それだけでも、ちょっと「杉おお過ぎ」(!)かとも思ったのですが、この5つはそれぞれに特徴や物語が確立していてどれも外せません。

 

20121106 2それで『杉黒味』が泣く泣く落選してしまいました。上記の5つは、ある程度大きな材で見た場合その特徴は一目瞭然なのですが、『かけら』サイズになってしまうと、その差が分かりづらくなってしまうのは悲しいところなのです。『屋久杉』は小さくともその香りに特徴がありますし、『神代杉』は緑がかった灰褐色になっているので見た目で分かります。あとの『秋田杉』、『魚梁瀬杉』、『杉』については、それぞれのかけらを取った材次第、部位次第で材の質感、色合いがかなり偏ってしまいます。

 

20121106 3これは杉に限らずどの材にも言えることなのですが、常日頃から見慣れている材だけに、「これが秋田杉?」、「本当の魚梁瀬杉は違う」などと言われることもしばしば。梢から木元まで3,4メートルの大きな材として並べれば特長も分かりやすいものの、個性の強い材の場合、辞典に載っているような特徴が、35mm角の中に確実に現れるわけではありません。『杉の黒味』などは、かけらにしてしまうと色合いの美も重要感もうまく反映されません。黒く水を手にすくってみると、透明に見えるようなもの。

 

20121106 4それでも、色合いが淡すぎて落選したこの『杉の黒味のかけら』とて、こうして並べてみれば不思議な魅力を感じるではありませんか。【森のかけら】には、植物性オイル『オスモカラー』を使っていますが、杉にこの塗料を塗ると赤身部分と反応して赤紫色になってしまいます。それが数年の在庫期間でやや経年変化して独特な色合いに変化。これはこれで30個集めて『杉の黒味のかけら30』にしてしまうおうかとも考えたのですが・・・結局収拾がつかなくなるので『夢のかけら』の中で活躍していただく事になりました。




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