森のかけら | 大五木材


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20130407  1少し前の近所の風景ですが一面の菜の花。この季節、の薄紅色と菜の花の黄色の鮮やかなコントラストが目を楽しませてくれます。桜は材もさることながら、その花で私達の目を楽しませてくれる『愛でる木』の代表です。私は木(立木よりも材としての木)には異常に興味があるものの、花についてはほとんど知識もなくて、恥ずかしながら自分の庭に咲いている花の名前もよく分かりません。菜の花ぐらいはなんとか・・・。

 

20130407  2木の名前同様に、花の名前にもそれぞれの由来がありますが、材としての用途(あるいは樹皮や染料など)を主な由来とする木に対して、見た目の印象や特徴を由来とする花の名前にも面白いドラマが潜んでいるはずです森の中を歩いていて、出会う木の名前を次々に言い当てられるのが理想なのですが、原木を扱わない材木屋としてはハードルが高く、生涯修行!こればかりは、実際に触れてみないと家の中で図鑑と睨めっこしても身に付きません。

 

20130407  3さて、菜の花の事をブログでアップしようと思っていたら、たまたま次女が小学校の音読を聴いてと、持って来た教科書にその情景を見事に詠った素敵な詩がありました。長女が小学生の時にも音読は聴いていましたが、その時の教科書にも載っていたそうですが、どうやら聴きそびれていたようです。その詩のタイトルは『風景 純銀もざいく』。偶然の出会いでしたが、そのタイトルに『もざいく』が付いているのはもはや運命なのかも?!う~ん、純銀もざいくとは言い得て妙!

 

20130407  4作者は山村暮鳥(ぼちょう)。1884~1924 詩人・作家。詩集に『聖三稜玻璃』、童話に『鉄の靴』などの作品があります。私はこの教科書の詩で初めてその存在を知りましたが、暮鳥といういかにも詩人のような名前はペンネームで、本名は土田八九十(つちだ はくじゅう。本名も充分に作家らしいものです。40歳の若さで結核により病死しています。初めてこの詩を聴いた時、近代詩かと思ったら、大正時代に書かれた詩です。なんとリリカルでしなやかな詩でしょう。

 

20130407  5この詩は、3つのセンテンスに分かれていて、「いちめんのなのはな」というフレーズが24回も繰り返され、各センテンスの中に違うフレーズが1つづつ混じっています。「いちめんのなのはな かすかなるむぎぶえ」、「いちめんのなのはな ひばりのおしゃべり」、「いちめんのなのはな やめるはひるのつき」。繰り返し読めば読むほど、眼前に広がるいちめんのなのはなが春の匂いとともに鮮やかに浮かび上がってきます。木の表現方法ももっともっとしなやかであらねば!




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