森のかけら | 大五木材


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先日、コラボハウスさんの新築現場でモザイクボードのR加工のテーブルを作らせていただいた事例をご紹介させていただきました。こちらではこのモザイクテーブル以外にもいろいろな家具をご注文いただきました。本日はその中の1つをご紹介。それがこちらの『カイヅカイブキ』の飾り台。カイヅカイブキに関しては、以前に『今日のかけら』で取り上げさせていただきましたが、ヒノキ科ビャクシン属の針葉樹で、建築分野ではほとんど使われることのない木です。

そもそもカイヅカイブキは、本種の『イブキ』の園芸品種として作られたものなので、枝振りなど造形などが重要なのであって、「材」としてその利用まで考えられたものではありません。枝が多くねじれる事から、通直性を求める用途には適しませんが、その変化を活かせばこれはこれで非常にオモシロイ素材です。主にその用途としては看板などが挙げられますが、このように厚みのあるものについては、床の間で花などを生けて飾り台として使ってみても風情があります。

このカイヅカイブキは、かなり変形していて好みの分かれるところでしょうが、表面を削って磨きオイル塗装すれば赤身と白太のコントラストが一層引き立ちます。側面に沢山の突起がありますが、これがこの木の肝。普通皮を削る時はグラインダーを使うのですが、こういう場合は突起を傷つけないように水圧で皮を削り取っていきます。それでも取れない細かな部分は、歯ブラシで念入りに磨き上げます。 かなり凹凸のある木でしたので、かなり時間がかかったもののいい感じに仕上がりました!

削った面に突起の名残が点々の「端節はぶし)」として現われています。弊社にある残りのカイヅカイブキは、もっと厚みの薄いものばかりで、ここまで変化のあるものは少ないのですが、これぐらいボリュームがあるとそれなりの存在感と迫力があります。特に左右にうねった形状のバランスが秀逸で、それはあたかも龍のような造形!そう見れば見るほど、空を往く龍の姿のように見えてしかたがないのです。突起さえも龍の鱗のように思えてしまう・・・。

こういう木が活かされる活かされないも、こういうモノに共感していただくひととの出会いにかかっています。実はこの木も長らく弊社の倉庫の中で出会いを待っていましたが、今回ありがたいご縁があってこうして世に出ることが出来ました。倉庫の中にある時は、埃まみれで木味もよく分からなかったと思うのですが、ひと目見られた瞬間に決めていただきました。弊社の倉庫にはまだまだ「眠れる龍」が沢山、皆様との運命的な出会いを待ち望んでいます!

 




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