森のかけら | 大五木材


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20140503 1さて本日は、フローリングや壁板などの内装材とは別のカラマツの用途『土木資材』について。もともと樹脂が多く含まれ、優れた耐水性を持つカラマツの利用目的には杭や矢板などの土木資材として『出口』が想定されていたと思いますが、そんなカラマツがもっともその特性を発揮するのが水中での用途。特にカラマツは水中での耐久性が高いとされていて、昔から土木業界では皮付きの丸太のまま杭や橋梁などに利用されてきました。それは過去の話ではなく、現代にも連綿と継承されています。

 

20140503 2水中で木を使うなんて無謀な事では?と思われる方がいるかもしれませんが、木が腐るかどうかはその使用環境に大きく左右されます。例えば水際、水中、地中などの設置場所によって普及のスピードは変わってきます。そもそも木が腐るには3つの条件が必要なのです。その条件とは『水と空気と適度の温度』です。この条件が揃うと、木材腐朽菌が木の成分を栄養分として繁殖し木が腐るのですが、逆を言えばこの3つの条件が揃わなければ木材腐朽菌が活動できず、木は腐らないという事です。

 

20140503 3その点から考えれば、常に酸素が欠乏状態にある地中や水中で木材を使った場合、木が普及するスピードは抑制されます。逆に地面に接した環境で木を使うと、3つの条件がすべて揃う事になり木が普及するには「最適の環境」となってしまうのです。ただし、土や水に埋めて使う場合にもその深さや水はけ、水の滞留状況、設置時間など細かな条件にも左右されるのでくれぐれも注意が必要です。また同じカラマツでも樹齢や芯材と辺材によっても普及速度に大きな違いが出ますので、過信は禁物です。

 

20140503 4特にカラマツの場合、芯材と辺材の差が顕著なので、杭などに使う場合は丸太での使用をお薦めします。20年未満のカラマツの未成熟材はねじれやすい傾向にあり狂いも出やすいのですが、20年を超えるとねじれも次第に落ち着いてきます。愛媛においても大きな河川工事でカラマツの丸太が根固めとして使用されました。その数、4~5万本にも及ぶとか!弊社はその現場にも納品にも関わっていないのですが、工事に関わられた関係者の方から貴重な画像をいただいたのでその実例をご紹介します。

 




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