森のかけら | 大五木材


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先日、四国では柏餅を包むのに「カシワ」ではなく「サルトリイバラ」を使っている事をアップしましたが、本日はそのサルトリイバラについての話。日本では古来から『食物を包む素材』として植物の葉が使われてきたのは周知の事実。身近な里山で簡単にかつただで手に入ったということ、使いやすく処分も容易、木の根や幹に含まれていて葉から放出されるフィトンチットの効果で殺菌作用や消毒作用があることから衛生的であることなどが主な理由に挙げられます。

葉を使った伝統的な料理としては、朴葉味噌柿の葉寿司、桜餅などがありますが、柏餅もその1つ。その柏餅は、文字通りカシワの葉で包むのが元祖で、カシワの葉が少ない西日本ではその代替としてサルトリイバラの葉が使われてきたのだとばかり思っていましたが、実はこれ大きなが勘違い!本当は、西日本一帯で容易に入手できるサルトリイバラの葉が使われていたのだが、関東では入手しにくいのでカシワの葉で代用するようになったのが真相らしいのです

前回、葉が枯れてもほとんど落葉せずに新芽が出る春先まで残ることから、『葉森(はもり)の神さまの宿る木』として庭に植えられると書きましたが、その様を上司に対する忠誠心や縁起の良さとオーバーラップさせ、カシワの葉で餅を包もうと喧伝したのが始まりで、それが武士の世界で受け入れられ、今ではそれがすっかり広まり「柏餅=カシワの葉」というイメージが全国に広まったというのです。これも商品の背景を深読みするのが好きな日本人らしい話でしょうか。

朴葉味噌の『ホオ』の項でも以前に書きましたが、『古来より、食物を盛るための器として使われた大ぶりの葉の事を総称して、カシキハ(炊葉)と呼んでいたようで、これが転じてカシハになったのだとか。つまり、古来カシハを名乗る植物の大部分が、その葉で食物を盛るのに用いられたのではないかという説』 があるように、カシワやサルトリイバラに限らずたとえどの木の葉で餅をくるんだとしても、歴史的にはそれを柏餅と呼んで間違いではないのだそうです

最後に、愛媛ではほとんど見ることの出来ないカシワですが、古い愛煙家には馴染みのある方も多いかもしれません。北海道美瑛町にあるこのカシワの木が、昭和51年にセブンスターのパッケージに使われたことから『セブンスターの木』として観光名所にもなっています。以前北海道の旭川に木を見に行った時に是非行って見たいと思っていましたが、北海道の広さをなめていてとても時間が足りず断念した過去があります。いずれ是非訪れてみたい場所の1つです。




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