森のかけら | 大五木材


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20140504 1愛媛県においても長野県産のカラマツは大いに活用されています。松山平野を流れる重信川は、全国でも有数の急流河川として知られており、洪水時には急激な出水によって洗掘が起こり、河床などが削り取られる護岸崩壊などの被害が発生しています。こういった被害を防ぐために、基礎捨て石や消波ブロックなどを川底に沈める対策が取られるのですが、重信川では局部的洗掘対策として木工枠沈床という方法がとられていますが、合わせてその耐摩耗性、耐衝撃性といった調査、試験も実施されました。

 

20140504 2洗掘対策として木工枠を使うという工法は昔からあったそうですが、その効果については経験則に基づくことが多かったようで、改めて調査・試験することで木工枠の優れた能力が明らかになったそうです。私は専門外なのでその詳しいメカニズムについてはさっぱりですが、家造りも同様に昔から長年にわたり受け継がれてきた伝統的技法というものには、それなりの根拠があるということ。先人たちの洞察力、観察力、身近にあるものを巧みに生かして使うという知恵には改めて頭が下がる思いです。

 

20140504 3木工枠の長期的な性能を確認するために、長期間経過したものについての耐久性検証が行われました。15年、19年、22年経過した木工枠を採取して、その腐朽や摩耗の現状を調査したところ、341ヶ所所にわたる全計測箇所の中でわずかに6ヶ所(1.8%)だけが比較基準を下回ったのみで(そこは地下水面から露出しやすい木工枠の天端周辺)、ほとんどの部材が新材と同等以上の性能を保持しており、腐朽、摩耗についてもほとんど進行していなかったという驚異の結果が出たそうです

 

20140504 4むしろ木を接合する金属部分(ボルトやナット、プレートなど)の腐食、損傷が進行しており、長期的な使用についてはそちらの方が課題になるほどだとか。また木工枠を使う利点としては、水の流れを妨げないという「透過性のある構造」ということ、経済性、加工性なども側面もあるそうです。詳しいデータや数字について興味のある方は、四国地方整備局松山河川国道事務所が「重信川局所洗掘対策における木工枠沈床の耐久性に関する検討」として情報公開されていますのでご覧ください。

http://www.skr.mlit.go.jp/kikaku/kenkyu/h24/pdf/06.pdf

 




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