森のかけら | 大五木材


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20150610 1最近あまりフローリングなど内装材の話が少ないという声がありましたので、本日は久しぶりに無垢のフローリングについて。少し前、猫も杓子もメープルというぐらいメープルのフローリングが人気沸騰だった時期がありましたが、中国産のメープル(チャイニーズ・メープル)の原料価格の高騰で供給に安定感が無くなり、今ではそこまでフローリング全体を引っ張っていくだけ求心力を持った人気樹種が出て来ていなく、さまざまな樹種が試され、群雄割拠している状況だと思います。

 

20150610 2私としてもいろいろな種類を使っていただきたいのですが、保守性の強い愛媛においてはあまりに斬新というか見慣れない樹種はなかなか採択に至りません。そういう事もあって、珍しい樹種の内装材などもあるにはあるのですが、現場の施行事例としてアップ出来るものは少ないのが実情です。そんな中にあって、あまりこの辺りで使用実績の少ない樹種についての私の説明などについても関心を持って、どういう形であれば活かして使えるかを考え実践していただいているのが青木住巧さん。

 

20150610 3少し前の現場ですが、こちらの外部の格子には『サーモポプラ』をご利用いただきました。外部に使う格子という事で、耐久性や耐候性を考えれば普通はベイスギウエスタン・レッドシーダーとかベイヒバイエローシーダーなどになると思うのですが、弊社の倉庫で『水と蒸気の熱で高熱処理したポプラ』に出会い、すぐにその高い能力を理解する勘どころのよさで外部の格子に採択していただきました。こういう風に打てば響くやり取りは材木屋としては非常に嬉しいもの!

 

20150610 4更に内部のフローリングには『カバ(樺/バーチ)』を使っていただきました。カバはメープルによく似た雰囲気がありますが、ところどころに淡黄~紅褐色の赤身が混じって現われ、よりナチュラルな木らしい風合いが楽しめます。個人的にもこれぐらい赤身の混ざるカバが好きです。カバはダンスホールなどにも使われるぐらい堅牢で耐摩耗性もあり、フローリングとしての適性もあります。また衝撃にも強い特徴からスポーツ器具や道具の柄としてもよく利用されています

 

20150610 5光りをふんだんに取り入れた間取りという事もあって、カバのフローリングが一層輝きを放っています。こちらの住宅を設計されたのは、四国桂設計大野純平さん㊨。青木住巧青木英章さん㊧と世代的にも感覚的にも近く相性も良くて、よく一緒に仕事されていらっしゃいます。何度も弊社にも足を運んでいただき、木の話にも熱心に耳を傾けていただいています。考えてみればこのお二人、それぞれの名前に『カツラ』と『アオキ』という樹木の名前がついていて、根のある者同士つながるのは運命的なもののようです!




20150609 1何らかのつながりがあるとか、誰かが誰かを引っ張ってきたというわけでもないのに、不思議とこの数年で木工職人、家具職人、木工作家など木でモノを作る事を生業(なりわい)としたいという若者(まあ中には若者と呼ぶには少しとうがたった方もいますが)が私の周辺で急増2、3年で7、8人ものクラフトマンが看板を掲げて木の仕事に就かれています。地元愛媛出身で、県外で修行してから戻ってきた人や、これらか木の仕事で飯を食っていこうと一念発起して業界に飛び込んだ人。

 

世代も環境も背景もそれぞれですが、愛媛、特に松山周辺で家具や木工の仕事をするとなると、繋がる糸はおのずと限られてくるので、そのうちに多くの人が弊社に足を運んでいただき、どうしてこの仕事を始めようと思ったのか、これから何を作っていくのか、仕入や販売はどうするつもりなのか、等々いろいろな話しをさせていただきました。目的や目指す方向に多少の相違ははあれ、木を生業として木で生きて行こうとする仲間が身近でひとりでも多く増えるというのはありがたい事です!

 

まあ道は決して平坦ではないと思うものの、予測不能でだからこそオモシロイとも言えるわけでは、「今の時代大変だけど・・・」なんて言うつもりはありありません。商売敵が増えたなんて了見の狭い考え方ではなく、木のモノを愛媛で供給できる窓口が増えたと考えて、いい繋がりで保てればいいと思います。そんな中で堅実に開業の道筋を歩んできた人もいます。それが、池内一豊君のウッドワークかずとよを弟子抜けしてこのたび今治市玉川町に自分に工房をオープンさせた馬越崇永君。

 

20150609 4先日、師匠の池内君をはじめ職人仲間(ZEN FURNITURE善家雅智君、Wood Studio YUU土居勇真君、前田清幸さん、K’crafts川上陽介君)と私の6人で、馬越君の工房にお邪魔しました。松山市内から車でおよそ40~50分と、結構な距離があり、かなり山中に奥行った人気の感じられない寂しいところなのですが、遅くまで機械が大きな音を立てる加工場の宿命。むしろ加工場としては望ましい環境です。工房の名前は、家具と自分の名前の馬越が合体した『カグマ製作所』。

 

20150609 5職人同士ってプライドが高い人が多くて、案外横のつながりがないことが多いのですが、このメンバーは前田さんを別格として年齢が近い事もあり、互いの仕事を尊重しないながら非常に良好な連携が出来ています。馬越君は椅子などを中心に家具などの制作を手掛けていくという事で、弊社もいずれ無垢の椅子の加工をお願いしたいと思っています。まだ完全に機械などの設置が終わっているわけではないようですが、そのうちこの工房からも賑やかに木を削る音が聞こえてくることでしょう。ガンバレ馬ちゃん!




20150608 1 昨日、アフゼリア属傘下につけられた総称としてアパ、リングワ、ドウシエ、チャンフータなど産出国ごとに違う名前で呼ばれている事をご紹介しましたが、日本の市場でも『アフリカケヤキ』の名前で呼ばれたりしています。それは木目や雰囲気がケヤキに似ているからというよりも、耐久性や耐水性が高く、白蟻に対する耐性も極めて良い事から重構造材や門など屋外施設に利用されるという材の特徴が、ケヤキの代替材として適性があるという事から命名されたのかも

 

20150608 2実物は見たことがないのですが、アパの果実は大きな木質の莢(さや)で腎臓のような形をしていて、基部に写真のように鮮やかな色のついた仮種皮を持つ粒状の種子を持っているとか。何だか巨大な蛍のように見えなくもないですが、こういうカラフルな種を見ていると、純粋にコレクションとして種だけでも集めてみたくなります。マメ科の木は果実が莢をなすことに特色があるのですが、その種の形にもそれぞれ個性があって非常に惹かれます。ちなみにアパはジャケツイバラ亜科

 

20150608 3実際、アパを使う用途の多くは寺社仏閣などの大きな部材が必要とされる現場や耐久性や保存性を求められるカースが多いようです。最近ではウッドデッキなどにも使われているそうですが、私は大きな一枚板でアパと出会った経緯もあって、アパといえばテーブル材という一種の刷り込みのようなものがあります。〔大きな一枚板=重い、硬い=アパ〕という刷り込みから、ついついアパについては消極的になっていて(最終的には完成品を自分が運ぶわけですから)、仕入れも控え目でした。

 

20150608 4また昔は既存の出口以外の用途に目を向けられるだけの精神的な余裕もありませんでしたので、アパへの私の認識は随分長い間そのままだったのです。そういう事もあって仕入れてはみたもののあまり触らず長らく眠らせてしまっていたのですが、それが幸いしたのかどうかは分かりませんが、このアパという木は乾燥させるのに長い時間がかかるものの、乾燥するとかなり軽くなるんだという事を実感して驚き!あれほど重たかったアパがすっかり乾いて相当軽くなっていました

 

20150607 4まあ前述したように一族の数種を含んだグループであるため個体差もあり、すべてのアパが同じ特徴ではないでしょうが、おおむね乾燥後の安定性は高いようです乾いた材を削ると皮革のような匂いがする知られていますが、実際に削ってみてもそこまで強い匂いは感じませんでした。また、材によっては刃先を鈍化させたり、ビスや釘などの加工を割れを生じやすく、乾燥が甘いとビスや釘の金属を侵してしまうので使用を控えたほうがよさそうです。右の写真はオイル塗装後。

 

20150607 5かつては大きな和太鼓はケヤキで作られていましたが、ケヤキの大径木が少なくなってくるとアフリカ産のブビンガが代替材として使われました。そのブビンガも次第に大物の入荷が難しくなり、『アフリカケヤキ』の名を持つアパに注目が集まってきているようです。樹高15~20m、直径1mを越す丸太も珍しくないといわれるアパですが、この木の本来の魅力はマホガニーに似た柾目にあって、『ポッドマホガニー』や『マホガニービーン』という米国における別名がそれを物語っています。乾燥後の軽量化も実感できたことなので、今更ながら再び手を出してみようかなと思うのですが、乾燥を経て使えるようになるに何年かかるか・・・しかし、大径木についてはこれぐらいの長期スタンスで臨んだぐらいで丁度いいのでは。

 




今日のかけら・#124 【アパApa  マメ科・広葉樹・アフリカ産

APA NO KAKERA

 

 

 

 

 

 

20150607 1昨日に続いてい一枚板の話ですが、まずはいろいろとまわりくどい話もさせていただきながら、好みや家の造り、バランス、色あい、雰囲気などを絞り、候補となる木に見当をつけて実際に木を見ていただくわけです。倉庫の狭い弊社の場合、普段滅多にお声のかからないような大物については倉庫の奥の方にお眠りいただいており、その都度覚醒していただき陽の当たる場所へと導き出すわけです。そこで何枚か実物をご覧いただき、残念ながらご縁のなかったモノは再び眠りについていただきます。

 

20150607 2その作業が今月はやたらと多く、滅多に見る事のない顔ぶれによく出会うことになっています。まあ、自社で在庫している板を見て「懐かしい~」なんて感じるのはどんなものなのかとは思いますが、それも弊社らしくていいかと。さて前置きがすっかり長くなりましたが、その作業の繰り返しの中で最近見かける事の多い木の1つが、アフリカ産の『アパ』。在庫しているのはほとんど一枚板ばかりなので普段は滅多に目にしないのですが、【森のかけら】のチョイスでは常連さんです。

 

カメルーン、ナイジェリアなどの熱帯西アフリカに分布する「アフゼリア属」の傘下のすべての近縁の樹種を含んだ総称として、『アパ(Apa)』と呼んでいますが、これはナイジェリアでの呼称。コートジボアールでは『リングワ(Lingue)』、カメルーンでは『ドウシエ(Doussie) 』、モザンビークでは『チャンフータ(Chamfuta) 』、あるいは学名の『アフゼリア(Afzelia) 』などの名称で木材市場で流通しています。一族の名称として含んでいる樹種も多いことから材質にはバラつきがありますが見た目の印象は似ています。

 

心材部分は明るいオレンジ~赤褐色ですが、気乾比重は0.7〜1.0と数値の幅が広く、個体差が顕著です。アパの呼称で流通している材のどれがアフリカのどこの国のどういう種なのかまで調べることもできないため、あくまでも自分が過去に扱ってきた印象に基づくのですが、私の中でのアパのイメージは「とにかく重たくて硬い」というもの。そもそも大きなテーブルサイズの耳付きの一枚板のアパしか扱った事がないため、そういう印象を抱いてしまうのかもしれませんが・・・続く。




20150606 1大きな一枚板のテーブルやカウンターに対する問い合わせやご注文については、見えざる波長のようなものがあって、まるで一枚板が一枚板を引き合わせるかのような不思議な軌道が繰り返されます。あくまでも弊社における私の感覚ですが・・・。それでたまたま今、久々にその波が来ていて、日々リフトで狭い倉庫の奥の方から一枚板を出したり引っ込めたりの作業をしているのですが、大きなサイズは奥に詰め込んでいて普段はあまり目にしないのですが、ここ最近よく目が合う木について。

 

20150606 2まず一枚板でテーブルとか作りたいというお話をいただくと、打ち合わせとしてはサイズから入る事になるわけですが、無論一枚で天板となるわけですので、継ぎ足したりする事が出来ず、ここにあるものの中で希望サイズに適うものを探すという事になります。一般的なテーブルサイズというと、大体長さが1800〜2000㎜、幅が800〜900㎜、高さ700〜720㎜というところです。ザックリ平面で考えると3×6サイズのコンパネを少しだけ大きくした感覚という事になります。

 

20150606 3それだけの大きさとなると、一枚板としてもかなりの大物になります。逆に言えば、一枚板でテーブルとして使う場合においてはこれぐらいのサイズは必要になるという事で、それ以下のサイズのものは、カウンターや幅剥ぎする用途になるという事。零細材木屋の弊社の場合、これぐらいのサイズが何百枚でも揃っていて樹種もより取り見取りです、なんていうわけにはいかず、枚数も樹種も限定されてしまいます。しかもビシビシの高級銘木からは縁遠いひと癖もふた癖もある連中ばかり

 

20150606 4そんな事を承知でご相談いただく方だからこそ、持てる力のすべてを使い対応させていただき、単なん物売りになってはいけないと思うのです。狭い倉庫の中であれこれお話させていただきながら埃まみれの木と「会話」していただき、「木を選ぶ」ということにいかに意味や意義を感じていただくか、また納品後についてもその木の背景にあるドラマを知っていただきどれだけ愛着を持っていただけるか、そこにしか弊社のような零細材木屋の生きる道は残されていないと思うのです。明日に続く・・・




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