森のかけら | 大五木材


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昨日までの映画のタイトルに関連しての話になりますが、ここに1冊の本があります。著者は斉藤守彦さん、1961年生まれの映画ジャーリストで数々の映画に関する著書がありますが、その斉藤さんが2013年に書かれた映画の配給会社の裏話。1970~80年代に、ワーナーやフォックスといったメジャー系に対して、ゲテモノ・キワモノから感動作まで手八丁口八丁の宣伝で戦いを挑んだ日本のインディペンデント系の配給会社の記録『映画宣伝ミラクルワールド』。

 

20151106 1サブタイトルは、『東和・ヘラルド・松竹富士/独立系配給会社黄金時代』。冒頭のページに掲げられた「あの夏『メガフォース』を観て、怒りと失望のあまり、映画館の看板を蹴飛ばして帰った、かつての少年たちに、本書を捧ぐ・・・」という斉藤さん自身の言葉に惹きつけられて購入。本の内容は冒頭で書いた通りで、独立系の配給会社がいかに工夫して、仕入れてきたスター不在の名もなき作品や売り方の難しい作品をいかにしてヒットさせたか(あるいはコケたか)。

 

また、冒頭の言葉に引用された『メガフォース』とは、同世代の男子の映画ファンならば誰もが激しく共感できるであろういわくつきの1作。1983年の夏に公開されたアクション映画で、監督は前年に『キャノンボール』を大ヒットさせてハル・ニーダム。映画雑誌には、豪快に荒野を疾走する巨大な最新鋭のスーパータンクと躍動するスーパーバイク!最新メカが登場する豪快で迫力面店の格好いいSF大作、誰もがそう信じて疑いませんでした、だってそう描いてるし、そう謳っているし。

 

20151107 4映画宣伝におけるパブリシティアドバタイジングなんて言葉なんて知る由もない少年たちの『メガフォース』に対する期待は、無残にも打ち砕かれ大いなる失望が押し寄せ、もって行き場の無い怒りは大いなる偽りの映看板へと向けられることになるのです。パブリシティとは、観客を集めるために認知度や鑑賞意欲を高める作業。アドバタイジングとは、ポスターやチラシなどの宣伝材料や広告を作る作業。『メガフォース』においてはそのいずれもが逆効果、逆作用に働いたのです。




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