森のかけら | 大五木材


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20151107 1昨日の続きで映画宣伝の話ですが、『メガフォース』は、作品そのものがあまりにもしょぼくて、無敵兵器タック=コムという最新マシーンは、どう見たってただの軽自動車にデコレートしただけのあまりにもみすぼらしくて安っぽい、そして何よりもまったく強そうには見えないシロモノ。遠近法をどこまで無視して拡大解釈すればここまでその軽自動車を巨大で勇ましく描けるものかと思える超過剰演出。騙されたという気持ち以上に、嘘を言ってもいいんだと感じたものです。

 

20151107 2まあ、決してポスターやチラシで謳われている「全世界が泣いた!」、「今世紀最大の~」、「前人未到の~」なんて宣伝コピーを信じていたわけではありませんが、『メガフォース』で感じた不信感・虚脱感は特別なもので、ポスター等に描かれていた画がSF大好き少年たちの心をくすぐり大いに期待させるほど格好いいものであっただけに、実際に映像とのギャップ、解離間の虚しさは大きく、裏切り、詐欺という怒りの逆ベクトルに大きく振れてしまうことになったのです。

 

20151107 3そのガッカリ感はキッチリ数字となっても現れ、東宝東和がサマーシーズ最大の目玉と打ち出して煽りに煽って宣伝したにも関わらず、お盆前の5週間興行で打ち切りとなり、配給収入は3億8267万円3億円もの宣伝費を計上したにも関わらず・・・。まあそういった映画配給の裏話やら苦悩、一方で逆に海千山千のベテラン宣伝マンたちでさえまさかここまで売れるとは、と予想を遥かに上回るスーパーヒットになった話などが、配収や観客数などのリアルな数字を交えて描かれた本です。

 

20151107 4スーパーヒットの実例としては、南アフリカで製作された少数民部族の男が主演した作品、『ブッシュマン』。ほとんど期待もされずに、映画館の空いたスケジュールを埋めるために東和が送り出したこの作品は、実に23億8100万円もの配収を計上して、その年最大の成績を収めることになるのです。こういう映画宣伝の手法は、ただ物質(モノ)を売るのではなく、時間や経験を売り、それぞれの個人的な価値観で評価してもらうという意味で、非常に興味深くとても参考になるのです




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