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最近、県内外の飲食店から、テーブルやカウンターなどの家具をはじめ、什器や水回りで使う小物などのお問い合わせが増えています。弊社が扱うものなので当然素材は『木』。一般家庭に比べると使用頻度がはるかに高い飲食店などの場合、必ずしも肌触りや見た目の印象、雰囲気、個人的な思い入れだけでは素材を選べれない部分もあって、耐朽性や強度、水洗い等のメンテナンス、価格の問題など考えるべき点は多いのですが、それでも木という選択をされるオーナーが増えて嬉しい限り!
店舗なんだから最低これぐらいの耐朽性はとか、ものにも加減があるとか、費用対効果がとか、いろいろ仰られる方もいらっしゃいますが、そんな脅しや予防線をひょいひょいと乗り越えていらっしゃるのは、意外にも若いオーナーさんが多かったりするのです。一巡りして木という素材が「新鮮なモノ」に映る部分があるのかもしれません。同時に反ったり捩じれたり、メンテナンスの煩わしさも、愛おしさにすら思えるのかも。節や割れに対する反応も世代によって随分変わってきていると感じます。
それは、節や割れが本物である証拠だという自然素材ならではの説得力もあるでしょうが、暮らしの中から次第に『本物の木で出来たモノ』が姿を消して、『本物の木のようなモノ』ばかりが幅をきかすようになった昨今、少々値段が高くとも、本物を使いたいという根源的な欲求が高くなってきているのかもしれません。ご年配の方々が、戦後復興の高度経済成長の中で効率的かつ低価格でもっと「木」を利用するために発展してきた突板や集成材。それが更に進み、木のようなものへ。
それは決して悪いことなどではなくて、技術立国日本の真骨頂であり、その逞しき野心と高度な技術力が木の文化の裾野を広げたのは紛れもない事実。それとは別のところで、若い世代の方を中心に「自分が店を出す時には可能な限り木を使いたい」という声が出てきている事も事実。節や割れや虫穴や染みや傷も、それが森で生きた証としてすべてを受け入れようと。かつて木を愛した先人たちとは似て非なる新しい形の木への愛情表現を持つひと、どんどん増えてくると楽しいし嬉しい♪
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