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その頃は目も前に木を置いて、その木目が気に食わないだの、アテ目があるから安くしておけだの、削ればこの節は大きくなるから使えないだの、ベテランの大工さんたちにやりこめられることも多かったのですが、それは私にとっての大切な学びの場であり、今となってはそれが自分の血となり肉となっています。何よりもパソコンやインターネットの無い時代ですから、実物主義。そこにはリアルな木があり、互いが実物の木を見ながら、触りながら話をしていました。
今やその多くが電子取引化され、実物を見ることもなく、伝票だけが通され木が動く時代。市場からプレカット工場に直送されたりすると、一体自分は何の仕事をしているのか疑問に感じたり、その木への関わり甲斐や実感が湧かなく思うこともあります。古い考えの材木屋なのかもしれませんが、自分で木を肩で担いでその重さや堅さを感じながら仕事をしてきたので、その習慣が身に染み込んでいて、やはり自分で直接触ってみないとどうしても納得できないのです。
その結果、時代はプレカットへ移行し、精度の高い工業化されたモノが求められる流れの中で、敢えてその流れに逆らうような、耳付きの一枚板や変木、銘木などの方向に大きく舵を取ることになったのです。そうなると取引先の相手も大工さんから、アクセントとしてそういう木をピンポイントで使いたいハウスメーカーや設計士さん、あるいは直接施主やオーナーなどに変わってきて、昔のような大工さんとのルーティンワーク言語では商売が成立しなくなってきます。
材木屋に求められる仕事も変わってきました。かつてのような市場や問屋から現場へとつなぐストックヤードとしてのダム機能や新規取引との与信などから、施主さんの要望に対してどういう材であれば応えられるのか、こういうシチエーションではどういう材が適しているのか、といった『提案能力』が求められるようになりました(あくまでも私の周辺での話)。また建築業界とは別分野のイベントなどへの参加や異業種への進出と、こちらの意識も随分と変わってきました。
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