森のかけら | 大五木材


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20160113 2先日の続き。そんな苦手なスプルースなのですが、避けて通るわけにもいかず、取り上げるタイミングを見計らっていたのですが、そしたら先日たまたま近くの製材所でスプルースの原木の賃挽きしていて再開したことから今回俎上に。世界に多々あるスプルースの中で、ここで取り上げるのは北米産の『シトカスプルース』(米唐桧)。昔はこの名前を聞いても何の違和感も感じず、『シトカ』って何だ?と疑問を感じるようになったのは恥ずかしながらかなり後になってからの事。

 

20160113 1シトカというのはアラスカ南東部にあるシトカ島という地名で、この島でこの木が発見されたことに由来しています。シトカスプルースは寒冷地や厳しい環境でも逞しく育つ木なので、極寒のアラスカでも群生しているらしいのですが、『アラスカ桧』という商業名でも流通していることもあります。なので一層混乱してしまうのですが、スプルースはマツ科トウヒ属なので、アラスカ桧と桧の名を関していてもヒノキの仲間ではありません。書いていてもややこしい・・・

 

20160113 3アラスカからカナダ、ワシントン州~カリフォルニア州まで広く植林されていて、大きなものになると樹高は60m、直径2m~3mにもなる通直な常緑樹で、加工も容易で仕上がり面も滑らかなことから、現地でも建築分野で広く利用されています。日本でも同様ですが、加工直後は艶やかで美しい木肌も時間が経つと、やや褐色になってくすんだようななるので、それを嫌う大工さんもいます。また、そうなってしまうと削ったりしないと何のなのか見分けるのも困難。

 

20160113 4また、建築分野以外でも製紙用パルプ航空機用の合板などでも利用されていますが、それ以上に有名な用途に楽器があります。私自身は音楽への知識が無いのでよく分からないのですが、スプルースには高い共鳴性と優れた音響特性があることからアコースティック・ギターやハープ、グランドピアノ、バイオリンの饗版などに利用されています。微妙な音色の違いから様々な種類のスプルースが使い分けられていて、アディロンダック・スプールスなどは最適だとも言われます。




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