森のかけら | 大五木材


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長沢鼎ルーサー・バーバンクというふたりの男がつながって生み出された新品種のスモモには二人が住んでいた土地・サンタローザの名前がつけられたのです。当時日本のスモモは酸味が強くて、果樹としてはあまり重要視されていなかったそうですが、バーバンクの手によって改良されたサンタローザは非常に美味で、日本にも逆輸入され現在に日本におけるスモモ栽培の原点になっているそうです。もともとの薩摩の品種が「三太郎」という話もあるようですが、そこは不明。 20160316 1

20160316 2 ところで、木の話からは脱線しますが、長沢鼎にちなんだ興味深い話をもうひとつ。本来その場所にはいなかった外来種が世界各地から持ち込まれ、在来種の存在を脅かす事態となっています。植物の世界でも外来種の問題は悩みの種ですが、植物以上に食害によってその被害の深刻度が大きいものに海や湖、川おける魚類の外来種問題があり、その代表的なものにブラックバスがいます。釣り愛好家に人気の魚・ブラックバスですが、この魚についても長沢氏が関わっているのです。

記録によると明治時代に赤星鉄馬という人物がアメリカから日本に持ち込んだとされています。赤星氏は、山中湖に別荘を持っていてそこで、乱獲のため年々生活が苦しくなる漁民の生活を目の当たりにして、アメリカへの留学時代に釣ったことのあるブラックバスなら、日本でも繁殖が出来るのではないかとブラックバスの移植を思い立ちます。しかし当時アメリカではブラックバスは貴重な魚で輸出が禁止されていました。そこで現地で成功を収め人望のある叔父の長沢鼎を頼ることに。 20160316 3

長沢氏を通じてカリフォルニアのサンタローザで捕獲されたブラックバス(オオクチバス)は、長沢氏のワイナリーのある池に沈められ、その後箱根の芦ノ湖の移入移されることになるのです。当時はまさかブラックバスが在来種をここまで駆逐する「害魚」になろうとは夢にも思わなかったことでしょう。ブラックバスに限らず現在問題視される外来種のほとんどは人為的に持ち込まれたもので、生物そのものに罪はなし。害魚、もとより害魚にあらず・・・。明日、スモモの話に戻ります。




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