森のかけら | 大五木材


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本日は『スモモ(李)』の物語について。中国ではかなり古くから栽培されていたようで、古い諺などにもよく引用されていて、有名なものに「李下に冠を正さず」があります。この場合のスモモは栽培種だと思われますが、諺が出来たのは漢代と言われていますので,既にその時代にはスモモの栽培がされていたことからもスモモと人の付き合いの古さが伺い知れます。霊力があるとされるモモ(桃)と並んで栽培されたようですが、果実とともにその花の美しさも愛でられたのでは。 20160318 1

20160318 2 諺の意味は言うまでもありませんが、「瓜田に履を納れず」と並んで、「賢明な人は事件が起きる前に、あらぬ疑いを抱かれるような立場に身を置くことはしない。」という戒めですが、こういう言葉があるということは、実際にスモモの木の下で曲がった冠をかぶり直してスモモ泥棒と間違われた事件や、瓜畑で靴を履き直していて瓜泥棒に間違われた事件もあったのかも。戒めの対象として諺に残るぐらいなので、それぐらいスモモもポピュラーで人気のある果実だったのかもしれません。

他にも中国ではスモモが使われた諺に「道傍の苦李(どうぼうのくり」というものがあります。四文字で「道傍苦李」とも表わされます。昔、王戒が七歳の時に友達たちと一緒に通りかかった道端にスモモの実がたわわに実っていました。友達たちは争って実を取りましたが、王はまったく無関心であったそうです。そこで人々が不思議に思いその理由を尋ねると、道端にあってしかも実が沢山なっているから多分美味しくない、苦いスモモでしょうと答えた事に由来しています 20160318 3

20160318 4 そこから、「人々から顧みられない事。人から見捨てられ、見向きもされない物事の例え。」に使われるのですが、こちらは道端にあってたわわに実っていたということから野生種だったのかもしれません。中国においても本来の目的は果実にありますが、材は緻密で耐朽性もよいことから、彫刻や農具などに利用されこともあるとか。そう考えれば、苦いからと人から見向きもされなくとも、決して役に立たないわけではないという事。ならば尚更活用を進め「道傍の甘い李」を目指そう!




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