森のかけら | 大五木材


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 ムラモト・高松倉庫』に収めてあるもの、それは遠く四国は高知から運ばれてきた銘木の数々。今回、お忙しいなか村本さんに倉庫巡りをお願いした理由の1つはここにあります(もう1つは次の倉庫)。昨日書いた通り、その経緯は村本さんご自身がブログで『高知での製材所整理顛末記』として微に入り細に入り詳しく書かれていらっしゃいますが、その会社は国産材を扱う四国の材木屋なら知らない者はいないだろうと思われる老舗で、銘木なら何でも揃うといわれた名店でした。

 

 銘木といってもいわゆる床柱や変木など床の間をしつらえる装飾性の高い材の事ではなくて、大きくて立派でなかなか簡単には手に入らない珍しい樹種・珍しいサイズ・珍しい杢を持った木といった意味の銘木トチ(栃)ケヤキ(欅)ヤマザクラ(山桜)、シオジ(塩地)など、四国中から集められた立派な材を沢山お持ちで、その一部は愛媛にも流通していて弊社も昔は、サクラの敷居や框でお世話になったものです。今でもその名残がわずかながら弊社の倉庫の隅に眠っています。

 

20160622 3赤身の張った立派でよく乾燥したヤマザクラの敷居です。往時はかなりの量を動かされていたと聞いていますが、いつ出るとも分からない膨大な在庫を抱えざるをえない銘木屋の宿命で、在庫が膨張。一方でローコスト住宅の勢力拡大、和室の減少などから、銘木が必要とされなくなり、後継者問題などもあって、全国的にも多くの銘木屋が閉店に追い込まれました。銘木屋といえば木材業界の花形的存在でもあったので悲しい限りです。閉店すると銘木とて二束三文で叩き売られます。

 

 立派な銘木たちにそんな屈辱を味合わせるわけにはいかないと立ち上がったのが村本の親分。その男気たるや、最後の粋な材木屋と拍手も贈りたくなるところですが、ここに来てその圧倒的なボリュームを見るとそんな軽口は叩けなくなります。ここに写っている木、すべてがガリガリに乾いた乾燥材。寝かしに寝かしてもうこれ以上は乾かんだろう~という木に対して、よく『完全乾燥』なんて呼んだりしますが(含水率に基づくというよりも何年寝かせか自慢的な言い回し)、まさにそれ!




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