森のかけら | 大五木材


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あまりに端材などの事ばかりアップしていると、なんだか小さな木材だけしか扱っていない『端材専門の材木店』のように思われているんじゃなかろうかという不安もありまして、一応大きめの木材も持っていますよという事で本日は大きなサイズの木の話。こちらが弊社の中で、単体の木材としてはもっとも体積の大きい木材。『トチ(栃)』の二股になった耳付きの板です。最も長い部分で3900㎜、幅が1800~最大で2100㎜、厚みが130㎜。変形しているのでカメラに収まりにくく、大きさが伝わりにくいかもしれません。

1本の原木から製材した共木が三枚。これで無傷とかであれば、恐ろしい値段がつくのかもしれませんが、そんな良質なコンディションのモノであれば逆に恐ろしくて私が手を出せません。仕入れたのは10数年前で、こういうサイズのモノが欲しいとか、探してくれと頼まれて買ったわけではなく、市場で見てその大きさに惚れこんで、店の看板に使えないかと思って仕入れたものです。大きさは圧倒的なモノの、その堂々たる巨躯にはクサリや節、入皮、虫穴など、森で暮らした長い時間の痕跡が刻み込まれています

あまりの大きさに店の「看板」として使おうという目論見は無残にも崩壊。大きすぎて動かすことすらままならず、うかつなところに置いておくと材料を移動させるのに邪魔。軒先に置いておけば屋根からはみ出て雨に濡れるとスタッフからも散々煙たがられて、結局倉庫の奥の奥へ押し込められることになりました。さすがに「これが欲しい!」なんて声がかかることはなく、倉庫の奥で埃をかぶっていました。こういうものって確かに売りにくいし、サイズが規格外ではあるものの、奥にしまっていては絶対売れません。

適度に見せておかないとその奇跡的な出会いすらないとは分かっているものの、これを引っ張り出すとなるとかなりの大作業となります。なのでなかなか表に出てくることはなかったのですが、たまたまこの上に置いていた木材に声がかかったことで何年ぶりかに奥から引っ張り出されることに!昔の記憶も曖昧で、奥に片づける前に撮った写真と見比べてみると、懐かしくもあり新鮮でもあり。トチ自身も10数年ぶりに奥から出てみればすっかり自分が来た頃とは様変わりしていて浦島太郎の感情に浸っているかも!?




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