森のかけら | 大五木材


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モクコレ自体は10時から開会なのですが、その前に他のブースを見て回っておこうと思うのはいずこも同じで早速弊社のブースに足を止めていただいたのが、宮城県登米町森林組合さん。オンラインショップで全国に小物を販売させていただいているお蔭で、実際に行った事もないのに伝票の上だけの妄想全国旅行を日々楽しんでいるので、地名を聞く(見る)だけで妙に親近感が湧きます。ちょうど少し前にも宮城県登米町の方が端材をご購入いただいたので登米町という住所を書いたばかりなので勝手にご縁を感じていました。

今回は【森のかけら・日本の100】文を展示させていたのですが、東北にはないような木材に興味を示していただきました。【森の5かけら】でテーマを考えるためにとにかくいろいろと調べ物をしているのですが、各県の県木などは必須アイテム。宮城県の県木は『ケヤキ(欅)』なのですが、いかにわずかな隙間であろうとも、きっかけさえ掴めばそこから強引に手を突っ込んで思いっきり広げて相手の中に飛び込んでいいて話を無理やり広げていく「蟻の一穴作戦」はお手の物!すっかり打ち解けてお話を聞いていただきました。

ならば今度はこちらがブースにお邪魔させていただくというのが礼儀。現在、宮城県登米町森林組合さんがもっとも力を入れられているのが、地元のクヌギを使った内装材。小幅のクヌギの板を繋げて作ったテーブルと乱尺サイズのクヌギのフローリングが展示されていましたが素晴らしい出来栄え。クヌギの重硬な質感そのままによくぞここまでの商品にしたものだと感心するばかり。クヌギは大きくなると芯から放射状に大きなひび割れが走ったり乾燥工程で激しくねじれたり暴れるため取り扱いが非常に難しい素材です。

しかし一方で、とてもタフな木でもあり少々の環境汚染でもビクともすることなく耐えて力強く成長していく逞しい木でもあります。以前の出口のひとつであった『椎茸栽培の榾木』としても利用されなくなったクヌギは山中で秘かに巨大化していて、その用途の開発が求められている木でもあります。【森のかけら】にする小さなサイズのクヌギですら、加重をかけていてもねじくれたり割れたりしてなかなか取れなくて苦労しているのですから、それを内装材にするとなるといかに大変な事なのか想像を絶します。

愛媛や九州などでもその研究はされていて、商品化は出来ているとも聞きますが、そこから先の価格という大問題が大きく立ちはだかっています。歩留まりが絶望的に悪いためどうしても、他の樹種と比べるとリーズナブルな商品とはいきません。しかし、だからこそそこにクヌギの内装材の生きる道もある!品質や精度を越えた別のモノサシでクヌギをはかっていかねばならないと思うし、そこに共感してくれる人も世の中には絶対いる。ブランド椎茸を持つ愛媛だって事情は同じ。苦労を抜いてくれる苦(ク)抜(ヌギ)の事をもっとしっかり学んで語りたくなりました




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