森のかけら | 大五木材


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今日息子が朝起きると「頭が痛い・・・」と、いやな予感がしました。家内が病院に連れて行くと案の定、インフルエンザでした。今のところ私は大丈夫ですが、いつも一緒に寝ている私としては非常に心配です。病は気からともいいますが、今こうして書いているだけでもなんだか、少し熱があるような気がしています。大丈夫かな・・・。

ということで今日は病に関係した木の話をひとつ。クリスマスツリーで有名な樅(モミ)の木は、『風邪に効く木』でもあります。樅の学名はアビエスですが、この言葉には『永遠の生命』という意味があります。もともと古代ギリシャでは、樅は特別な存在で神聖な木とされていました。樅は独特の香りがしますが、その香りと天に向かってまっすぐにそびえ立つその姿から宗教的なシンボルツリーとして捉えられていたようです。

日本でもクスノキやコウヤマキなど芳香性の強い木は、神への供物として崇められたようですが、そういうものは世界共通ですね。北欧などでも聖なる木として、パンや肉などとともに神に捧げられました。樅の樹脂には殺菌力があり、傷口に塗ると傷口を治し癒着させる力があり傷薬としてもよく使われているようです。

また新芽には精油が多く含まれていて、咳や気管支炎の治療に使われています。樅のエッセンシャルオイルとしてもいろいろ発売されています。興奮やストレスを鎮める作用があるようです。樅の木がクリスマスツリーに使われるようになった理由は諸説ありますが、こういう風な治療に使われてきたという神秘的かつ宗教的な意味合いも大いに影響していると思います。太古の昔、かぐわしい香りを放ち、凛とそびえる大きな樅に神や霊的なものを感じたのも当然のことだと思います。

インフルエンザ予防に明日にでも、樅のエッセンシャルオイルを買いに行こうかな・・・もう遅いかも!

今日はあまりいい画像がなかったので、後日いいものあれば整理してつけ加えさせてもらいます。




今日は家内とえっちゃんのコンビが南予の幼稚園に、出張木育です。以前にも書きましたが、お話し名人のえっちゃんと木のおもちゃ好きのおばちゃんの二人旅は、愛媛県を東へ西へと大忙しのようです。直径24㎜の広葉樹の玉を10,000個(!タイプミスではないですよ、1万です!)木製の柵に入れた『木の玉プール』はどこに行っても大人気です。子供は勿論のこと、大人も辛抱たまらず子供がいなくなった頃を見計らって「いい?」とプールにダイブ(?)。みな童心に返っていきます!

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上の画像は、昨年の秋に開催された『全国育樹祭』に出展させていただいた時の物です。放っておいても子供が続々と集合してきます。夢中です、無我夢中です!一心不乱に木の球に群がります!いいです、いいです!もう子供の脂やいろんな物でもう木の玉はツルツルピカピカです!物凄い光沢が出ています。頼まれてもこの輝きは出来ません。天然研磨マシーンみたいなものですね。

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手前が家内です。画像の奥で、愛媛のプロ野球チーム『マンダリン・パイレーツ』のTシャツを着てしっかり地元をPR(あざとい!)しているのが私です。子供は集まってきた子供で、自分の子供ではありません。

木育】という言葉は、北海道が発祥で今では市民権を得たのではないでしょうか。木育とはこうあるべき、と堅苦しく考えずいろいろな形の木育があっていいと思います。例えばこうやって木の玉プールで遊ぶことだって立派な木育だと思います。自分達の立場で、自分達の出来る木育だからこそ、やる意味があるのだと思います。私は小さな子供と木でふれあう事は苦手なので、もっぱら【喋る木育もどき】と裏方です。「森のかけら」を持って行って木の話をするぐらいのことです。でもそれでいいと思います。まぁそれしか出来ませんが・・・。負担に思い出したら続かなくなりますから。負担にならない程度に、出来る範囲でほどほどをモットーに、ボチボチやっていきます。




弊社は、旧松山市の北端に位置する平田町というところにあります。普段あまり意識することはないのですが、車で3,4分も走ればすぐ海なので、県外から来られた方はよく海の近くですねと言われます。そう言われればそうかとは思いますが、ほとんどが南方面(つまり市内)に向けての仕事が多いので、海を意識することは少ないです。でも山にも近く、ちょっと走れば海に行けるというのは贅沢な事だと思います。

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今日は材料の配達で北条に行きました。北条というのは、市町村合併以前は、松山市の北隣に接する市でした。ちょうど松山と北条の境辺りから道路が海に面するようになります。そのため海といえば北条の印象が強く、今は松山市北条という事になっていますが、海=北条=隣の市のイメージに慣れ親しんだ私達にとっては、海は『少し近く』の存在です。今日配達に行ったのは、その北条でも海岸沿いに事務所&店舗を構える製作家具『Tower』さんです。センスのいいソファーなどを中心に、個人や店舗など幅広く活躍されています。上の画像は、『Tower』さんのお店の前から見える、北条沖の鹿島です。毎日こういう風景を眺めながら仕事が出来るのは羨ましい限りです。

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店舗の前の細道を越えるとそこはもう砂浜です。夏の砂浜と違って、冬は北風をまともに受けて寒そうです。今日も結構寒かったです。

Towerさんは、いつも楢の板を買っていただいています。楢はソファーや椅子の脚材などに使われます。楢は強度もあり、塗装のノリもよく、皮や布との相性もいいようです。合板のフローリングでもっとも多いのも楢ですが、家具材としても最もポピュラーな材だと思います。

昔は北海道の楢はヨーロッパにも輸出されるほど良質だったそうです。以前旭川に行ったときに地元の方から伺った話ですが、日本の楢とロシアの楢を2枚並べて名前を隠してどちらがいいか選んでもらったら、昔は誰もが日本産を選んだが今は誰もがロシア産を選ぶほど、国産のいい物が出なくなったと嘆かれていた話を思い出します。実際に今流通している物もほとんどが、ロシアか中国北東部産のものです。  20090128-e6b0b4e6a5a2                                                                                                                             北海道産の楢は確かに長尺の節のないものは取りにくいし、取れたとしても高価です。目も粗く節も多いかもしれません。でも北海道の楢にはなんともいえない味わいがあり、私は好きです。輸入物に比べてシャープでなくゴツゴツした荒々しさが、北の寒さに耐える寡黙な男のようでいいです。節々に人生が刻まれています。『森の王様』ならぬ『北の大地の健さん』みたいで、渋いです。                                                  

 




先日、私が所属している日本木材青壮年団体連合会の中四国地区の役員会が山口県であり参加してきました。当日の山口・岩国市は大雪でした。今までにも山口には何度も来た事があるのですが、さすがにこの時期には来た事がなく、まさかこれほど雪が降るとは思ってもいませんでした!油断していました・・・!

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私が木材の仕事を始めた20数年前に、先輩から『なめら松』の話を聞かせてもらいました。山口には目込みの美しい銘木・なめら松があると。そして実際になめら松の板を見させていただいたのですが、悲しいかな当時の私にそれを見る眼力もまた知識もなく、『なめら松』の予備知識も一切なく関心もありませんでした。見たはずの『なめら松』の残像は一切残っていません・・・。それから少しは木の事が分かるようになり、『なめら松』の事を調べれば調べるほどに、かつてのおのれの浅才が後悔されてなりません。

なぜならその後『なめら松』をはじめ多くのマツは、マツクイムシの被害を受け苦難の時代を迎え現象の一途を辿ることになるからです。そもそも『なめら松』とは、山口県最大の国有林である滑国有林から出材される、樹齢200年生の目込みの天然アカマツの名称です。『滑(なめら)』という名前の由来は、昔そのあたりの山で滑石(かっせき)が取れたことから、滑山の名がつき、そこから『なめら松』の名前がついたようです。東大寺の改修や昭和39年の錦帯橋の改修などにも使われたほどの銘木です。

今でも滑官林にはモミやツガとともに、なめら松も残っているようですが出材されることは稀で、もはや一般に流通する量は望むべくもなく、幻の銘木となってしまったようです。山口の地元の方にもお聞きしましたがもう入手は困難なようです。ただ以前から在庫を持っている方もいるようなので、望みを捨てずに端材を探してみようと思っています。

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残念ながら、『なめら松』のかけらはまだ持っていないので画像はありません。代わりに帰りのお店で買った『くるみパイ』の画像です。包装紙のデザインが気に入って思わず買ってしまいました。「オニグルミ」の時にあればグットタイミングだったのですが・・・。おいしかったと家族に評判だったのがせめてもの救いでした。なんとか『なめら松』の端材も手に入れて、【森のかけら】の仲間に加えたい物です。願えば望みは叶う・・・かも。




 今日の愛媛新聞に、『梅津寺パーク3月閉園』の記事が掲載されました。梅津寺パークというのは、愛媛県松山市梅津寺町にある地元の鉄道会社が経営する遊園地です。今時のテーマパークに比べたら、施設はひと昔もふた昔の前の物で、実際に見た目にもかなり老朽化していました。日曜日に行っても人が少ないと、電気代の節約でしょうか、動いてない遊具もあり、係の人に声を掛けたら動かしてくれるというかなりローカルな遊園地でした。 

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しかし田舎の山奥で育った私にとって、子供の頃は羨望の的でした。勿論今から30数年も前の事ですから、テーマパークなどというものはなく、この梅津寺パークこそが、田舎の少年にとって唯一の『夢の遊園地』だったのです。当時は設備も綺麗だったと思うのですが、子供の目にはどうでもいいことだったのでしょう。金ピカの遊園地のイメージしか思い出せません。

今でこそ、私の生まれ故郷から松山まで車で1時間足らずという行けるようになりましたが、昔は道路事情も悪く、それでなくとも車酔いの激しかった私には松山も遠い存在でした。それでも何度か家族で来た『梅津寺パーク』のひと時は、忘れることの出来ない大切な思い出として私の胸に刻まれています。

その後しばらく出かけることはありませんでしたが、子供が幼稚園に行くようになると遠足などで行くようになりました。大人になって見る遊園地は、子供の頃の記憶とはかなりかけ離れているものです。背も高くなり視点も変わり遊具が随分ちっちゃく見えます。足を踏み入れるとそこは、時間の止まった『昭和のレトロパーク』のような趣です。子供のように無邪気に遊ぶことは出来ませんからどうしても老朽化した遊具や設備の粗が目に付いてしまいます。でも人混みの嫌いな私は〇〇ランドなどで何時間も列に並ぶよりはよっぽど梅津寺公園の方が好きでした。並ばなくても乗れるし、迷子になることはないし、ゆったりしたローカルなところはいい味がありました。セコセコ、イライラしてないのが最高でした。

それからは幼稚園の遠足やイベントなどで何度も行っており、私達家族にはとても愛着のある所でした。それだけに今回の閉館はとても残念です。先日、山口出張の帰りにフェリーから梅津寺パークが見えました。久しぶりに海から梅津寺パークを眺めました。その時には閉館の事は知りませんでしたが、妙な郷愁に誘われました。

この梅津寺パークは海に面しており、ロケーションは最高です。電車の線路が本当にすぐ目の前まで敷かれており、「梅津寺駅」で降りたらすぐそこです。その駅こそ、かのドラマ「東京ラブストーリー」の最終回の舞台となった駅なのです。主人公の赤名リカがハンカチを結びつけた柵もあります。

また、遊園地に隣接して梅や桜のある約1万8千㎡もの広い庭園があります。紅梅・白梅150本、桜600本、つつじ、つばきなどが植えられており、花見のシーズンになると美しい花が競って咲き誇って、その中を散策できます。この庭園の方は残されるようで、それがせめてもの救いです。遊具はなくなっても、また今年の春にはきっと鮮やかな花を咲かせてくれることでしょう。親子二代にわたり夢を与えていただいた『梅津寺パーク』に感謝の気持ちを込めて。

東風(こち)吹かばにおいおこせよ梅の花 遊具なしとて春な忘れそ

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