森のかけら | 大五木材


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20150720 1現在事務所をリフォーム中で、詳細については改めてご紹介させていただくのですが、2階にあった木のおもちゃやクラフト商品などを1階で展示販売するためのスペースを作ったり、床を無垢材にしたりレイアウトをガラッと変えています。「だったらついでに外部も一緒に手を入れて、目立つ看板でも立てたら」と数人からアドバイスをいただくのですが、そういう声は今までにも沢山あって、初めて事務所の2階に上がられた方は、材木屋の2階にこんなスペースがあったのかと驚かれて、「なんで看板とか出さないの?」とか「看板でも出せばもっと人が来るのに」なんて仰るのが常。

 

20150720 2看板でも出せば木のおもちゃ目当ての来客者は増えるかもしれませんが、零細企業ゆえギリギリのスタッフで運営しているため、不意に沢山の方が来られても対応できないというのが正直なところ。それでも沢山お客さんが来られた方がいいでしょう、というのはコンサルタントのマニュアルような発想であって、どういう仕組みで、どういう層の、どういう感性のある人と接点を持って、客を越えたファンを作っていくかという事は、それぞれの企業の規模や体制や理念によってさまざまで、世間一般のセオリーがどこにでも通用する法則にあらず。特にこんな偏屈材木屋には適用せず。

 

20150720 3ところで、先日も会社の前で交通事故がありました。弊社はほぼまっすぐな二車線の見通しのいい国道に面しているのですが、交通渋滞の起きやすい場所で、朝晩はほとんど渋滞。バイパスが出来てから少しはその渋滞も解消されましたが、それでもすぐ先にも信号機が幾つかあって、交通量も多くてスピードの出せるような道路ではありません。そんな道路なのに車の事故が絶えません。ご来店された事のある方は、なんであの場所で?と思われるでしょうが、2〜3ヶ月に1回ぐらいは大小衝突事故が発生して、警察車両に駐車スペースを提供するのも慣れっこです。

 

20150720 4車が渋滞して数珠つなぎになるような道路なので、猛スピードで衝突して車が大破なんて事はほとんど無くて、多くがダラダラと車が動くので注意力が散漫になって、つい前の車にコツンとか、ようやく動くと思ったら信号で急に前の車が止まって追突とか、そういうケースがほとなどなのですが、先日は目の前で当て逃げを目撃!ある日の昼頃、大きな衝突音がしたので、やれやれまたいつもの事故かと思って様子を見に行くと、かなり勢いで3台の車がぶつかっていました。これは怪我人でも出ているのではと近づいていたら、急に当てた方の車が動き出して、勢いよくバック!明日に続く・・・




201507191昨日、直接消費者とやり取りの出来る小売業の面白みについて触れましたが、実際にこんなモノがあればいいよねという発想のご注文を受ける事も多く、頭で考えた実用性を越える『現場で求められる現実的な実用性』には、こちらとしても大いに刺激になります。その1つが先日製作させていただいたこちらの『ヘキサゴンテーブル』。ヘキサゴン (hexagon) とはご承知の通り六角形のことですが、文字通り六角形のテーブル。何に使われるのかというと、松山市内の某化学系メーカーさんが自社製品を展示するための展示台なのですが、自在に組み合わせる事が出来るため多目的に使用できます。

 

20150719  2弊社の場合、一般的な住宅用の家具のご注文が圧倒的に多いことから、ついついポピュラーなサイズや形状で家具を考えがちなので、こういう業務的な使用目的のある店舗施設用什器などには不慣れなため戸惑いもあるます。しかし、サイズや細かな仕様は全面的にお任せしますというケースが多い住宅家具に比べると、こういう什器は使用目的が明確で、サイズなども数字が具体的なため樹種の提案についてもYES、NOがハッキリしていて、むしろそこさえクリアできれば逆に樹種の提案にも自由度が広く、多様な木を提案させていただきたいことらとしてありがたいところなのです。

 

20150719 3こういうご注文があるとご要望(サイズ、硬さや色合い、強度、コスト、耐久性等々)に応じた樹種の提案が出来ると同時に、その材の特徴や性質について自分自身が見直すきっかけにもなります。それで今回は、いただいた幾つかの課題をクリアして採用されたのがヨーロッパ・ビーチ(ブナ)の木です。胡麻柄で白っぽいビーチですが、オイルを塗るとやや黄身色がかった濡れ色になります。照明の関係でやや黄色が強く見えますが、実際にはそこまでではありません。在庫しているビーチが若干厚みが薄くて今まであまり住宅用の家具では活用できていませんでした。

 

20150719 4厚みは薄くともビーチ自体は粘りがあって強靭な木ですので、充分強度も確保できるのですが、見た目の厚みで採択に至らなかった事が多かったのです。しかしこうして実物が出来あがるとそれ自体が雄弁なモデルになります。多少色合いの濃い淡いの個体差はあるものの同じLOTのビーチを使っていますので、面を合わせて並べると違和感は少なく感じられると思います。天板、側板、底板、棚板に至るまですべてビーチの総無垢材ですので、決して大きなサイズではないものの結構な重さがあるため、キャスターを装備して軽い力で動かせます。とりあえず今回は2台作らせていただきましたが、実際に使用してみた都合で更に増殖する可能性もあるとの事。物理的には幾つでも繋げる事が可能ですので、今後の評価が楽しみです。個人の住宅でも転用可能で、来客の人数に応じて自由に組み合わせられるトランスフォーム・ヘキサゴンテーブルの開発にも取り組んでみたいと考えています。




直接消費者とやり取りの出来る小売業の面白いところは、いまこれが必要という消費者のニーズをダイレクトに聞けて、それに合わせてこちらの手持ちの中でいかにベストな提案が出来るかというところ。弊社のような雑多な材を扱う店にわざわざご注文をされるような方々は、大手家具屋さんに行かれるような普通の消費者とは一線を画されている場合が多くて、相応のこだわりのあって樹種の指定までバッチリ考えて来られているケースもしばしば。とはいえ木材の専門家というわけではありませんので、ご意向を伺ったうえで希望に副ったような材をこちらから改めてご提案させていただく事もあります。実はそういう細かすぎて誰も分からないような、専門家ならではのマニアック過ぎる提案というところが私にとっては醍醐味でありアドレナリンの噴き出るところ

 

例えば、「パインのような・・・」と言われても、パインというのは広義のマツ系の総称であって、ポンデロッサパインメルクシパイン、サザンイエローパインラジアータパインも北欧のレッドウッドもあります。まあ、そうは言いながらも床材とか壁材という風に仕様環境が分かれば大体どれの事かは分かるので、グダグダ言ってないでささっと『一般的にパインと呼ばれているモノ』を出せばいいのでしょうが、それでは万が一、重箱の隅を突くようなフェチ材木屋のグダグダの面倒くさいこだわりネタを聞きたいと思っている方にして大変失礼ではないかと杞憂・・・。

 

20150718 2超ポジティブというより、自分勝手な解釈をしているわけですが、そんな風にひねくれて考えてしまうのは、以前にサラリとしたスマートな(?)ご提案をした時に、「あ、普通にも提案されるんですね言われて愕然としたことがあったから。その時は、特別こだわりをお持ちであるようにも思えず、また家全体の造りや仕様などからも特殊な材を求められている風でも無かった事もあり、更に言い訳がましく言えばこちらの体調も芳しくなかったもので、ご希望そのままの材を受け入れる形であっさりとこちらも承諾して決まってしまったのです。

 

20150718 3施主さん自体にもその事についてはご自分たちのご希望通りなので何ら不満もないところなのですが、工務店さんからいろいろと弊社の偏屈具合などをお聞きになったり、拙ブログなどをご覧いただいていたこともあり(後から知ったのですが)、こちらの何の変哲もない提案受け入れに対して肩透かしを喰ったというか、「こんな所にこんな木を使うなんて笑わせる気ですか〜!」ぐらいの断罪の言葉攻めをも期待してきた(当然笑いながら)のにあまりにノーマルすぎて残念だったとの後日談を聞いて、あまりの衝撃に膝から砕け落ちたのでした。それがトラウマとなり・・・

 

20150718 5さてさて、消費者の方と直接お話しできるというのは本当にありがたい事で、ありがたい面としては、間に入って暴走を止める人がいない分、思い切り自由にご提案が出来るという事。逆に問題点としては、冷静に判断できるジャッジマンが不在なため、こちらの「暴走」に思いのほかお施主さんが乗ってしまっても、誰も軌道修正が出来ずにそのまま暴走した脱線してしまう可能性があるという事。まあ、その場合は脱線したといっても相手も望んでのことなので、問題になるのは冷静な第三者がそれらを見て、「これどうしたの?」なんて声を聞いてふと我に返った時。




御大御来店。いつもお世話になっている岩手県マルヒ製材日當和孝大先輩が遠路はるばるご来店いただきました。少し前にも木青連の全国会員松山大会で来松されたばかりでしたが、今回は木育のイベントの件でお越しになりました。木青連活動においては、当時の中四国地区会員としては決して足を向けては寝られないほどに大恩のある日當先輩ですが、実は個人的にも『森のかけら・東北地区特命大使』として日頃から大変お世話になっておりまして、ご来店される数日前にも、お膝元の岩手県久慈市からの『森のかけら』のご注文をいただいたばかりだったのです。

 

その日當さんですが、日本木青連ご卒業後も精力的に木に関する全国的なネットワークに参加され続けていて、その1つにNPO法人『才の木(さいのき)』があります。『才の木』とは、2006年に川井秀一・京都大学教授が中心となって立ちあげられたNPO法人で、現在は名古屋大学の福島和彦教授が理事長を務められていて、東京大学の本郷の農学部の正面に事務局が設置されています。日本木材学会をはじめとする全国の様々な木材研究機関、大学、自治体、木材関係企業などと連携し熱心な木の啓蒙活動に取り組まれている団体で、日當さんはその理事を務められています。

 

才の木』のコンセプトは、『健全な森を育てそこから生産される木を使う事が地域環境の保全につながるということが充分に理解されていないため森林の緩急整備が遅れている。そこで持続可能な社会構築を目指し、日本の森林興廃を食い止めるために、国産材の活用を提言し、「木づかい運動」を推進している。それを実現させるために木材利用や森づくり、環境保全のバランスのとれた教育プログラムを作成し、子どもたちをはじめ一般市民を対象に普及・啓発活動を持続的に実践するために「才の木」というNPOを立ち上げ、民間企業や自治体とのコラボ構築を目指している。』

 

その理念を実践されるため木材の環境教育プログラムを開発されたり、講演会などを開催されたりもしていますが、その1つに『木育』があります。日當さん以外にも多くの理事の方がいらっしゃいますが、福島理事長をはじめそのほとんどが大学の教授で、実際に木の仕事に携わられているのわずか。そこで、理論ではなくて子ども向けの木育の実践を日當さんが担当される事になって、昨年から弊社もそのお手伝いをさせていただいております。こちらは昨年1月に群馬県の前橋市で開催された、「保育士が保育の現場で実践できる『木遊び』体験」の木育講座の様子です。

 

その時は、『木の玉プール』をはじめいくつかの木のもちゃを貸し出しさせていただいただけでしたが、今年も前橋市で開催される事になっていて、今回は保育士だけでなく実際に幼稚園児などにも体験をさせるという事なので、うちの家内とおはなし屋えっちゃんに出前木育隊として白羽の矢が立ったのです。しかも前橋市内で日を改めて4回も開催されて、そのすべてに参加させていただく事になり、詳しい内容の打ち合わせ並びに松山での実践を見学されるためにわざわざ岩手の地よりお越しになられたのです。そのフットワークの軽さと情熱には本当に頭が下がるばかり。




20150718 1乙女チックな飾りつけとテーブルセッティングで不意を突かれてやや情緒的になってしまったものの、現実世界に目を向ければそこは7対1という孤独な超ハンディキャップマッチである事に変わりはありません。そうしているうちに少し遅れて、『初代猛獣使い師』改め『独り行政テロリスト』こと藤田雅彦氏登場。登場するやいなや、例の指名手配犯の自虐ネタの自己紹介&おとなの部活動の概略を披露。異動されてからしばらく会ってなかったものの、相変わらず語り口は滑らか。いやむしろ新しい職場で鬱積したものを一気に吐き出すかのように、以前にもまして饒舌な公務員。

 

20150718 2引いた画で見ると、なんだか女の園に迷い込んだ子羊的な感じになっていますが、実は黒い公務員の黒魔術にはまり、決して引き返すことの出来ない悪魔の沼に片足を踏み入れようとしているところ。「危ない!みんな気をしっかり持つんだ!」良識あるおとなであれば、ここで灯りをつけて無垢な大学生たちの眼を覚まさせてやるところでしょうが、生憎こちらは良識などとうの昔に捨てた腹黒の『おとな』。自分の敵になりそうな若い芽を見つけたら、応援するどころか引き抜いて回るようなエゴイスティックで横暴な『おとな』・・・

 

20150717 4もっともそんな人間で無かったらものづくりなんかしていませんって。そんな事を言ったら語弊がありますが・・・まあ、『おとなの部活動』に関してはそういう人間ばかりであると胸を張って言えます。ものづくりという作業自体が、コストや納期、製造環境、人間関係等々の中で揉まれて苦しみながら産み落とす妥協の産物である中、どこまで自我をワガママを貫くかというが、作品世界に輝きを保てるかどうかという分水嶺。そんなワガママなおとなを探し出して、『七人の侍』の勘兵衛(志村喬)よろしくまとめあげたのが黒い公務員。

 

20150718 3そんな事はアントニオ甲斐も重々承知。SENSEの活動を通じて地域社会とも積極的に関わりを持っている学生たちにとっても、常識の通用しない眼前の黒魔術を操るおとなに多少のためらいがあるなか、自らその悪魔の沼に飛び込んだあたりにアントニオ甲斐の並々ならぬ覚悟、いやただ無謀だけなのかもしれませんが・・・。こちらが用意した『毒まんじゅう』に手を出し、独り悪魔の沼の奥底に堕ちていく哀しきアントニオ。恐らく黒い公務員同様に鬱積したものがあったに違いない。昏睡・・・そして学生たちによる救済。

 

20150718 4肩に手を回されながら、捕らえられた小さな宇宙人ように半ば引きづりながら連れて行かれるアントニオ・・・そんなあなたを笑えば笑え!学生達よ、見るがいい!これが勝てぬと分かっていながらも僅か300人で、クセルクセス率いる100万人のペルシア軍に立ち向かい決して背中を見せなかったスパルタ軍の姿だ!ここにアントニオは軍神となったのだ。「学生たちに私の屍を越えて行けと伝えて・・・」、ボロ雑巾のようにタクシーに押し込まれながらもあなたの口からかすかに漏れた言葉に私の心は強く震えた・・・。まだ魂は生きている!さあ、本番は8月だ〜!




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