森のかけら | 大五木材


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20090908 黒蜂この季節によく敷地の中に【】が飛び回っているのを見かけます。蜂の種類もいくつかあり、ほとんどは蜜蜂程度の小さなものですが、たまにスズメバチとかもやって来ます!昔から蜂が多かったわけではありません。私が会社に入って頃は、あまり見かけなかったように思います。蜂が気になるようになったのは、この10年ぐらいではないでしょうか。では、この10年で何が変わったかというと、圧倒的に取り扱いの樹種が増えました。前にもアップしましたが、私も昔から『変な材木屋』ではなく、昔はごく普通の材木屋でした。

 

 

 

10数年前といえば、『適材適所』が先月でNO・135ですから、足掛け11年ちょっとになります。『適材適所』を書き始めた頃から、もっと多くの木を直接見たい、触れたいという欲求が急速に高まり、それまでも控えめに樹種の幅を広げてはいたのですが、一気に弾みがつきました。大きな転機になったもうひとつのきっかけは、その頃に母を亡くした事もあります。突然の癌の告知は人生最大の衝撃で、しばらくは自分の中に受け入れる事が出来ませんでした。それまで病気ひとつなかった丈夫な人だっただけに、その事実は受け入れがたく、自分の身内に『死』がそこまで近づいたのも初めてでしたので、そのまま押しつぶされそうな気持ちになりました。その後3年ほど治療に励みましたが帰らぬ人となりました。しばらく時間が経って、人はいつか死んでゆくという当たり前の摂理をきちんと消化できるようになりました。あれほど元気だった母でさえ死んでしまう現実を理解できた時、『今やらねばいつできる、わしがやらずにだれがやる』という彫刻家・平櫛田中さんの言葉を強く意識するようになりました。平櫛田中さんは、満百歳の誕生日を前に、30年分の材料を買い込んだといわれる彫刻界の巨人で、その時に「男ざかりは百から百から。わしもこれからこれから」の言葉も残されました。

e6a3aee381aee3818be38191e38289-100e4b896e7958c-22『そうだ、自分だっていつかは死ぬ。生きているうちに後悔しない様にやりたいことはやり抜こう!』母の死を契機に、グニャグニャの軟体動物だった私の中に背骨が生まれ、進むべき進路に舵が固定されました。そこからは、全国各地の産地を積極的に訪ね歩き、いろいろな樹種を貪欲に探し回りました。やがて、それが形を変え【森のかけら】という花を咲かす事になるのですから、人生は不思議です。

 

 

話は遠回りしましたが、そういう経緯で、倉庫は多種多様な樹種で溢れるようになります。材木屋の中には国産材だけに限定されている方もいらっしゃいますが、私は雑食ですので世界中の木に興味があります(私の国産材論はいずれ別の機会で)。種類が増えると、当然いろいろな特徴を持った木も増えます。匂いの強いもの薄いもの、脂の多いもの好きないもの、堅いもの柔らかいもの、赤いもの黒いもの・・・。アメリカ、ロシア、アフリカ、中南米、東南アジア、ヨーロッパ・・・世界中からいろいろな木が集まりました。節操がないという事を言う方もいますが、信念を持ってやっているので一切気にしません!色も形も匂いも手触りも、実に多士済々です。実に面白い!種類がひとつひとつ増えていくたびに、私の好奇心は増幅します!世界の木を見ることによって、より冷静に日本の木を見直す事も出来るし、その個性や特徴を考える事も出来るようになりました。

20090908 耳付板意識したわけではありませんが、その頃あたりから蜂を多く見かけるようになった気がします。蜂はどの木にでも集まるわけではありません。我々は【耳付材】とか【片耳付き板】と呼んでいますが、樹皮がそのまま残るように挽いた板があります。右の画像のように皮がついている板の事です。こういう形状の板の蜂は多く集まります。注意して観察すると、こういう板に限って蜂は群がります。それはなぜかというと・・・

長くなったのでこの続きは明日に持ち越し!




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