森のかけら | 大五木材


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3部作の最終章の予定です・・・

20090909耳付き板がどういう物かは分かっていただけたと思います。そこへクロハチをはじめいろいろな種類のハチが集まってきます。集まって何をするのかというと、耳付板の所に飛来すると穿孔した穴の中に潜り込み、中の幼虫を食べるのです。クロハチが潜り込めるぐらいの穿孔穴は、入口で折れ曲がっているので中の様子は伺えませんので、ハンティングその物を目撃したわけではありませんが・・・。何とかその瞬間をカメラに収めようと、虫穴の板の前で待っていると、ハチは警戒しながらもやって来て穴に潜り込んでいくのですが、出るタイミングが分からず5分も10分も待つ事もあります。その間ジーッとカメラを穴に向けて待つわけですが、もう辛抱たまらんと諦めた瞬間に限ってハチは飛び出てきます!一度は穴の先にハチのお尻がモゾモゾ見えたので、これは!と待っていたのですが、出るときは勢いよく飛び出すのでこちらが驚いて撮れませんでした。証拠写真がないので確信できなかったのですが、『虫博士』に教えていただく機会がありました。

虫博士』こと、愛媛県四国中央市・紙産業技術センターの技術支援室主任西田さんです。西田さんとも【森のかけら】が縁でお知り合いになり、会社にも来て頂きいろいろ虫の事を教えてもらいました。虫の研究だけを専門にされているというわけではないのですが趣味が高じて『虫の世界』にはまられたようです。類は友を呼ぶというのでしょうか、そういうマニアックな方ばかりが集まり、またそういう方は『体感言語』が同じようで、すぐに旧知の友人のように親しくなる事が出来ます。得意分野を極めている方が多いという事は、傍から見れば異様な集団だとは思いますが、中にいる方にしてみればこれほど心強いことはありません。木材業界もみんながそれぞれに小さなデパートを目指すのではなく、一通りは取り扱えるけどこれには特に魂込めてますという得意分野の専門店を持つべきですかもしれませんね。それでお互いが補填し合うというのが理想ではないでしょうか。とりあえず、基本的な知識があるという前提ですが。

20090909 ハンター西田さんによると、クロハチは肉食なのでキクイムシなどの幼虫を捕まえて食べているのは間違いないだろうという事でした。それを聞くと、それまで追い払ったりしていたハチが急にありがたく思えてくるのですから現金なものです。近年、環境への配慮から強い薬剤を使わない傾向にあり、耳付板の人気とともにその虫害も増えつつあります。その解消策として、『材木屋は敷地の中に蜂を飼う』!これ結構ありかも、と盛り上がりました。クロハチが、S・マックウィーン並みの執念深い『ハンター』なのかどうか分かりませんが、これで幼虫を本当に壊滅できれば凄いことです。『ナチュラル・レギュレーション』という言葉がありますが、これは【自然の管理は、人間が干渉せずに自然本来の営みに任せることが最適とする考え】ですが、まさにその理念を地で行く発想です。これからはクロハチのささやきにもその羽音にもそっと耳を傾けようと心に固く誓ったのでした!

20090902 樹液+樹脂3そのハチの幼虫退治とは別に、虫穴がないのにハチが集まっている場合があります。学術的な事は一切分からないので、あくまで私の経験に基づいた事例ですが、北アメリカ産のブラックウォールナットブラックチェリーの耳なしのストレート・カットした木材を桟積みにした製品の梱包の中によくあるのですが、2枚の板が強く引っ付いて離れない事があります。全体が離れないのではなくて、一部にボンドのような物体があり、それが2枚の板をつなぎとめているのです。溶けた飴のような、『エイリアン』に登場する擬態のようなその物体は・・・!

すみません、やっぱり終わりませんでした。更に④に続く!




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