森のかけら | 大五木材


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樹木の音色

20090915 コンサート今晩は家内と長女が、佐渡裕さん指揮の 『兵庫芸術文化センター管弦楽団の松山公演』にお出かけです。ブラームスの『ヴァイオリン協奏曲ニ長調』や、ドヴォルザークの『交響曲第8番ト長調』などが演奏される、高尚なコンサートです。そういう高尚さとは縁のない私と双子(小2)はお留守番です。本物が理解できるかどうかという問題ではなく、絵でも音楽でも芝居でも本物に実際に触れるという事は大切です。特に感受性豊かな子どもの頃に少しでも『本物』に出会わせてやりたいと思います。子どもには分からないと思うのは大間違いで、以前にも劇団四季の子供向けの芝居を観賞しましたが、『本物』の持つ迫力と説得力は年齢に関係がありません。子どもなりに緊張し、のめり込んで見入っていました。子どもの時はその僥倖を確信できないでしょうが、きっと感受性の奥底の方にへばりついて記憶されるのでしょう。やがて大人になったときに、その記憶のかけらが何かのヒントにでもなってくれればと思います。

          
20090915 ストラディヴァリウス話は戻って、『音楽と木の関わり』といえば勿論【楽器】です。古(いにしえ)より木は楽器の材料として使われてきました。ヴァイオリンなどはその代表格ですが、名器の誉れ高いストラディヴァリウスは数億円するものもあります。もはや簡単に楽器などと呼べるレベルではないですね。聞くとことによると、ヴァイオリンを製作して300~400年もすると、自然に樹脂分や水分などがジワリと抜けて、ほどよい状態に安定し、素晴らしい音色を奏でるという事のようです。残念ながら、それほどの素晴らしい音色を直に聴いたことがありません。また聴いたとしてもその良さが果たして分かるかどうか・・・。ただ、それだけの物になれば、そんな不安も凌駕するほど圧倒的な音を奏でるのかもしれませんが。

 

 

そのストラディヴァリウスといえば、裏板には『スプルース』、表板には『メープル』が使われているという事ですが、その乾燥具合や材質は半端ではないでしょう!でも作った時に数億円したわけではなく、名手の手から手に渡り時代を超えるうちに価値が出てきたのでしょう。逆に、余程仕上がりや素材のバランスが極めて良かったので、現代にまで生き残ったのだと思います。しかし、これだけの価値の物になると使われた木も本望かもしれませんが、張り詰めた緊張が切れないでしょうね・・・。

他にも、和太鼓には『欅(けやき』・・・もっとも最近は、大太鼓の胴に使う大きな良質の欅が少なくなって、アフリカ産の『ブビンガ』にその地位を奪れつつあります。

20090915 大正琴には『』・・・正式には『(そう)』といい、中国から伝来した楽器のひとつです。中国では、筝を高貴な伝説の生き物・竜に見立てて、各部に竜の名称が使われています。例えば、人が演奏する側が『竜頭』、反対側が『竜尾』などなど。竜は天空の桐の葉の中に棲んでいるともいわれていますから、その結びつきも強いようです。

 

 

また、オルゴールには『オバンコール』、琵琶には『』またはピアノの響板は『スプルース』などなど。さらにギターになると、あまりの種類の多さに枚挙にいとまがありません。それにしても、何の木でもいいという訳ではなく、先人達はこの楽器にはこれと、材の特徴と音の響きを計算して実に細やかな最良の選択をされています。四季の変化は、特徴の違いがはっきりした多植物を育み、日本の楽器として音の文化をも育んできたのです。日本の音色の優美さ支えているのは、多様な日本の樹木たちなのです。




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