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先日、久万高原町で行った『森のトンネル』でのイベントをご紹介しましたが、閉会時間が早かったのでイベントの後で、愛媛木材青年協議会の仲間と一緒に久万美術館の中にお邪魔しました。この4、5年で、『久万郷』関連のイベントなどで久万高原町を訪れる回数が増え、それに伴い久万美術館を訪れる機会も増えました。もはや年間パスポートを持っておくべきレベル!と言っては言い過ぎですが、【森のかけら】を作り始めて随分アートのハードルが下がった気分です。
今回の企画展示は、『坪内晃幸展』。恥ずかしながらそのお名前も、ご出身が地元である事も存じ上げませんでした・・・。イベントの会場で、井部君はじめ久万郷のメンバーが、何やら怪しげな40の数字が入ったカードを首からぶら下げていたので、少し気になっていたのですがこれだったんですね!美術館学芸員の神内 有理さんに特別に解説をしていただきながら、アート鑑賞。何の予備知識も無く拝見したのですが、そのアバンギャルドな感覚に驚き!こういう感性を愛媛は生み出していたんですね~。
『40』というのは本物の道路の標識で、ただの『40』キロ制限の道路に描かれた数字を何十年にもわたり延々と撮りけた作品でした。時代の変遷とともに、味わいのある素朴な『40』というシンプルなデザインが、微妙ながら徐々に形を変化させ、やがて気が付けば何の味っ気も無い、無機質なデジタルの記号となるに至って、定点撮影アートの醍醐味が感じられました。当然ながら会場内部は撮影禁止なので、中の様子は是非直接ご自分の感覚でお確かめ下さい。
神内さんの的確な解説のお陰で作品の背景もよく理解できました。アートはそれぞれの五感で感じとるものだとは思いつつも、専門の知識を持った人からきちんと解説してもらう事で、更に深い世界を垣間見る事が出来ます。明日は『いよココロザシ大学』で、私が材木屋として木の話をさせていただく番です。陣内さんの語りを見習って張り切って頑張りたいと思います。芸術はドンドン感染していくようで、高いレベルの芸術に感化され、未来のアーティストの手からも素敵な作品が生み出されていました。
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