森のかけら | 大五木材


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20111003 1 パプア・ニューギニアの密林とかけら映画「サンクタム」から、力技でパプア・ニューギニア(PNG)に不時着致しました。映画でも言っていましたが、PNGは地上に残された最後の秘境という事らしく(恥ずかしながら行った事は無いのですが)、鬱蒼とした森林地帯に500とも600とも言われる少数民族が住んでいるそうです。その数だけ文化があり、土着信仰の強い彼らにとって、森や木は信仰の対象にもなっているそうです。日本でも匂いの強い葉や枝は(クスノキなど)、古来より高貴な方や神への供物や神事に使われてきました。

 

20111003 2 パプア・ニューギニアの密林とかけら映画の中でも旧日本軍の廃戦車が登場しましたが、戦争の際に上陸してそのままこの地で果てられた方もたくさんいらっしゃるのだと思います。森はその戦争の傷跡すらも飲み込み、巨大な樹海を作り、人間の文明を拒み続けるのだと思います。矛盾して聞こえるかもしれませんが、PNGの森を見て、まだ見ぬ「森のかけら」があるのでは!と心が躍る反面、こんな森を伐採してはいけないという神妙な気持ちにもなります。この仕事をしているからこその、巨(おお)きなるモノに対する畏怖は人一倍持ち合わせているのかも知れません

20111003 3 パプア・ニューギニアの密林とかけらヘリから撮影される密林を見て、いい原木がある!と思う方は、業界でも意外に少ないのではないでしょうか。大切なモノだからこそ、大切に扱わなければならないというパラドックスの中に我々木材人は生きています。あまたあるPNGの木の中でも、今でも日本に輸入され流通している木というのは驚くほど少なくなってきています。原木が輸入され、日本で製材され、半製品(挽き板など)となって流通されるにつれ、産地名はそれほど重要視されない傾向があり(特に南洋材の場合は、産地を細かく分類しても、市場においてはそれが特別な価値をもつわけではないので、ザックリ総称して『南洋材』でひとくくりにされる)、PNG産としてはっきり定義できる材は案外少ないのです。

 

20111003 4 パプア・ニューギニアの密林とかけらたまたま原木レベルで出会って、これははっきりPNG産だと断言していただいたモノだけ『PNG産』のラベルを貼らせていあだいているだけで、他にもPNG産の「かけら」もたくさんあります。出自がはっきりしないモノは、広義で『東南アジア産』とさせていただいております。とりあえずここでは3種をご紹介。『イエローハードウッド』と『ペンシルシーダー』と『マラス』です。たまたま黄褐色の木が揃いましたが、実際には色合いにもかなりバリエーションがあります。

 

20111003 5 パプア・ニューギニアの密林とかけらただし、木のテクスチャーについてはよく似ているように感じます。日本のように明確な四季の変化があるわけではなく、国土のほとんどが熱帯気候でモンスーンの影響下にあり、年中高温多湿で多雨という気候のためでしょうか、木の特徴が非常に似たものが多いようです。これらは、原木レベルから端材を分けてもらったモノで、はっきり区別が出来ていますが、名前の無い「東南アジアのかけら」を出されたら、判別は相当困難です。私も全てを識別する自信はありません。それぞれの木については、改めて『今日のかけら』にてアップさせていただきます。




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