森のかけら | 大五木材


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Exif_JPEG_PICTURE森智子さんも関わっている『NPO法人玉川サイコ-』が作られているガイドブックは、玉川に伝わる伝承や地域資源にスポットを当てた労力の塊で、無料で配布している事が信じられないレベル。正直私も玉川町には馴染みが薄く、知らない事ばかりでしたがその中でまたまた不思議なご縁を発見。町内の蒼社川上流に架かる落合橋は、昭和12年に竣工した開腹式アーチ橋ですが、愛媛県内に現存する近代竣工の鉄筋コンクリート造のアーチ橋は12本あって、そのうちの2本が玉川にあり、ひとつがこの落合橋。

 

20141111 2実は私の故郷・西予市野村町坂石という地域は、私が生まれる7年ほど前の昭和34年にダムが完成して、母の実家をはじめ集落一帯が湖底に沈みました。そのため周辺一帯には多くの橋が架けられていて、初めて訪れた人はあまりの橋の多さに戸惑うほどです。私の生まれた実家から数分のところにある『船戸川橋』は、昭和5年に竣工された「上路式開腹コンクリートアーチ橋」です。「愛媛県の近代化遺産」にも掲載されており、アーチ状の綺麗さから関係者の間では「国内で最も優美なアーチ橋」と言われています。

 

20141111 3しかし残念ながらこの美しい橋もダムの完成とともに湖底に沈みました。水位が下がるとその姿が現れるのですが、子どもの頃はこの橋の上に架かった新しい橋を通って小学校に通っていました。時々顔をのぞかせる船戸川橋の姿を見ながら、随分古めかしい造りだと思っていましたが、後にその橋が『愛媛県内に現存する12の近代竣工の鉄筋コンクリート造のアーチ橋の中でももっとも美しい橋』と知って驚きました。船戸川橋は実働30年足らずの寿命でしたので、幻の橋となった今でもその優美な姿は健在。

 

GE DIGITAL CAMERA愛媛県は、かつて全国でも有数のコンクリートアーチ橋の先進県と言われていたそうで、大正時代にはわが故郷を筆頭に山間部で多くの架橋工事が施されました。私の生まれ故郷周辺は、昔から林業が盛んで木材の積み出し拠点として栄え、その恩恵を受けて父も土木・木材業で身を起こし、今の大五木材の礎を築いたのですが、更にその下流の長浜港は、かつて『日本三大木材積出港』と呼ばれたほどに(!)繁栄を極めたそうです。故郷の幻の橋が、森智さんから玉川の落合橋の話を聞いた時に思い起こされ繋がったのです。




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