森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。

20150408 1能登ヒバ』は、初期含水率が60〜70%といわれるほどに極端に乾いた木ですが、当地の能登は夏よりも冬の方が湿度が高いという風土のために、製品化した時の含水率が17~18%程度でも充分に安定しています。それまでそういう風土で生まれた商品を扱った事がなかった私にはあまりその意味が分かっていませんでした。またその当時(15年ほど前)は、能登以外の遠隔地で消費されるという事も少なかったうえ、建築期間も長かったこともあり納品後も倉庫で保管するなど自然に湿度調整が出来ていた場合もありました。

 

Exif_JPEG_PICTUREそれが愛媛などのように温暖で風土がまったく違うような環境で、しかもジャストインタイムのように即納体制の流通網の中で流れるようになると、問題が露呈してきたのです。つまり能登よりも湿度が低い地域だと、甘めの乾燥アダとなって施工後に収縮が発生!施工直後は見事にピシッと張り揃えられているフローリングが、お引渡しして数か月後には雄ザネが見えるぐらいに縮んでいて隙間が出来ていたのです!たまたま寛容なお客さんであったので大きな問題にはならなかったのですが、それを見た時は肝を冷やしました。

 

20150408 3その頃は全国的に無垢の内装材が注目された時期で、しかもスギヒノキだけでなく地域の特色ある樹種に大きな注目が集まり、専門誌などでも取り上げられ特集が組まれたりした頃で、私自身の中にも『近くには無い物』への強い憧れのような思いもありました。それもあって木童さんの全国の産地ツアーによく参加したのですが、樹種の特性にばかり目を奪われて、湿度や環境特性の事は分かったつもりになっただけで本当に理解できていませんでした。怖いものなしという無謀さで随分とお客様にご迷惑をかけた事もあります。

 

Exif_JPEG_PICTUREその頃はいろいろな樹種を取扱い、豊富な納品実績があるというわけでもありませんので、やることなすことがすべて勉強で、木の説明にしても今思いだせば顔が赤くなるほど拙く未熟なもの(まあ今もたいして変わらないのですが、今はこちらの神経が図太くなっただけ・・・)で、お客さんもよく納得してくださったなあと思います。ひとが成長するためにはどれだけ多くの周辺の多くの方のご理解と協力がなければならないのかという事を強く強く感じるのです。そういう事もあり『能登ヒバ』の精度も徐々に向上。更に明日へ・・・




オンラインショップ お問い合わせ

Archive

Calendar

2015年4月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930  
Scroll Up