森のかけら | 大五木材


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20150223 1昨日に続いて鬼北町の鬼王丸の話ですが・・・イベントで『竹谷隆之デザインの鬼王丸』とマジックで手書きして貼り出した途端、その『竹谷』の名前に惹かれて次々と人が足を止めて、ブースに集まってくるではないですか!さすがは世界のTAKEYA。クリーチャー造形において現在、世界最高峰の造形力を有するクリエイターと称されるネームバリューは半端ではありません。その後も次々に鬼北町のブースに人が集まっていました。

 

20150223 2 私は決してオタクではありませんが、10センチ足らずの小さな食玩フィギアに込められた海洋堂のものづくりは大好きで、かなりの量を収集しておりまして、数年前には高知県の四万十市の『海洋堂ホビー館・四万十』にも行きました。その際には3000点もの作品を収録した『海洋堂食玩制作10周年記念公式図録』いわゆるレゾネも購入させていただき、その素晴らしい造形美に惚れ惚れしながらページをめくっております。

 

20150223 3 その海洋堂の魂がこもった鬼王丸の存在感は圧倒的で、設置されている場所は「森の三角ぼうし」というメルヘンチックな名前なのですが、まるっきり不釣り合いな鬼に空気を支配されています。正直ゆるきゃらもそろそろ終焉が近づいているように思われます。ブームが完全に終わった後で残るのはやはり「本物」しかありません。可愛さは時に人気を得るかもしれませんが、本質を伝えるのに果たしてそれがベストな手段なのかどうか?

 

20150223 4いろいろな表現手段はあると思うのですが、鬼北町が日本で唯一「鬼」の名を持つ町のシンボルとして、この本質的な恐れや怒りの対象である凶暴な「鬼」のオブジェを作られたことに敬意を表します。鬼という言葉には仕事の鬼とか土俵の鬼』、『鬼に訊けなど、信念と情熱を傾けて1つの物事をやり遂げる姿を形容したり、鬼才など人間離れした能力を讃える意味もあって、鬼は世の中の異形や異端の能力を持つ者でもあります




20150222 1先日、宇和島市内での仕事があったのですが、高速道路のお陰で宇和島も随分近くになりました。弊社からでもおよそ1時間30分、松山のインターからだと約1時間。昔は朝から積み込みをして、混雑する国道を通ってほとんど1日仕事の配達でしたが、今や半日仕事。その恩恵を生かして、早々に仕事を終わらせた後少しだけ足を延ばして鬼北町に向かいました。鬼北町は旧広見町と旧日吉村が合併してできた宇和島市に隣接する町。

 

20150222 2自治体の名前に日本で唯一「鬼」の名前が付く町で、その鬼を新たな町のシンボルとして作った巨大な赤鬼のオブジェが今月はじめにお披露目され話題になりました。町の道の駅「森の三角ぼうし」にその鬼が設置されているのですが、その鬼に会うために鬼北に向かったのです。鬼の名前は『鬼王丸』。全長5メートル、泣く子も黙るような牙をむき出した鬼の形相に、黙るどころか怖がって泣き出す幼子もいるほどに迫力満点!!

 

20150222 3このモニュメントをデザインしたのはかの海洋堂!当初鬼北町側はゆるきゃらのようなものをと依頼したそうですが、「そんなものでは駄目だ。造るからには、鬼北町らしいインパクトある特色あるものにすべきだ」と海洋堂の宮脇修館長に一蹴され、人を威嚇するように睨み付ける凄味のある鬼に決まったそうですが、さすがは宮脇館長~!分かっていらっしゃる!ここのゆる~い鬼キャラが立っていたかと思うと背筋が凍りつきます。

 

20150222 4このプロジェクトについてはテレビなどでも放送されていて、まだ設置前に鬼北町が東京の大きな展示会に出展して町のPRをしていた様子が映し出されていました。そこでは鬼王丸の小さなオブジェが置いてあったのですが、お客さんはチラ見するもののほとんどスルー。そこへたまたま海洋堂の宮脇社長が通り掛かってこれじゃ駄目だと、鬼王丸のデザインを手がけた『竹谷隆之』の名前を手書きで書き足して貼り出すと・・・?!




20150221 1よく広葉樹の事を取り上げているので、県外の方で弊社に来られたことの無い方や、このブログしかご覧いただいていない方の中には、弊社の事を『広葉樹専門店』のように勘違いされていらっしゃる人もいるのですが、当然ながら針葉樹も扱っております。基本的に建築材の主要構造材である梁や桁などの横架材、柱、土台、大引、母屋、束などについては、ヒノキスギマツベイマツ(ダグラスファー)などの針葉樹となります。

 

20150221 2更に、野縁、胴縁や間柱、垂木、根太などのいわゆる羽柄材といわれる部材につきましても構造部材と同様の樹種が基本となりますので、ボリュームの面で考えれば住宅における部材のほぼ80〜90%は針葉樹という事になります。当然地域差はありますが、基本的には全国どこでもほとんど同じようなものだと思われます。では広葉樹はどこで使われるのか?弊社の場合は主にフローリング天井、壁材などの仕上げ材としてです。

 

20150221 5更にフローリングに合わせて玄関框から始まり、巾木、枠材、廻縁などの造作材、カウンターや洗面台、テレビ台、座卓、テーブル、椅子などの家具もろもろ。最終的に仕上がって見える部分の多くに広葉樹を使わせてもらっています。なので量の面だけで考えれば圧倒的に針葉樹が多いのですが、家が完成して見える部分は広葉樹ばかりという事も多いので、見た目の印象としては針葉樹どこにあるの?という風に感じられるかもしれません。

 

20150221 4これはあくまで弊社のケースで、仕上げ材もすべてヒノキやスギなどの針葉樹でされる場合もありますので、それぞれの材木屋のスタイルだとお考えください。どちらがいいのかというよりも好みやどういう種類の木をどういう風に提案するのかというのは、その店それぞれの個性です。プレカットが主流となる現在、仕上げの広葉樹に力点を置かねば弊社のような弱小零細材木店としては個性が失われるのでそのスタイルを貫いているだけです

 

20150221 3ですので、広葉樹意外にも針葉樹もある程度は取り扱ってはいるのですが、前述の梁や桁、土台や柱などの構造材につきましては、プレカットでの加工となるためほとんど在庫はありません。桁や柱を置いていない材木屋として(メインの商材を置いていないという意味で)、ひと頃は同業者からも冷やかされましたが、今となってはその選択肢が自分にとってもっとも負荷がかからず自分を発揮できる道だったと実感しているところです




2050220 1ご紹介しておきながらなかなか行く事が出来ていなかった『海土魯(かいどろ)さんにようやく客として行く事が出来ました。開店後は地元の方をはじめ多くの方で賑わっていたようでしたので、少し落ち着いてからなどと考えていたらすっかり遅くなってしまいました。なにしろ最近はダイエットに取り組んでいる事もあって、街にまで飲みに行く機会がめっきり減ってしまいましたので久しぶりの繁華街でした。

 

2050220 210数メートルの細い砂利敷きの通路を進み扉を開けると、店主の向井正和君が人なつっこい笑顔で迎えてくれます。この日は予約しておりましたが、それでも次第に席は埋まってきて1時間もしないうちにほとんどの席が埋まってしまいました。ご商売繁盛のご様子で何より。少しでも関わらせたていただいたお店にお邪魔させていただくのは何よりの楽しみのひとつですが、そこが繁盛していないと肩身が狭くなってしまいます。

 

2050220 3ただあまりに盛況だと静かに落ち着いて飲みたい私としてほどよい繁盛ぶりがありがたいのですが、社交的で友人関係も広い向井君の事ですから今後も客足は絶える事がなさそうです。収めさせていただいた『モミ』や『イチョウ』、『霧島ツガ』のテーブルを多くの客人が取り囲み、色とりどりの料理とお酒が並び、誰もが幸福そうに会話と食事を楽しんでいる姿を目の当りにすると、里親としては安堵するのです。

 

2050220 4瀬戸内の新鮮な魚と美味しい料理、全国各地の日本酒で一緒に行った先輩・友人もご満悦。とても喜んでいただいたものの、あまり誰にも彼にも紹介すると業界の人達がお店で鉢合わせする事にもなりかねないので考えもの。そうは言ってもテーブルや木の事を酒の肴にしたいので結局は知らず知らずのうちに業界関係者が集まってきてしまうもの。それも材木屋としての店舗に対しての関わり方の1つだとは思います。

 

2050220 5それも、居抜き工事で既存の設備をそのまま流用してしまう傾向が強い店舗の世界で、こうやってわざわざ1枚板のテーブルを注文していただいた店主の心意気に対するせめてもの感謝の気持ち。向井君は同じ町内という事でしたが、最近こういう形でオーナーが直々に店で使うための木材を見にご来店いただく事が増えています。材木屋が直接お話するからこそ、理解して頂ける事やもっと楽しんでいただける事が沢山あるはずだと思うのです。


★ 海土魯(かいどろ) 愛媛県 松山市 三番町2丁目6-15  TEL 089-931-3566




Exif_JPEG_PICTUREトネリコ』は日本原産種であり、本州中部以北の分布しているということで、愛媛ではほとんど知名度の無い木です。【森のかけら】を作り始める前から、いろいろな木に興味があったため、材を北海道や東北から取り寄せていたので弊社の倉庫には随分前からトネリコの板材がありました。テーブルになるような大きな木ではありませんでしたが、もの珍しさから木の愛好家の方には人気がありよく使っていただいたものです。

 

20150219 2愛媛では見かける事の無いトネリコですが、トネリコ属には60を越える種があり(代表的なものとしてはシマトネリコ、セイヨウトネリコ、コバノトネリコなど)、トネリコの古語である『タモ』が転訛した『タゴ』を名に持つ「一つ葉のトネリコ」こと『ヒトツバタゴ』(別名ナンジャモンジャの木)は市内の街路樹や公園などにも植えられているのをよく見かけます。ちなみに他のトネリコ属はいずれも複葉。

 

Exif_JPEG_PICTUREトネリコの名前については、いくつか説があるのですが代表的なものとしては、枝を何回もねじって結束用に使う事から『十練リコ』の意味がその由来であるとされています。または、この木の枝に寄生しているイボタカイガラムシが白蝋を分泌して、この蝋を敷居などに塗ると滑りがよくなって戸の開け閉めがスムーズになる事から『トニヌルキ(戸に塗る木)』が転訛したとか戸に塗る粉(戸練り粉)から転訛したなど。

 

20150219 4他にも、樹皮から膠(ニカワ)状のものを煮て採る事から共練濃(ともねりこ)』から来たなど、『練る』ことに由来したものが多くあります。漢字についての由来は不明です。今までトネリコとして仕入れたものについてもかなり色合いや質感に差異が感じられましたので、ひと口に『トネリコ』と言ってもいろいろな種類のものが混在して市場に出回っているように感じます。この木については不勉強でスミマセン・・・。




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