森のかけら | 大五木材


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20150228 1本日も『IL Banco(イルバンコ)』さんの話です。山田&川上コンビが仕掛けたネタがたっぷりありますので木材以外にもオモシロイものがあちこちに散りばめられています。専門外の分野なので詳しい説明が出来ませんが、素人の視点で見てもそのクオリティの高さが一目瞭然。まずは正面の鉄の看板。福山在住のアーティストの方が手掛けられたものだという事ですが、まるで中世の歴史大作映画「ベン・ハー」のタイトルバックのような重厚で荘厳な雰囲気が素晴らしい~!狙って出した錆にも品格すら漂っているではありませんか。

 

Exif_JPEG_PICTUREヒッコリーの斧の柄を掴んで扉を開けると、店の正面奥には木彫りの牛の胸像が迎えてくれます。威風堂々とこちらを睨みつける勇猛な牛の木彫りを作られたのは、和歌山の竜神村在住のチェーンソーアートの世界チャンピオン・城所ケイジさん(チェンソーアート・ジャパン)。ダイナミックにして繊細、チェーンソーを手の一部のように操り、巨大な恐竜から仔犬まであらゆるものを生み出す神の手はメディアでもよく取り上げられているのでご存じの方も多いはず。ライトが当たった時の牛の眼の輝きまで計算に入れたフォルムが完璧。

 

Exif_JPEG_PICTURE数年前に城所さんがご夫婦で愛媛に来られた時に一緒にお食事をさせていただいた事があってその時にいろいろとお話を聞かせていただきました。神仏に捧げるようなモノを作られる時は数日前から精進潔斎をして身を清められて作品作りに臨むとか、ものづくりの謙虚かつ真摯な姿勢に襟を正した覚えがあります。分野は違えど食についてもお客様に提供するものづくりという点では同等。オーナーをはじめとするIL Bancoのスタッフの方々の「ものづくり」の思いはその料理からも伝わってきました。

 

Exif_JPEG_PICTUREたまたまスタッフの中に同郷の人もいたりと、端材の神さまのご縁はまだまだつながっているようです。山田さんから60年もののコニャックまで御馳走になり実に楽しいプレオープンの宴となりました。納品させていただいた木材を通じてこうして飲食店とつながりが出来るのはとても嬉しい事で、客として改めてお店にお邪魔させていただくことが至福の喜びであります。馬齢を重ねた分だけその数も増えてきましたが、それを励みに今日もまた木を担ぐのです。IL Bancoさんのますますのご商売繁盛を祈念しております。


IL Banco(イル バンコ) 松山市千舟町4丁目6-11 20150228 6

☎ 089(932)3421




本日は『IL Banco(イルバンコ)』さんの店内の様子をご紹介。L型のカウンターとテーブルの天板に弊社の『ヒッコリー』を採用していただきまいた。ヒッコリーは北米原産のクルミ科最強最重量の広葉樹ですが、同じクルミ科でもブラック・ウォールナットオニグルミなどの木を使い慣れている方にはとても同じクルミの仲間とは思えないほどに重硬で雰囲気も質感も随分違うので驚かれると思います。私も初めてヒッコリーに出会った時はこれらが同じ仲間だとは思えませんでした。

このヒッコリーの材、かなり以前に仕入れていたものですが、このあたりでは認知度が低いのと辺材と芯材の色ムラが顕著な事から、張り切ってPRしても最終選考までは残るもののいつも最後に落選して涙を飲んでいました。それが不思議な事に昨年あたりから、そのヒッコリーの質感や硬さ、激しい色ムラがオモシロイと言っていただく方が次々と現れて、あれほど売るのに苦労したヒッコリーに注文が舞い込んで、あれよあれよという間に在庫が底をつく事になってしまったのです。

木の売買にも不思議なバイオリズムのようなものがあって、一端それが動きだすと連鎖反応のようにそれを求めるお客さんが続いたり、その木に関わるひと・モノが次々と自分の前に現れるという不思議体験はしょっちゅうある事です。これはきっと端材を無駄にせずに商品化しているんで、端材の神様のお導きだと信じています。何だか危ない人の話になってきましたが、そう思わなければ到底理解できないほどにある特定期間に全然関連のない方々から特定樹種に次々声がかかる事があるのです。まさにこのヒッコリーはその流れに乗ったのです。

玄関ドアにヒッコリーの柄の斧を使おうとされていた山田さんの思いと合致したのは偶然とは思えないのです。何か引き合うような力が働いたのだと・・・。そんな風に考えた方が面白いし、木にとってもそんな巡り合わせで「この木を探していたんだ〜!」「そんな方を待っていたんです〜!」なんて皆が笑みを浮かべる場面で使っていただく事が幸せじゃないかと思うのです。2階では8台のテーブルを並べて会議などにも対応可。このパンチの効いた濃淡の激しさがヒッコリーの魅力。

削って仕上げて塗装してあるとはいえ、倉庫の中でくすぶっていた頃とはまったくの別人(樹)のような表情に里親としては感慨深いものがあります。こうして材料特性を熟知された方がその特性を発揮できる使い方を見せていただけると、私も今後の具体的な提案の参考になるので本当にありがたいです。こういう雰囲気の店だったらヒッコリーの荒々しいダイナミックな表情が受け入れていただけるのだなあと。頭で考えるのではなく実際に完成形に触れて使ってこそひと様にもお薦めできるというもの

 




20150226 1愛媛にまた素敵なお店が誕生しました。今月の23日に松山市千舟町にオープンしたのが、熟成した県産和牛とワインにこだわるイタリア料理のお店『IL Banco(イルバンコ)』さん。の大街道にあるイタリア・スペインバルzucchero(ズッケロ)さんの姉妹店。そのカウンターやテーブルなどに使う木材を収めさせていただいたのですが、先日18日のプレオープンにお招きいただきました。なにやら最近千舟町周辺が非常に賑わってきている様子。

 

Exif_JPEG_PICTURE手掛けられたのは親子ほども歳の離れたこのコンビ。グローブコンペティション山田徹さん㊨とK’craft川上陽介君㊧。それぞれ腹に一物をもったかなり個性の強いおふたりなので、どういう顛末になるのやらと興味津々でおありましたが、期待していた(?)大きなトラブルもなく無事に滑り込みセーフで竣工を迎えられました。こちらの方が心配になるほど厳しそうな程でしたが、まあなんとか間に合うものだといつも感心させれます。

 

Exif_JPEG_PICTURE建物の躯体そのものは以前からのものですが、中身の凄まじき変貌ぶりには驚くばかりです!驚いたのは内装ばかりでなく、県産の和牛にこだわられた肉料理はじめそのお料理も絶品でした。ただ悲しいかな料理の味を伝える腕がないので、是非足を運んでご自分に舌で確かめていただきたいのですが、味は保障します。お肉が乗っているのは『オリーブ』のプレートですが、弊社でもオリーブの食器を取り扱わせていただく事になりました

 

Exif_JPEG_PICTURE本日より数回に分けてその一部をご紹介させていただきます。まずお店を訪れた驚くのは玄関の扉に突き刺さったHasqvarna社の斧!Hasqvarna社は、スウェーデンストックホルムに本社を置き世界中の愛好家から絶大な人気を誇るチェーンソーメーカー。これは山田さんの企みで、お店のファーストコンタクトに選ばれたのは、握るということを突き詰めて選ばれた斧の柄ということで、握る触感を楽しんでもらいたいという狙い

 

Exif_JPEG_PICTURE私は先に聞いていたので知ってはいましたが、やはり初めての方は驚かれる事でしょう。しかし不思議なもので、こういう風に突き刺さっている斧を見ると、理由も無く握りたくなるのが人間の心理。そこは研究に研究された『もっとも握りたくなる形と気持ちよさそうな触感』に尽きます。その『握る』を極めた木こそが、クルミ科最強最重量を誇る『ヒッコリー!そしてそのヒッコリーは扉の柄だけにはとどまってはいないのです!続く・・・




CA340478鬼北町では今後、鬼にまつわる様々なイベントも検討されているようですが、木にも鬼に関連づけられるものがあります。それが木編に鬼の『槐(エンジュ)』。中国から渡来した木で、槐という漢字もそのまま伝わりましたが、つくりの鬼は音を表わすだけで特別に深い意味はないそうです。色味のコントラストを活かした木彫りのお土産などが有名ですが、是非エンジュで作った鬼の商品なども加えていただきたいところです。

 

20150225 2エンジュの場合は漢字で表す鬼ですが、オニの言葉を頭に冠する木も実は結構あります。その代表といえば『鬼胡桃(オニグルミ)』ですが、鬼の名前の由来は外郭が凸凹していてまるで醜悪な鬼の形相の見える事からというも。昔は、『鬼』という存在(言葉も含めて)が今よりももっと身近で、イメージが共有できるものだったのだと思います。まあクルミにとっては迷惑な話ですが・・・ちなみにクルミの木言葉は『知性』。

 

20150225 3他にも、方言名の中にはオニが名前に付く木は沢山あるのですが、その多くが棘があるとか表面が凸凹しているなどの見た目のの特徴から名づけられたもので何だか切なくなります。例えば、オニクヌギ(アベマキの方言名)、オニザンショウ(フユザンショウの方言名)、オニダラ(カラスザンショウの方言名)、オニノセナカカキ(イヌツゲの方言名)、オニノツエ、オニノボウ、オニバラ(いずれもタラノキの方言名)など。

 

20150225 4 ところで鬼といえば、斬新な姿の「鬼」が登場するペプシの桃太郎のCMがとんでもないハイレベルで素晴らしく、初めて観た時は映画の宣伝かなにかと目を疑ったほどでした。台詞を排除したスタイリッシュな映像、衣装や音楽、舞台設定のセンス、サル・イヌ・キジを集めるエピソードも濃厚なドラマ仕立てで、しびれるような斬新な桃太郎!常に次の展開が楽しみでなりません。制作は 「TUGBOAT/タグボート」という会社。

 

20150225 5電通から独立した4人(アートディレクターやCMプランナー)が立ち上げた小さな会社ながら才気煥発!しびれるようなセンスが溢れ出ています。テレビの30秒CMだとかなり大胆に編集されていますので、ロングバージョンを観ていただくと、作り込まれた濃密な鬼退治のドラマに引き込まれます!恐らく仕事の鬼のような方々が作られたのでしょうが、その気迫、熱情が伝わってきます。ものづくりのクオリティは志の高さである!




20150224 1 昨日の続き・・・そういうわけで私は鬼に対して決してネガティブなイメージを持っているわけではありません。むしろ「鬼のような」なんて言ってもらうと、それほど真剣で妥協が無い男という意味で嬉しくなるほど。そんな鬼王丸の鋭く大きな角と牙、筋張った筋肉質の腕、巨大な金棒、肩に乗った雉鬼北町の特産)どれもが素晴らしい~!これは是非店内で売っているはずの、鬼王丸のフィギアも買わねばと思ったら・・・

 

20150224 2ところが鬼王丸のフィギアらしきものは見当たらず。竹谷デザインのフィギアはあったものの、肝心の鬼王丸のフィギアはそもそも作っていないとの事、なんてモッタイナイ~!!当日多くの観光客が鬼王丸の姿をカメラに収めておりましたが、このフィギアや鬼王丸の姿が描かれた商品があれば必ず売れると思うのですが・・・。権利か何かおとなの事情があるのかもしれませんがそれを期待していただけに非常に残念でした。

 

20150224 3 鬼をモチーフにした商品(Tシャツや褌、鬼に牙キーホルダー、瓦など)はいろいろありましたが、ここは鬼王丸の商品を置かずに何を置くか〜という気持ち。竹谷隆之が造形総指揮した海洋堂の『妖怪根付』のガチャポンがありましたので、一応ファンとして1ガチャしました。5種の妖怪が入っていて、ここは鬼、悪くても天狗を押さえておきたかったもののこちらも残念ながらもっとも避けたい目競(めくらべ)という妖怪・・・複雑。

 

20150224 4そのガチャポンのキャッチコピーが『森羅万象を詰めこんだ小さな総合博物館』、しびれます~!ディティールにも決して手抜きをしないこういう姿勢が海洋堂の魅力です。フィギアの代わりと言っては何ですが、まっすんこと桝形浩人氏作の鬼の絵本『鬼のおくりものを購入。なぜ鬼北町が怖い形相の鬼のオブジェを作ったのか、なぜ鬼王丸の肩に雉が乗っているのか、そんな理由も分かる素敵な絵本です。今度サインしてもわらねば!




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